第二話
長くなりましたー
※編集完了です。最後のほうに久那城君の話が加わりました!
「―――で、唐沢明人ってのが、腹黒紳士系ね。最初はすっごくいい人そうにヒロインに近づいてくるんだけど、そこで絆されちゃダメなのよ!」
ああ、またこの夢か。
学園で勤務を始めて早1か月。
初めて学園に入ったあの日以来、毎晩毎晩夢の中に薫が出てくるようになった。
それだけならまだいいが、不可解なことがある。いつもなぜかこのゲームの攻略キャラ達について解説していくのだ。
夢は深層心理の表れというが、だとすればどんな深層心理をしているんだ、私。
まあなんにせよ、これから攻略キャラたちを躱していかなければいけない私にとって、願ってもみない幸運だ。これが夢である以上いささか情報の信用性は欠けるが、ないよりはましだと思う。
さて、ここで夢の中の薫によるゲームの倉橋椋と攻略キャラ情報をまとめてみよう。
まずゲームでの倉橋椋について。
ゲームでの倉橋椋(長いので次から倉橋椋aとする)は、私とは真逆の性格と家庭環境だった。
家は超大金持ちで、両親に愛され蝶よ花よと育てられた倉橋椋a。そんな彼女は自分以外の女性を蔑み、妬み、貶す女に育った。
彼女はいつしか顔の良い男性を自分が侍らせたいという歪んだ願望を持つようになり、教師になったのも美形ぞろいと評判の峰莱学園に入るため。しかも家のコネを使って。
そして彼女は生徒だろうが教師だろうが見境なく媚を売り、挙句ヒロインに嫉妬しいろいろと行動した結果、どのエンドでも死ぬキャラクターになったらしい。
一言言おう。バカかこの人。
そんな不純な理由で教師になるなよ。というか真面目に試験を受けて落ちた人に謝れ。美形の男を侍らせたいって、なんだそのくっだらない理由。もうちょっとなんかなかったのか。
この人のポジションになったせいでなんか私だいぶ損している気が・・・。
・・・いいだしたらきりがないから、もうなにもいうまい。こういうキャラなんだ。
そして話は変わって攻略キャラ一人目、唐沢君こと唐沢明人。2年生。
夢の中の薫(これも長いので次から薫Xとする)によると、腹黒紳士系男子らしい。なんなんだこの何とか系男子って。ここは突っ込まない方がいいのか?
彼のルートに入ると、ヒロインは極端に行動を制限される。そしてヒロインが逃げようとすると、実家の病院のコネで手に入れた薬を使って捕えようとしてくるらしい。
そして倉橋椋aは彼にどうされるのかというと、クロロホルムで眠らされた後、薬物の実験台にされて苦しんで死ぬんだそうだ。何それ怖い。
それを裏付けるような出来事があった。この間2年生の授業を行った時に再会したのだが、その時ものすごい目で見つめられた。ものすごーく怖かった。こう・・・獲物を狙うキリン?というか、バッファローというか・・。肉食ではないんだけど、暴れたら怖そうな感じというか。あれは「どんな薬使ってやろうかな」的な目だったのか。え、ヒロインが編入してくる6月まであと1か月あるのに?もう眼をつけられたの?
とにかく、彼は暫定一位で怖い。気をつけなくては・・・。
次に二人目、理事長さんこと暁龍神。
薫Xによると、彼は外堀を埋めてから捕まえるロリコン(笑)系男性らしい。
・・・何で急に語呂が悪くなったんだ。あれか、うまい具合にまとめられなかったのか?あと辛辣すぎるぞ。薫Xはこういう人にトラウマでもあるのか。
彼のルートに入ると、最初は束縛されることはないのだが、徐々に彼に逆らうことを許されなくなってくるのだ。そして最終的に理事長さん宅で監禁されることになるのである。これでもまだキャラの中ではましな方だというのだから恐ろしい。
しかし彼は、ヒロインに優しい代わりに倉橋椋aに厳しい。
いろいろと冤罪を作って社会的に殺した後、遺書を偽装して東京湾に沈めるのだそうだ。ヤクザか。
それを知った時、愕然とした。なぜならその時ちょうど理事長さんに食事に誘われていたからだ。危ない、もし行っていたら二度と日の目を見られないかもしれなかったぜ・・・。
ありがとう薫X。君は夢の中でおねーちゃんのヒーローになったよ。
適当に用事を作ってお断りしました。というかそもそも、なんで理事長さんが私みたいな一教師を食事に誘うんだよ。よく考えてみれば怪しさ満点だった。行かなくて本当に良かった。ありがとう薫X(二回目)。
3人目は久那城志岐君。2年生。
彼とはついこの間知り合ったばかりだ。
授業へ向かうため廊下を歩いていると、ばったりと倒れている彼を発見したのだ。話を聞くところによると、おなかがすきすぎて動けなかったらしい。ちょうどその時薬師寺さん(50歳、理科教師)がお土産だと言ってくれた飴があったのであげてみたところ、懐かれてしまった。
