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純情で居ようじゃないか  作者: 礼於
2/3

美男美女

「青春って何よ。」

「青春は青春だろーが。」

同じ1つのイスに腰かけながらもお互い背を向け議論を交わす二人。

しかも議題が『青春とはなにか』なんて下らないもの。

「いやぁ、健太郎も遥もいちゃつくねぇ。」

そう口を開いた一人のモブに二人は口を揃え言い返す。

「はぁ?私と健太郎をあのブナンブジョと一緒にしないでよ!!」

「俺と遥があいつらとおんなじようにいちゃつくいてるわけねぇだろ。」

一気にそう捲し立てると二人は顔を見合わせる。

そして席を同時にたつと手を繋ぎ、指を絡め廊下へと出ていく。

「そーゆーのをいちゃつくって言うんだけど……」

残されたモブ、如月恋は一人呟く。

この如月恋こそ、今作の主人公である。

クラスメイト兼幼なじみ成瀬涼に想いを寄せる、いたいけな少女と言う肩書きをもつ“私”は、今さっき美男美女カップルの座っていた自席に座る。

正直いって、あのような光景には慣れているつもりだった。

健太朗と遥は普段全くイチャつかない。

端から見ればそれは(お前らほんとに付き合ってんの!?)とも言える。

にてしも、今日のイチャつきは半端ない。

常に照れ屋なあの二人が彼処までイチャつくとは、明日辺り世界が終わるのでは__________________



「恋、おーい、俺だよ涼。」



………今、聞き覚えのある声が耳に響いたような気もするが、これは全くの勘違いだろう。

何せこの時間はまだテニス部の部活中___



「うわぁぁぁぁ!!!!部活忘れてたぁぁぁぁぁ!?」



私はそう悲鳴にも似た奇声をあげると、ガタンッと音を鳴らしイスから立ち上がる。

否、立ち上がろうとした筈だった。

私の足は勢いよく立ち上がったさいに、重力の関係上、宙を蹴ったのである。

まぁ、ここはただ狭いだけの教室だ。

………嫌、このまま私の体が倒れると後ろにたっているはずの成瀬君の身体にぶつかる筈。



________


_____


___



そして数分後。

私は何故か成瀬君に抱き締められている。

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