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純情で居ようじゃないか  作者: 礼於
3/3

成瀬君と私と夕焼けと

麗らかな夕焼けの日差しが入ってくる教室。

代々、使い果たされた机は少し古びているようにも見えるがその分威厳があるようにも見えた。


「な、成瀬君っ!?平気っ、重くな…重くないわけが無いけど、平気!?」


これが私の第一声だ。少し声が裏返ってしまっていてみっともない。

次に言葉を発したとき、私はかなり慌てふためいていた。

何せ、成瀬くんは私の想い人とか言うやつだ。慌てふためくのが、社会の常識ってもんだろう。


「重くないって訳じゃないけど、平気だよ」


ニコニコといつもの笑顔を浮かべながらそう言ってくれた成瀬くんに少し安堵する。それだけで頬が紅潮してしまう。

私のせいで足挫いたりして、今季の大会に出られなかったら、困るなんてもんじゃない。

男女のダブルスで私が成瀬くんでは無いだれかとプレイすることになってしまう。

それは嫌だ。


「所で、おかしな所で思考回路が停止しちゃってるっぽいけど、部活はどうしたの?」


「あぁ、そこには触れないで欲しかったのに……!!」


いつ来るか、いつ来るかと待っていた質問に背筋が凍りつく。用意していた回答も成瀬くんの前では崩れてしまう。


俯いていた顔を少しあげると何故だかわからないが成瀬くんが片手で顔を覆っていた。


「あれ、成瀬くん熱?大丈夫?」


熱なら早く保健室行かなきゃねと、言いかけたその時。


「……………って、成瀬くんんんんん!?」


気付くと、抱き締められていた。

そう言えば、ちっちゃい頃は良く一緒にベットの中で将来の夢を語ったりしてたな、と場違いなことも思い出す。


「恋…………!!なんでそんなに可愛いんだ!?」


緊迫した雰囲気だったから、もっと真面目なことを言われるのかと思ったら、以外と軽めに言われたので驚いた。


………………え?


軽めとかそんな問題じゃない、今成瀬くんはなんと?

私が可愛い?

ぇ、どう言うこと?



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