勇者編 第三十八話 決着
勇者編 第三十八話 決着
「おれの……勝ちだ!」
……。
……。
……。
その言葉が、耳に響いた。
セイギが持つ黄金色の剣が、おれの身体を貫いている。
対して、おれが持つ白い剣『も』、相手の身体を貫いている。
「ははは! なんだその白い剣は!
刺さっても痛くも痒くもないじゃないか!
まぁ、おまえ自身のステータスがゼロだから、HPは1しか減らなかったがな!」
そう、結局のところ、ステータスの補正がHPを削るので、強力な一撃を与えても、たった『1』のHPで治ってしまうのだ。
「がはっ」
ラインハルトは……貫かれたまま……膝を……ついた。
「これでおれの勝ちだ!
正義は負けないんだ!
そうだろ! 審判!」
「いえ、気絶、または死亡が勝利条件ですので、まだ決闘は続いております」
「ちっ、じゃあ終わらせてやるよ」
先程までの集中は途切れ、セイギは『口調』が戻っていた。
そうして、金髪の不良はラインハルトから剣を抜こうとして……抜けなかった。
「あ゛!? 抜けねえ!」
「おまえ……おれに武器を触れさせたな?」
「てめえ、まだ!」
「よくみろ、剣が刺さったところから、『血』は流れてないぜ?」
「な! どうして!」
「そして、これで終わりだ!
魂の剣よ!
そのエネルギーを使い、捉えろ!」
途端に、セイギに刺さった白い魂の剣が光る。
「身体が……動かせねえ……」
「これは魂のエネルギーでできた剣だ。
『物理的なダメージ』はそもそも与えられねえ。
そして、今おれの目の前に無防備なおまえがいる。
あとは……わかるな?」
「くっそ……」
ラインハルトは白い剣を持ったままの『右手』はそのままに、『左手』でセイギの右手を掴む。
「目の前の敵のステータスをすべて無に!
吸収し、奪いとる!
『ステータスドレイン』!」
セイギの右手から、黄金のエネルギーがラインハルトに流れ込む。
「力が……抜けていく……」
「これで、おまえの防御力はゼロだ!
そして、おまえのステータスでおれは一時的に強くなった!
なぁに、気絶から覚めればステータスは戻ってるさ。
『ソウルブロー』!」
『発動『イメージ式魔法『ソウルブロー』』』
白いオーラを纏った左手が、セイギの顔にぶち当たった。
「残念ながら、おれの勝ちだな」
……。
……。
……。
「勝者! 冒険者見習い! ラインハルト!」
これで決着です。
そして、これで勇者編は終わりです。
投稿が続くかどうかは、作者のモチベーション次第……!




