勇者編 第二十五話 ブラックカーテンが演じたこと
重要っちゃ重要です。
ブラックカーテンの秘密ですね。
全部を話してくれるわけじゃないから、
腹黒いね!
どうなる勇者編第二十五話!
勇者編 第二十五話 ブラックカーテンが演じたこと
「ん、あれ? ここは?」
「起きたかい?」
「ブラックカーテン……なんで仰向けのおれの腰で馬乗りになってるんだ……!」
「こっちこそ、君になにが起きたか知りたいんだけど?」
「降りて!」
残念そうにするすると降りていくブラックカーテン。
周りを見渡すと、ここは城ではなさそうだ。
城は思いっきり白ばっかだからな……。
ここは黄色いじゅうたんに、白い天井、水色の壁の部屋だった。
「ところでラインハルト、なんか君の部屋がぶっ壊れてたんだけど何があったんだい? 大体予想つくけど……。」
「え? 壊れてる? なんだっけ?」
なにも思い出せない。
「確か、あんたにテレポートで送ってもらったところまでは覚えてる!」
「……要は肝心なことはなにも覚えてないわけね。たぶん、襲撃されたんだろうけど。」
そういや、ベッドしかないこの部屋はなんなんだ?
「ところでここはどこだ?」
「とある奴隷商店の客室さ!」
「は?」
なにを言ってるのだろうか。
「なぜここかは、あとで話すよ。今は君のことについてだ……!」
おれのことについて?
「なんかあるのか?」
「実は、君はほんとはこの事で、数カ月は眠ったままだったはずだったんだ。私がスキルで治したけどね?」
「眠ったままだった?」
「そのとおり! 数カ月なんて面倒だから端折ったんだけどね?」
こいつはどうしていつも未来だか可能性の話をするんだろうか?
「はぁ、それで?」
「本来なら、君は眠りから覚めたあと、いまいるここ、『奴隷商店』で護衛のための戦闘奴隷を買うことにするんだ!」
奴隷……あるのか、この世界。
「実は、そこである一人のエルフを奴隷として買うんだけど…………眠ってた期間、端折ったし、さっき買っちゃった!」
「ふーん……はぁ!?」
言ってることが理解できん。
「あと、本来なら君の武器となる、高位の冒険者なら必ずと言っていいほど持ってる『紋章』をダンジョンで君がゲットするんだけど、めんどいから、君にあげちゃった! テヘッ!」
「は!? 紋章? どこに?」
「今はまだ生まれてないから見えないよ。あと、はいこれ、剣!」
ブラックカーテンが手渡してきたのは、白い金属でできた剣だった。
「これは、なんの剣だ?」
「実は〜、紋章をゲットしたあと、武器を作るために、君は鉱山へ行って鉱石を掘るんだけど、代わりに掘って、作ってきた!」
「は?」
さすがにもう冷静になってきたぞ……。
「ちなみに、それは『オリハルコンの剣』だよ。万能な金属である『オリハルコン』を使ってるよ!」
「オリハルコンって……、ゲームとか神話で出てきそうな?」
「そだよ〜!」
いろいろと疑問がありすぎるんだが……。
「聞きたいことがある。ブラックカーテン」
「ふむ、なにかね?」
先程までのおちゃらけた雰囲気から一変、真面目な顔になる。いや、もう遅いから。
「なんで、これから起こるだろうことを知っていたんだ? 未来を見たとか? まさか予言者?」
「違うねぇ、一言で言うと……『世界をループしてる』かな。」
「ループ?」
「そう、正確には、『死に戻り』ってやつだね。」
「なるほど、お前がそんな能力を持っていたから、未来のことがわかったのか。」
「違うね!」
「え?」
違うのか? でも死に戻りって言ってたのに?
「死に戻りの能力を持ってるのは私じゃあない。君だよ、ラインハルト、君!」
「え、おれ?」
おれが持ってる?
「正確には君のギフトの一つ、『X・エスケープ』が持つ能力の内の一つだ……。」
「あのギフトにそんな能力が……? でも、おれは覚えてないぞ?」
「記憶を持ち越せない、つまり、世界は永遠と『ループ』する、そんな……呪いのギフトさ!」
「じゃあ、なんでお前は覚えていられる!?」
「私は、そういうスキルを持ってるからね。『絶対記憶』とか、『劣化禁止』とか、『エターナルメモリー』とかね?」
「なるほど……端折ったって言ってたけど大丈夫なのか?」
「ダイジョブダイジョブ!……たぶん……!」
たぶんって……おい!
「なんで端折ったんだ?」
「え? だって、おんなじゲームをもう一回やるとして、前のことは覚えてるわけだし、無駄なことはしないだろ?」
「確かに……。」
「ふむ、もうすぐ、君が買うはずだった奴隷のエルフの子が来ると思うよ。」
「代金とか、そういうのは大丈夫なのかよ……!」
「私が払っといたし、所有者は君にするし、大丈夫でしょ。」
「はぁ、なんかお前と話すと疲れる……。」
「私は楽しいよ?」
少し休もう……さっきまで気絶してたけど……。
また、頭が痛くなってきた。
こういうふうに、主人公の関係者が秘密を話したとき、大体主人公って信じますよねぇ、
ほんとのことを言ってる保証はないのにねぇ、
ブラックカーテンはどっちだと思いますかい?




