在り来たりな神様登場
「変なこと聞くんだけど。再発行にかかる金額っていくらかな?後どうやったらお金を稼げるのかな?」
「再発行には銀貨二枚ですね。お金を稼ぐなら依頼をこなしていけば良いかと…依頼はあちらの壁に貼ってあります。初心者のワタナベ様だと薬草採取かゴブリン討伐がよろしいかと思います。」
薬草採取にゴブリン討伐かぁ。全く分からん!そもそも銀貨二枚って何円だ?何か調べる道具は無いのか?
よくあるファンタジー物だと鑑定とかできるよな…
取り敢えず依頼書の貼られた壁の方へ向かうことにする。依頼書を見るが文字が書かれているのみで薬草の特徴など全く分からない。依頼書を見ながら鑑定と念じて見る。すると…
『依頼書…ギルドからの依頼が書かれた紙』
「うおっ!鑑定できた!」
よし!これなら薬草採取の依頼ができる。早速街の外へ行くか!
俺がギルドから出ようとしたその時だった。
「よぅにーちゃん!まさか、そんな格好で冒険者ごっこかよ。」
あからさまに酒の匂いがする大男に声をかけられた。周りからは、あいつまた新人いびりを始めたぜと言う声が聞こえる。ギルドに登録すると絡まれるまさにテンプレな出来事のようだ。そんなことを考えてると
「てめー何シカトこいてんだっ!この俺がわざわざ声を掛けてやってんだろーが!」
振り上げられる大男の腕、格闘技なんてやったこともない俺にはどうすることもできない。
「ちょっと待っ(バキッ〕…」
殴られた瞬間俺の意識は途絶えた。
「おお貴史負けてしまうとは情けない。」
誰だ?あれっ俺は殴られてそれから…
「お主は酔っ払いに殴られて気絶したんじゃ。ここはお主の精神世界じゃ。で、わしは神じゃ。」
白い世界に変なじーさんがいる…紙?
「誰が紙じゃ!神様じゃと言っとるじゃろうが!わざわざこの世界に呼んでやったのにお主はなにをやっとるんじゃ!」
神様?呼んだ?こいつのせいでこの世界に来たのか!
「誰がこいつじゃ!無礼者が!」
爺さんの話を聞いたところ、爺さんはこの世界の神で地球のファンタジー物を見て自分の世界にダンジョンを作ったものの誰も攻略できず、地球人なら攻略出来るだろうと適当に選んでこの世界に連れて来たらしい。