勇者編 第二十三話 エクスシステム
ぶらり異世界教国王都の散歩です。
どうなる勇者編第二十三話!
勇者編 第二十三話 エクスシステム
「あ!」
やべえ、忘れてた。
「どうしたんだい?」
まったく心配してない顔でブラックカーテンが問いかける。
「おれ……魔力がたっぷりある食事は食べることができないんだった。」
ブラックカーテンは少し頭をかしげ……。
「あぁ、なるほど、そのステータスなら簡単に『過剰魔力摂取』できてしまうからな。」
「スキルなしでステータス覗くとか、もうなんでもありだなおまえ。」
こんなチートやろうと行動してて、大丈夫なのだろうか?
「じゃあ、城まで歩いていこうか。」
「テレポート使えばよくね?」
「あそこは『転移妨害』のマジックアイテムが使われてるからなぁ。」
なるほど、つまり……。
「転移はできないってわけか。」
「いや、『できる』けど疲れるから、なるべく近づいてるだけ。」
「城のセキュリティ破るとかどんだけだよ!」
なんだろう、こいつは別にボケてはないんだろうけど……思わずツッコミが出てしまう……。
商店街らしき場所へ入った。
『安いよ〜! 今ならこの鉄の剣、『STR+5』がついてて、二千ゴールド! 安いよ〜!』
どこからか、商品を売る声が聞こえた。
『STR+5』か……。ふむ、あれ?
「あれ? 無機物ってステータスはALLじゃなかったっけ?」
「『付与』系統のスキルとか使ったんでしょ。だから、ステータスじゃなくて、そういうのは『付与効果』と呼ぶんだ。」
「へえ、生き物にはできるの?」
「できるけど、生き物にかけても、『一定時間で効果が消える』んだ。」
「あ〜、おれのステータスを解決はできないか。」
「消費エネルギーを増やすことで効果時間を上げられるね。」
「上手くいかないなぁ……。」
「装備の付与効果なら、君にも効くんじゃないかい?」
それもできそうだけどなぁ……。今聞いたかぎりじゃなぁ。
「実は、それには問題がある!」
「なんだい?」
「おれは魂を使う!」
「つまり?」
「魂を武器とかに入れたりすると、武器が傷ついても少し痛いんだ!」
「なるほど!」
「そう! つまりおれの一部になってるんだよ!」
「一時的に生き物になるから、付与効果は消えてしまうのか。」
ブラックカーテンは理解するの早くね?
「まあ、相手の装備の付与効果を消すとかならできそうだな……。」
まあ、新しい戦い方を思いついただけましか。
「ラインハルト〜! 焼き鳥食べるかい? 魔力は抜いといたから!」
「魔力を抜くってなんでもありじゃん! 敵からも魔力取れるんじゃね!?」
「よくわかったね! 実は飛んでくる魔法からも魔力を抜けるよ! 普通の魔法は無力だね!」
「それくらいならおれにもできそうだな。」
「ラインハルトが着実と『人外』っぽくなってきて、私は悲しいよ……。」
「一番人外じみたやつが何言ってやがる!?」
はあ、疲れた……。そういや、ふと思いつく。
「なあ、付与効果って、ステータス値以外もつけられるの?」
「もちろんできるとも、スキルとかジョブとかね!」
「じゃあ、お前なら、生き物にも『永続的』に『付与』できるんじゃないか?」
「それは確かにできるけど……。」
「やっぱりできるんかい!」
「それは『譲渡』系統のスキルを使ったほうが楽だね。」
「『譲渡』系統、だと?」
「文字通り、『譲り渡す』のさ。自分が持ってるステータスやスキル、ジョブや、更には才能までも!」
「それって、失う側はデメリットしかなくね?」
「そうでもない。いらないものがあるから渡したいって人もいるだろうし。」
「なるほど!」
「スキルを創れるような人は、失ってもまた創れるだろうし。」
「同じものを手に入るなら、譲ってもいいのか。」
「他にも、失ったとしても、もともと持っていたんだ!」
「それで?」
「それなしで使うことができたり、それでスキルとか入手したりできる!」
「また、スキルレベルとかは最初からじゃないのか?」
「失ったもの以上に手に入るんだよ! 『肉体』を失っても、『強く』なって『再生』するのと同じでね!」
「まじか。」
「才能などを与えれば、それ以上の才能を手に入れられるから、メリットしかないね!」
「それはやばくね?」
「ほとんどの人はそのことを知らないからね。あげたくないんだよ。」
「もったいないな。でも、それなら……!」
「ラインハルト、君はそもそも譲渡するものがないから無理だ! 『譲渡』スキルもないし!」
「あぁ……。でも、才能をゼロから1にできるかもしれない。その時を期待するか……。」
やっぱり強くなるのって難しいな! クラスメイトはずるいな!
「そういえば、水樹とか風花は元気にやってるだろうか? 最近会ってないな。」
「まだ数日だろ? ラインハルトが会ってないの。」
「その数日の中身が濃すぎるんだよ!」
あれだ。疲れるわ。
あれだよ、あれ。
ブラックカーテンは無自覚系ラスボスタイプなんだよ。
ちなみにヴァルキリーは武士系ラスボスタイプ。