本人いわく、「他の奴らは生徒でも教師でも話しかけようとすらしなかったのに、椋先生は違ったから」だそうだ。当然のように名前呼びである。
後でほかの先生から聞いたのだが、彼は県内でもトップクラスの暴走族の総長で、キレると見境なくサンドバックにするらしいのだ。そんなんが腹がすいたぐらいで倒れるなよ。
しかも家は本物の極道らしい。ますます何でそんな空腹だったのか不思議だ。あれだ、舎弟にでも購買からなんか買わせればいいのに。
まあ、それを知って態度が変わる私ではない。例えヤクザの若頭だろうがどこぞの王子様だろうが、私の生徒である。だからと言って死んでもいいというわけではないので、必要以上に近づきはしないが。
そんな彼は薫X的に最も可愛げがある、忠犬束縛系男子らしい。
なんでも、彼のルートは彼を拒絶するような行動をとらなければ平和に進んでいくそうだ。彼のルートは比較的病み度が少ないので初心者向けなのだと薫Xはいっていた。
しかし、バッドエンドはもちろんのこと、仮に最高のハッピーエンドになっても倉橋椋aに死が訪れるのがこのゲームだ。
彼の場合は、久那城組の若い衆に輪姦された挙句嬲り殺されるらしい。
うわぁとしか言いようがない。
なんか一番精神的にきそうなんだが。
なんでこう・・・犯罪的なものへと引きずり込むんだろう。
きっとこのゲームの開発者は倉橋椋という女性に恨みを抱いてるんだろうな。
4人目は澤凪麗羅君。3年生、生徒会長。
彼にはまだ会ったことはないが、周りの評判からするに相当完璧な人らしい。
常に学力はトップを収め、スポーツも万能。顔も整っていて、しかもどこぞの財閥の御曹司。しかしそれを鼻にかけることをしない真面目な好青年・・・。
ここまで聞いて思ったのは、「さすが乙女ゲームだなぁ」だった。
しかし、この完璧超人にはやはりというかほころびがあった。それはヒロインへの執着である。詳しい説明はまた今度の機会にするが、彼はヒロインに昔命を助けられたらしい。その時から約13年間もヒロインを追い続けてきたのだから大したものだ。
そのため、彼のルートはヒロインへの束縛も倉橋椋aに対しての制裁(?)もひどい。
彼以外と話す、彼以外を見る、彼以外の声を聴く・・・そんなことをしただけで監禁ルートにまっしぐらだというから救いがない。
ちなみに倉橋椋aはというと、鉈で頭をかち割られた跡犬のえさにされるそうです。よく言われるけどあまりやられない言葉№1(個人的に)を実際にやる人がいるとは。
まあ、生徒会長である彼とはいづれ会うことになるんだろう。
その時にどう行動するかが次の課題か・・・。
とりあえず、1か月のうちに薫Xから得られたのはこれだけだ。
なんかいちいち小出しなのがものすごくイラつく。
さらにいつも突然夢が覚めるんだから、ホントい―――。
ギャリリリリリリリリ!!
爆音が耳元で鳴り響く。相変わらずのうるささに、思わずばね仕掛けの人形のように飛び起きてしまった。
その爆音の正体は、目覚まし時計から鳴る音だった。
寝相が悪すぎて何個も何個も目覚まし時計を壊してきた私のためにと、母さんが買ってきてくれたものだ。
「インド象に踏まれてもダンプにひかれても隕石が直撃しようとも大丈夫!大音量で流れるチェーンソー音で、どんな寝起きの悪い子だって飛び起きる!!」というキャッチコピーで売り出されたのだが、あまりにうるさくてチェーンソー音がトラウマになった子供が続出したことで生産終了した問題ありまくりの商品である。
しかし、そのキャッチコピーに偽りはなかった。前に寝ぼけて目覚ましにラリアットをかましたことがあったが、逆に私の腕にひびが入ったぐらいなのだから。なぜラリアットをしようと思ったのかは謎だ。あの時は本当に大変だった。
想像してほしい。起きたら腕が異常に痛くて、しかもなんでそんなことになったのか分からないという状況を。私的にこの世で一番怖いのは、『原因の分からない痛み』だと思う。
しばらくの間ボーっとしていたが、このままでは隣の部屋の品由さん(48歳自営業独身)に怒られてしまうので、てっぺんのボタンをたたき音を止める。
母さんに悪いので今まで言えなかったが、朝にチェーンソー音というのはどうだろう。
なんだかんだですっかり目が覚めた私は、朝食を作りにキッチンに向かった。
大学に入った時から数えて、このマンションに住み始めて早5年。このマンションの管理人さんである古並木祥司さんは母さんの弟、つまり私の叔父にあたる人で、特別に家賃を安くしてくれているのだ。本当にありがたい。
