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闇夜に浮かび上がる怪物

作者: 安永祐二

神は細部に宿る。







その怪物の正体はいったい何なのか。



普段は何処に潜んでいるか分からないし、誰も知らない。


暗闇に潜み、息を潜めて生きているという。


何を食べているのか、何の目的で人を襲うのかは分からない。


人によって、軽症で済む人も居れば、重症となり死に至らしめられることもあるという。


闇夜に何処からともなく浮かんできては音もなく人に襲い掛かる。


しかも、老若男女に関わらず、誰彼構わず襲ってくる。


近年では、白昼堂々と現れることもあるという。


人々はそんな不安な社会で暮らしている。


白昼に現れることもあるというのにその姿を見た者はなく、はっきりしたことは分からない。巨人の様でもあるというが、なにせはっきりと見た者が居ないのであるから見当もつかない。


「うおー」と悲鳴にも似た叫び声が聞こえることがあるというが、それは怪物の雄叫びではなく、襲われた側の人間の叫び声である。


そのような状態であるから、警察も司法も手出しをすることができない。なにせ姿かたちが見当たらないのであるから。。



✼✼✼



ある日の闇夜に、突如として現れた怪物に襲われた人間が、その怪物に消え入るような声で問うた。


「お前はいったい何者なんだ?」




怪物は彫刻刀で削ったような気味の悪い顔を近付け、男の耳元でゆっくりと囁いた。


「俺の名は『うつ病』である。」




挿絵(By みてみん)








挿絵は作者による自作描画です。プラットフォームはExcelです。


何となく、絵本に出てくるような不気味な感じを表現したかったのと、あとは切り絵のような雰囲気を出したかったのですが、ある程度は成功したとものと思っています。


この挿絵ありきで着想を膨らまし、作者の実体験を元に物語を展開しました。


「うつ病」を「不安」に読み替えることでより理解しやすい人もいるかも知れません。




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― 新着の感想 ―
[一言] 挿絵が効果的だと思います。
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