新型戦車開発記録(開発主任行方不明)
コンセプト:
・仮想敵A国がL地域を陸路進行した場合の迎撃、及び、仮想敵Aに対しての侵攻を可能とする車両。
・近年多量配備傾向にある、1メートル級小型飛行無人機に対しての充分な戦闘力。
仕様:
・全備状態で、L地域を外周3週可能かつ、待機状態で6日間稼働可能とする燃費。
・バリケード突破可能な大口径主砲。
・新型コンピューター制御によるによる対小型無人機の自動迎撃機関銃。
・従来の対戦車攻撃手段に対しての4発以上耐えうる装甲。
開発期間:
2ヶ月
問題1:
・各エンジンメーカーでコンペディションを実施したが、仕様の燃費を満たせる原動機がなかった。
・同様に、仕様を満たすための装甲が重くなりすぎる。
対策1:
・装甲を主砲、機関銃を保護する部分のみ配置で軽量化。
・燃費が解決しないようなら、燃料タンク車を牽引し、燃料積載量を増加。
問題2:
・諜報部からの情報により、A国の新型バリケードシステムが堅牢で、仕様の主砲では破壊率約28%で突破できない恐れ。また、これ以上の弾頭の大口径化は望めない。
・対策1を実行したが、未だ燃費問題を解消できず。
対策2:
・砲身そのものを弾頭代わりに発射可能なように構造変更。
・計算の結果。砲身はバリケードシステムを破壊率91%を記録。
・弾頭の積載不要と、帰投時の砲身不在のため、大幅な燃費改善の見込み。
問題3:
・テスト中の自動迎撃機関銃が、野鳥の群れに発砲。環境団体による抗議。自動迎撃機関銃、運用禁止の要求。
対策3:
・環境団体の弾圧。
問題4:
・陸軍司令が環境団体の幹部を兼任していたため、弾圧できず。
・司令部の緊急予算会議。開発費削減の見通し。新型コンピューターが完成できない恐れ。
対策4:
・各開発スタッフで陸軍司令を誕生日祝いを実施。
・陸軍司令好物の生魚の刺身を用意すること。
・小型無人機の迎撃手段の変更。検討中。
問題5:
・開発期日まで、あと7日。
・2割の開発スタッフが有休消化のため、7日間不在。
・7割の開発スタッフが食中毒のため、7日間入院。
対策5:
・対策検討中。
途中で破れたメモ:
・B国への亡命の仕方。
完成品:
・搭乗員は0~3人。車両後部に座席あり。
・主動力に小型蓄電池を搭載。
・走行には風力、人力、位置エネルギーなどの外力によって走行するため、燃料消費なし。
・自走中に危険回避のため減速が必要な場合、遠隔操作で自爆することで、回避できる。
・自爆用燃料タンクに砲身を搭載。
・燃料タンクに新型コンピューターの制御による自爆機構を採用。自爆時に砲身を発射。
・飛行無人機に対しては、自爆時の新型コンピューターの爆破片によって攻撃。目測の結果、だいたい命中率99%。
上層部の総評:
・どう見ても燃料タンク。
・狂気と下品の権化。
・座席を無視すれば、50人は座れる。問題は1人目に座りたい奴が表れるかだ。
・ただの巨大爆弾なのでは?