そのお礼としてささやかではあるがたまにご飯を作りに行っている。
その度に一緒に住まないかと誘ってくれるのだが、遠慮させてもらっている。古並木さんはまだ若く、理事長さん並みにかっこいい。きっとすぐにいい出会いがあるだろう。その時に私が古並木さんの部屋にいたのでは、邪魔になるのが目に見えているからだ。正直言って一緒の部屋に住んでプロ級においしい古並木さんのご飯はずっとでも食べていたいが、自重しよう。
・・・それに、何となーくだが嫌な予感がするのだ。あの爽やかな笑みが、どことなーく攻略キャラの物とかさなってみえるような。いや、これ以上考えるのはやめておこう。
特においしいともまずいともいえない朝食を食べる。もそもそと咀嚼していると、つけていたテレビからいつもと変わらない明るい笑顔をふりまく女性アナウンサーさん(見た目30代)がおくる今日の運勢コーナーが流れ始めた。
「―――残念、最下位はおうし座のあなた。今日は今世紀最大級のピンチが訪れるでしょう!でも大丈夫、そんなあなたを助けてくれるラッキーアイテムは黒色の短めの木刀!!これを使えばピンチをたちどころに切り抜けることが出来るかも!?もしも怪我をした時のために携帯電話の充電を気にしておいてね!!ちなみに信じる信じないは自由だけれど、これが人生最後に見る占いコーナーにならないといいですね。」
最後だけ嫌に低い声でそう締めくくり、番組は次のコーナーへと進んでいった。
・・・この世に何人黒い短めの木刀を持っているおうし座の人がいるんだろう。馬鹿馬鹿しい。占いはあまり好きではない。
ちなみに私はおうし座で、中学の修学旅行の時にノリで買ってしまった黒い短めの木刀(税込1800円)が何かの時のためにとタンスの奥に入れてあったと思う。たしか折り畳み式だったため、スーツのポケットにも入るはずだ。携帯は・・・たぶん大丈夫・・・・・・・・。
次の瞬間、タンスの中をひっくり返して木刀を探す私がいた。
結果的に言えば、その選択は正しかった。まあ、携帯のことだけだけれど占いは的中した。
その日の放課後、あまり使われない倉庫の裏。授業の教材を取りに来た私は、所謂リンチの現場に出くわした。
上級生だろうか。数人の体格のいい男子生徒が、一人の少年を取り囲み、拳や足、中には鉄パイプを少年の体に埋め込んでいる者までいた。
こういう時は本当は誰か他に人を呼べばよいのだろう。幸いここは彼らにとって死角となっているのか、まだ気が付かれていない。私一人が行ったところで何かできるとは思えないし、最悪私もリンチに巻き込まれるかもしれない。
私だって人間だ。怖いものは怖い。
―――でも、万が一に私が誰かを呼びに行ったせいで少年が手遅れになってしまったら。
それが一番怖い。
気が付いた時、私は彼らの前に出ていた。
「・・・ァン?なんだアンタ。」
・・・さて、ここからどうしようか。
私が少年の前に現れため、とりあえず少年への攻撃は止まった。
しかしここに出てきてしまった以上、何らかの手を打たなくては彼らは私をも巻き込んで先ほどのリンチの続きを行うのだろう。
ちらりと後ろを見る。少年は地面に座り込んだままぐったりとして動かない。かすかに肩が上下しているのでまだ息はあるのだろうが、これ以上暴力を振るわれれば分からなくなりそうだ。
とりあえず、彼らに隙を作るために話をして時間を稼ごう。
それさえできれば、まだ打つ手はある。
「・・・貴方たち何してるの。」
「は?見りゃあわかるだろ。」
彼らの中でも一際背の高い男が前に出る。
「コイツが久那城の兄貴の命令を失敗したからちょーっと仕置きしてやったんだよ。」
「センコーが口出すようなことじゃねーンだよ、バァカ。」
彼らに同調するように、周りの男たちもそうだそうだと騒ぎ立てる。
典型的な不良グループのリーダーと取り巻きといったところか。全く、こういうのは峰來学園のような私立にもいるのか・・・。
・・・・って、ん?さっき聞き覚えのある名前が聞こえたような。
「・・・久那城?」
「ああ、久那城志岐さんだよ!兄貴のメンツをつぶしたんだ、ソイツの命で償ってもまだ足りねぇ!邪魔するなら、テメェごと―――」
「―――椋先生ごと、何?」
一閃。
綺麗に振り下ろされた長い脚が、しゃべっていた背の高い男の頭を地面と深いキスをさせた。
何が起こったのか。
周りの男たちも状況を把握できていないようだった。ただ茫然と、背の高い男にかかと落としをした彼―――久那城君を見つめている。
