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テコ入れ!新旧大陸  作者: 山声 ナオル
プロローグ
5/6

神々の事情 4

ガイルは椅子に座り、机の上にある星の模型を杖で(つつ)き回しながら模型を眺め考えていた。

クルクルと静かに縦横適当に回していたのだが、青い部分ばかり目に付き茶色や緑といった色が極端に少ないことに気付き、「ぉぉー」と細く声が漏れる。

「あまり気にしなかったが今回の星の大陸は随分と小さいの・・・」


残った神の中でオレーヌ達とは、比べれないくらい長く星を見てきたガイルは、小さな違いにまったく気づいていなかったが、改めて模型をしっかり見てみると、陸上の大きさは全体の10%も無い事が分かる。

それからも模型を回しながら久しぶりに皆で集まり、エリッサが憤慨しだした経緯(いきさつ)を思い出しながらオレーヌの話しについて考える。


ガイルも、他の星で神がしている事は勿論、掃除され新しくなり、時が経つにつれて星のテーマといべきなのか、目標とでも言えばいいのかは分からないが、兎に角、地上の人種達などが考えるところの地獄や天界といったものや、不思議な事ばかりのおもちゃの世界のように、何となくだが、こうしよう、こうなりたいと、星からわずかに感じるのを知ってはいたが介入しなかった。

それは、ガイルが教えられてきた自分達の在り方を変えて、地上に干渉すれば好きなように、それこそ星の意思を自分なりに判断すれば、変えれる事は分かっている。


それでも、星の出来る限り長い存続を目標にするのであれば、今回の星は成功と言える状況にあるのに、手を出す必要はないのじゃないかとガイルは思う。

エリッサが、ひどいと言っている隷属魔法や道具のおかげで、2つある大きな大陸のうち、ペンギンを横から見た形の大陸は、完璧な序列が付き、下にいる者は反抗することも出来ない状況なので、魔物や自然災害以外に敵となりうる事が無い状況が、かれこれ1000年近く経っている。

そのおかげで、過度な発展も退化していくことも無く、星が危険になる心配も少ない。

もう一つの頭の部分だけの狼が、口を開いてるかのような大陸の半分は、ペンギンに見える大陸と同じ様な状況で、残りの半分もガイルの知らない架空の唯一神を崇め、「神は眷属を地上に精霊遣わし、加護を与え、人に力を貸し守っている」らしいから、余り人種同士の争いに興味が無いみたいなので、魔物に対しての被害を、抑える進歩を特に続けている。そんな状態だからその内、隷属魔法によって支配されるだけだと思われ、こちらの大陸も、星の危害になる様なことは少ないと言えるだろう。

他の小さな島国は距離が遠いため、海の魔物に襲われる危険を冒してまで、どこにあるのか、存在するのかも分からない大陸へ行くことは無い。

というか海の魔物は大きな物が多い為、物理的に無理と思う。

そんな事をあーでもない、こーでもないと自分の中で問い続けていたのだが、知らぬ間に、模型の反対側にオレーヌが来ていた事に気づいた。


オレーヌは前に居る、地上の子供のように杖で遊んでいるガイルを、怪しげな物を見るように目を細めながら、自分の思いを独り言のように話し出す。

「私は、えりーちゃんが楽しそうに地上を見ているのみて、何がそんなに楽しいのか考えてみたの。今の地上の大陸じゃ、隷属の効果で笑顔な子や、必死になってる子の姿をあまり見かける事が無くなったけど、ちょっと前までは、生きるのに必死な子や、勇者や英雄に憧れて挑戦する子、美女を沢山嫁に欲しいからって国を作った子とか、アホな事をする子達が沢山いたでしょ?あの頃はえりーちゃんも怒ったりしないで、ほとんどニコニコしながら地上を見てたわ。それも最近は少ないけどね」

息を吐き、少ししてからオレーヌは続ける。

「私のメインの担当は海だけど、陸よりも人種や魔族といった、知性の高い生き物が少ないからあまり見ることもないのよね。水も担当だから陸の方でも全然問題無いけど・・・」

言葉を区切ってガイルと、しっかり目を合わしながら

「海はかなり広いし、だからえりーちゃんが、さっき言ってた子達の避難場所を作ってあげたいなーって、思うんだけど。どうかな?」

自分の暇も埋まるしエリッサの願いも聞けるからと、大きな介入する案をガイルに尋ねる。

陸を増やすのならば、地を担当しているガイルの力が必要だから。

それと、オレーヌには、運の要素が多いが他の目的もある為、ガイルをどうしても丸め込めたい。


「確かに、陸の部分は少ないから倍くらいにしても特に問題はないじゃろうが、もし新しく陸を作り、そこにエリッサが言ってた子達全部を移動させたら、元々あった大陸は、隷属させ働かせてた者が居なくなり、かなり退化するはずだし、新たに進歩する時に、それこそ星に致命的な進歩をするかもしれんじゃろ?新しい大陸でも虐げられてた者が大半で、生活基盤が出来る前に滅びるかもしれんから、意味ないどころか今より悪くなるしか無いとおもうが・・・」

