人の不幸を楽しむ者
後東は町中を歩き、誰かの不幸が起きそうな予感がすると、その場所に瞬間移動する。人の不幸を楽しむ者である。
「お! 不幸を感じるぜ!」
後東は早速瞬間移動した。
後東が来た所では後藤が工作をしていた。どう見ても失敗作だ。
「うわぁ、ダメだこれ」
後東は後藤に悪口を言う。
「わあゴミを作ったのか! お前らしいな」
「・・・どっかの誰かと同じようなこと言ってるよ」
「え」
後藤は作った工作を崩して再び作り始めた。
「お前はどんなに作ってもゴミしか作れないんだよ!!」
「工作って作ってる時は楽しいんだよ」
「・・・・・・ちっ!」
後東は去って行った。
後東が次に来た所では牛後が裁ちばさみを持ちながら動画を見ていた。状況の理解が出来ず後東は牛後に尋ねた。
「お前はなんでそんなもの持って動画見てるんだ?」
「ボロンってコメをする奴がいて、こいつらの股間の汚物を切りたくなったんだ」
「実際は出してねえだろ」
「それ以前にボロンとか止めろよ」
「・・・・・・・・・・・・」
後東は去って行った。
後東が次に来た所では真っ黒な女が雨に打たれていた。
「お前目障りだな!! 皆の為に消えろよ!!」
「・・・・・・・・・・・・」
「何も言い返せないのか? うけるわ!!」
真っ黒な女は後東に近づいた。
「おうおうやんのか?」
しかし、真っ黒な女は立ち止まった。
「よっわ!! ざっこ!! ワロス!!」
「ワ・・・ロ・・・・・・ス」
「は?」
次の瞬間、後東は真っ黒な女に交差に斬られた。
「んがあ!!?」
倒れた後東を放置して真っ黒な女は去って行った。