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独華  作者: 雫華
7/7

独華

自由になれるもうこれで…終われる

やっと やっとだ

これ以上何も考えたくない


あとは何事もなかったように

綺麗になるだろう

ボクがいなければ よかった世界

こんなボクが生きているだけで みんなが不幸になる

誰もボクを望まない そんな世界




───ばいばい







『─────!!』







ボクは静かに目をつぶり

ゆっくりと空に身体を預けた

そして胃がひっくり返るような浮遊感が─





『あ、れっ、…?』


いつまでたってもその感覚はおとずれない

そのかわりに腰のあたりに違和感があった


うっすらと目を開けると



「ばかやろうっ!!死にてーのか!?」



…大好きな顔がそこにあった



『…んで、………なんでとめんの!?』


「…えっ?」


『なんでとめたの!?ボクなんてあのままにしとけば良かったのに!!』


「お、おまえそれ本気で言ってるのか?」


『あたりまえだっ!

なにも…なにも知らないくせに!!

ボクなんて要らないの! 邪魔なの! 生きてる必要はないの!!

それを、せんせーはっ…!』


「………っ!…いじめ、られてたのか?」


『ちがう、ちがうよ、 ボクがいけないんだ ボクが全部、ぜーんぶ悪いんだよ

ボクがいなくなったらみーんな幸せで 誰も悲しまない …それがいちばんいいんだよ』


「そ、そんなことはない 親御さんだって…それに先生も…」


『ふふっ せんせーは優しいね …でもそれ ホント?

どうせ心配してるから、じゃないでしょ? 自分のため、そうでしょう?』


「…ちがう」


『じゃーなんですか』


「ホントに心配、してるんだ」


『はっ、 笑わせないでよ』


「ホントだ」


『~っ、じゃあなんで!なんで気づいてくれないの!?

せんせーはずっとボク達のこと見てきた 顧問でしょ?』


「………………なぁ」


『…………ごめん、せんせー ボクは何言ってんだろうね

ボクが悪いだけで誰も、せんせーだって悪くないのに…

また迷惑かけちゃった …やっぱボクはいないほうがいいみたい』


「……なぁ なんで俺がここに来たと思う?」


『…そんなの、知らない』


「俺はさ、 すっげーおっきくて 綺麗で

いっつも明るく輝いて、照らしてくれる華が好きなんだ」


『それが何なんですか?今は関係ないですよね?…ふざけないで』


せんせーはボクに何を言いたいのかさっぱり分からない

やっぱり 誰も分かっちゃくれないんだ


「…そうじゃなくて、

そんな好きな華がさ、最近全然元気がないんだ

…いつも 明るい華が曇っていると 俺もつらいんだ

だから、どうしたのかって聞きたくて ここに来たんだ」


『…何、それ』


「なぁ、俺に話してくれないか?」


『──っ! 話して何とかなるんだったら

とっくの昔に100回でも…10000回でも 話してたよっ!

でも、そんなんじゃどうにもならないからでしょっ!!』


変だ、ボクはなにあつくなってんだろ

こんなの言ったってなにも変わっちゃくれないのに

のどがひりひりして、目が熱くなってきた


『…ボクだってわかんないよ! あの日から急に

みんなの中からボクは消されたのっ!

なんでみんなが急にああなったのか 分かってたら苦労しない!

ねぇ、なんで? なんでボクなの? ボクが何したって言うの?

誰か気づいてよ! たすけてよ! お願いだから、

……ボクを独りにしないでよぉっ!!』


「ごめん、ごめんな?

そんなボロボロになるまで気が付けなくて 泣かせちゃって

ホントはずっと心の中で泣いて、笑顔の仮面をつけて… 無理させてたんだな」


『泣いてなんかな────あ、れ?』


頬は涙で濡れ

雫はあとからあとから溢れてきた

止めようと思ったけど 今まで溜め込んだ

すべてを吐き出すように 流れ出て止まらない


「今まで気づいてやれなくて本当にごめん」


『………なんでこんなふうになっちゃったんだろう?

ホントはずっと寂しかった 苦しかった 泣きたかった

助けてほしくて でも、誰にも言えなくて ずっと独りで…

ねぇせんせー 暗くて寒いのはもういやだよ…………』


「俺は何があってもおまえを裏切らないから…信じろ!」


言葉と一緒に強く抱き寄せられた


信じたい


そう思った

だけど、そうやって今まで傷ついて

壊れちゃったボクには そんな簡単に

人を信じるなんて できない


『ボクには無理、だよ…

どうすればいいの?』


「……じゃあさ、今は信じ無くてもいいから

それまで話し相手くらいにはなってもいいか?

いつかおまえが信じてもいいと思ったときは

そんときは俺に言えよ、な?」


『……………………………ぅん』










それは

小さな小さな光だったけど

寒くて寒くて冷え切ったボクの心には

ものすごく大きくて温かい希望の灯だった







壊れちゃったボクはまだ治らないけど

独りぼっちだったボクの

せんせーが好きだって言ってくれた


大きくて 綺麗で 明るく輝いて

誰かを照らせるような そんな華にいつかなれたらいいと思う











最後まで読んでくださりありがとうございました!


いかがでしたか?


下手すぎてすいません


不愉快に思われた方もいるかも知れませんが


今後もよろしくお願いいたします!

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