やはり、今までと全然違うことをするのに反対なガイルに、オレーヌは自分の目的も告げる。

「他に何もしなければ、大体はガイルと同じ意見よ」

そんなガイルに含みのある言い方し、ガイルを話しに引き込もうとする。

「ぶっちゃけるなら、もちろん私たちでかなり力を使う事になるけど変えたいのよ。私も今の状況は、見てるのも面白くないからね。だから今のこの星がえりーちゃんがしたいような事と似ていると仮定して、えりーちゃんの願いを叶えれば星も喜ぶかなっておもうの。一緒に生まれたようなものだし。それに他の星のやってたりすることから、面白い部分を引き抜いてえりーちゃんの意見もふまえながら、皆で考えて混ぜて使えばきっと喜んでくれるし、私たちも楽しいとおもうのよ!!今までほとんど見てただけだけど自分たちも少し混ぜれば絶対もっともっと楽しい世界になるわ!」

話ながら段々と興奮を抑えれなくなって声を大きくしながら立ち上がり拳を握りしめながら頭上に手を伸ばしガイルに向け高々と宣告(せんこく)する。

「そ、そうか・・・それでどうするというんじゃ?」

普段絶対に見ることのない仕草のオレーヌに、若干引きながらも話の続きを促す。


「つ!ま!り!今までこの星でしなかった事をしてみましょーってこと」

声を上げたまま、真剣な顔のはずなのにどこかニヤニヤしてるオレーヌはすごく短くされど大きな事を言い出した。

ガイルは何処でこんな感じになってしまったのか、オレーヌを見ながら考える。

『オレーヌに似ていた娘も当時の考えに否定的であったから、そこから似ているのか・・・それにしては今まで、特にわしら3柱の時は何も言わなかったんじゃが・・・やはりエリーが生まれてから、やたら構っておったし、地上の物をこっちに持って来るのを、世話する部下(眷属)の魂選びなんかも一緒にしてたから、影響をうけたのか?』

そこまで考え、ラルトスも一通り作業の事を覚えたら、一人で部屋からあまり出ずに部下に殆ど任せて、わしらとはあまり合わなかった事が多かったが、エリーが生まれてからは、口は悪いままだけど、皆で話したりするのが嬉しいみたいで、良く出てくるようになった事に思い至り、「ぁぁー」と小さな声を出し、オレーヌが生まれてから今までの事と、違う星に行った神々のしていることや結果などを思い、自分も子供の様なオレーヌ達が居たから考えの外にあったが、実はちょっと飽きてることに思い至る。

自分も飽きているなら、もっと長く存在するこの星も飽きているのかと少し思うが、そこはやはり自分には分からないので、オレーヌが言ってた通りエリッサのやりたい事に近いと思うことにした。

それに同じような事でも、やはり自分が関わればきっと見え方も違うのだろうと思い、少し楽しみになる。


何やら考え込んでるガイルを見ながら、やはり新しい事はダメなのかと思い、オレーヌは最後の自分の願望も伝えることにして

「ガイルが今までのやり方を大切にする気持ちは少し位分かってるつもりだけど、星にとってもきっと賛成に近いと思うし楽しくなるは間違いないと思うわよ。それにそれで失敗したとしたらえりーちゃんの勉強にもなるし、星の考えは別の見方をしないとダメなんだって分かる。そうなったら今までの方法に戻したらいいしね。星を掃除するならまた新たな神が生まれるかもしれないのよ。星の不満や希望が神の生まれる根源なら私たちが力を使って失敗すればきっとうまれるはずよ」

一気に言い続けた言葉を止め、ガイルに近づき体を曲げながらガイルの肩に手を添えて、美しい顔に満面の笑みを浮かべ、言葉の続きをガイルに聞かせる。

「ラルトスもえりーちゃんが生まれてから、沢山話すようになった時みたいにもっと兄貴ズラするようにもなるかもしれない、私にも妹か弟出来るじゃない?出来たら私よりは幼く見える子が良いけど、ちがったとしても賑やかになるしおじいちゃんも私たちの面倒見るために1柱で残ってくれたけど、昔はもっと沢山の神々が居て賑やかだったのでしょ?それにえりーちゃんの計画が成功してもおじいちゃんは楽しくなれると思うのよ。」

そう言って言葉をしめる。

ガイルが生まれてすぐのラルトスと、まだまだな自分の為にこの星に残ってくれた事をすごく感謝している。オレーヌの見た目も精神も特に幼かったわけではないが、分からない事などを面倒だと思わずにしっかりと教え大切にし一緒に居てくれたから、ガイルに何か出来ることは無いのかと思い色々な神から話を聞いたりして考えていたが、切っ掛けも無く何も出来ないで居たところでエリッサが生まれ皆で話たりしてる時に、たまに寂し気に笑ってるガイルを見て今回の事を思いついて言い出したのだ。

見た目や精神が幼い神が少なく、特に子供の様なエリッサが可愛くて仕方がないのもあるが・・・

それから少しの間、静かな時間が流れるなかガイルはオレーヌの話や気持ちをゆっくりと噛み砕いてから

「わかった。取り合えず加護の部屋に戻って皆で話しをしようかの。じょーちゃんがエリーを放って置くから、ラルトスと喧嘩しながら待ってるじゃろしな」

照れているのか、返事も聞かずに御座(おざ)なりな言い方をして先に移動してしまったガイルを思い、小さく笑いながらも、追いかけるようにオレーヌも移動するのだった。








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