在り来たりな始まり
初めて書きます。お手柔らかに。
「何処だよここ!」
それは、俺が深夜残業帰りにコンビニに寄って少ししてから起こった。そう!コンビニから出たら見知らぬ街中にいた。建物の見た目は中世ヨーロッパって感じだろうか。もちろんすぐ振り向いたがコンビニは何処にもなかった。
「コスプレとかじゃないよな…」
街の人の中には鎧を着てる人なんかもいる。むしろスーツ姿の俺が浮いてるようだ。そんな時だった。
「ちょっと!こんな道の真ん中でぼーっとしてると邪魔なんだけど?」
突然声をかけられ驚く俺に彼女はさらに話しかけてきた。
「私あんたの後ろにあるギルドに行きたいのにあんたが邪魔で入れないじゃ無い!さっさとどいてよ。(何こいつ変な服着て)」
「ちょっと聞きたいだけど。ここ何処なのかな?」
「はぁー?何処ってダンジョンの街アストラじゃ無い。訳わかんないこと言ってないでどいてくれる!」
彼女は俺を押しのけてギルド?に入って行った。
(俺も入って見るか?)
入って見るとそこはゲームやアニメなんかで見た冒険者ギルドのようだった。(少し後に知ることだかまんま冒険者ギルドでした。)
受付らしき場所から活発そうなネコミミ少女に声をかけられた。
「ようこそ!冒険者ギルドへ登録でしたらこちらが受付になっております。」
「えっ?えっと冒険者ギルドって何かな?(ネコミミ?ゲームとかに出てくる獣人って奴かな…)」
ネコミミ受付嬢は、不思議なものを見る目で答えてくれた。
「えーと。冒険者ギルドとはですね。このアストラの街のダンジョン制覇を目指す冒険者の方が登録してパーティメーバーを集めたり情報交換を行う場所ですね。」
ダンジョン制覇ってなんだろう?
「ダンジョン制覇ってなにかな?そもそもダンジョンって何?」
「ダンジョンのこと知らないんですか?じゃあなんてギルドにきたんです?」
「仕事帰りに気付いたらこの街に居たんだ。えーと日本って知らないかな?そこからきたんだけど。」
「日本ですか?何処です?それ?」
俺もネコミミ受付嬢も頭の中は?が一杯だ。
「知らないんならいいんだ。ダンジョンの事聞いていいかな。」
「ダンジョンですか?ダンジョンは、はるか昔に神様が作ったもので。人間に試練を与える為に作られた物とされてます。ダンジョンを制覇すると神様がどんな願いでも叶えてくれるそうです。あっこの場合の人間には人族だけではなく私の様な獣人やエルフみたいな亜人も含まれますよ。」
ヘェ~獣人にエルフもいるんだ。俺は心のメモ帳にしっかり書き込んだ。
「ダンジョン制覇出来れば日本?って場所にも帰れるかもしれませんね。」
「そうか。神様が願いを叶えてくれるなら日本にも帰れるのか!じゃあ、登録?を頼むよ。」
受付嬢は、一枚の紙を取り出す。
「こちらの用紙に必要事項を記入して下さい。字が書けない場合は代筆も承っております。」
えーと。用紙には名前、種族、出身地、年齢を書くのか。
(ん?なんで俺この世界の文字が読めるんだ?話してるのも日本語だし?まぁ、よくわからないけど読めるし話せるなら助かるな!)
「大丈夫みたいだ。自分で書くよ。」
名前 渡辺 貴史
種族 人族
出身地 日本
年齢 34歳
「これでいいかな?」
「はい。タカシ ワタナベ様ですね。では、登録させて頂きます。」
何やら種類を機械の様な物に入れる受付嬢。そして機械の様な物からカードが出てきた。
「こちらがギルドカードになります。タカシ ワタナベ様は初級冒険者なので白いカードになります。中級になると赤いカードに上級になると黒いカードになります。ギルドカードは身分証にもなりますしダンジョン攻略回数の記載も自動でされます。無くされた場合には、再発行にお金がかかりますので注意して下さい。」