突然登場した彼に、そしてこの状況についていけない。辺りに沈黙が流れる。
何分たったのだろう。2分か3分か、或いは数秒しかたっていなかったのかもしれない。
始めにしゃべったのは、取り巻きの一人だった。
「え、く、久那城の兄貴?今、何して、」
口を震わせながら、信じられないといった様子で久那城君に尋ねる取り巻きの一人。そんな彼に久那城君は「何って、高松がくだらねー冗談いうからだろ。」とこともなげに答えた。
「じょ、冗談・・・?」
分からない。背の高い彼、高松君が何の冗談を言ったというのか。
むしろ彼は、久那城君のために行動していたのではないか。
同じことを思ったのか、先ほどの彼以外の取り巻きの一人が口を開いた。
「・・・冗談って何のことっすか?高松さんは、久那城の兄貴のた―――」
彼が言えたのはそこまでだった。久那城君が伸ばした脚が、しゃべる彼のすぐ目の前を勢いよく通り過ぎたのだ。
「・・・俺のため?椋先生に怖い思いをさせておいて、俺のためなんていうんだ。ふーん、そう。」
そう言う久那城君は、私の知っている彼ではなかった。いつも私に向けるふにゃりとした笑みを浮かべる温かい目ではなく・・・見るもの全てを畏怖させるような、冷たい目をした誰か。・・・いや違う。これが本当の彼なのか。
「・・・まあ、それも冗談だってことにしとくわ。次はないけど。分かったら・・・消えろ、今すぐコイツ連れて。」
すると、蜘蛛の子を散らすかのように彼らはいなくなった。
惨劇の跡が残るこの場に残されたのは、私と久那城君と、気絶したままの少年。
と、とりあえずピンチは切り抜けたのだろうか・・・。
思わず力が抜けて、ペタリと地面に座り込んでしまう。
そんな私に久那城君は「大丈夫?」と言ってすっと手を差し出してくれる。いつもならその手を取ることにためらいはないのだけれど。
「・・・椋先生?」
「・・・あ、ごめん。ありがとう。でもいいよ、自分で立てるから。」
何故だろう。
彼は私を助けてくれた。それは事実だ。彼が来なければ、私も無傷では済まなかっただろう。
でも、その代償に私が知っている彼が本当の彼ではなかったことを知った。
彼が私に好意的なのは、何か理由があってのことということが分かった。そのことは少しだけ悲しい。けれど、よく考えれば私は彼に自分のイメージを押し付けていたのだ。悪いことをした。先生として、これから本当の久那城君について改めて知っていかなければ。
こうしてはいられない、はやく気絶している少年の手当てをしないと。
携帯電話を手に取り保健室にいるであろう養護教諭の向井先生に連絡を入れる私の後ろで、久那城君がどんな顔をしているのか。その時の私は気にしてもいなかったのだ。
その日の夜十時。とある路地裏に久那城志岐はいた。この辺りはあまり治安が良くないとされている場所で人通りもなく、こんな時間に一人で歩くような場所ではない。
―――そう、普通の人間なら。
「・・・ちっ、あのガキ俺の椋せんせ―にかばわれるなんて何様だよ腹が立つなぁ・・・。それにアイツこの間・・・あ、そっかー。ふーん、なるほどね、そういうこと。まあ何をしてもどう足掻いても椋せんせ―は渡す気なんてないけど。」
ぶつぶつとそう呟きながら、恍惚とした表情でほほ笑む志岐。その表情には、普段椋に見せる事の無い妖艶な輝きをまとっていた。
その足元には、何かがいくつも転がっていた。通り過ぎた車のライトが一瞬路地裏に光をもたらす。そうして浮かび上がったのは―――殴られすぎてかおが別人のように腫れた、昼間に椋たちをリンチしようとしたあの不良たちだった。
地面に転がる不良たちに目を向けることもなく、愛しい人への愛を吐露し続ける志岐。
「大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き愛してる!椋せんせ―が望むことは何だってやってあげるし、何だって叶えてあげる!そんなことしなくても俺と椋せんせ―は両思いだから大丈夫だと思うけど、枷は多い方がいいしね―――。まあとりあえず椋せんせ―が怖がっちゃうからしばらくは遠ざかろうかな・・・あーまじありえねえこいつ等の怪我治ったらもう3回ぐらいぶっ潰そうかなウンそれがいいそうしよう。」
用は済んだとばかりに踵を返し帰路につく志岐。もちろん、不良たちは置き去りにしたままで。
久那城志岐。裏社会で関東のみならず関西にもその名を轟かす、久那城組の若頭。
彼がこんなことをしていることなど、椋は知らない。そしておそらく、このことを椋が知るときには、彼女は―――
既に、彼の手中にいるのだろう。