近所
掲載日:2026/07/14
古都
なんで坂道だ。
近所に古墳のあることを知ってきては見たものの、延々登ることになった。
まだ上があるけど、ここで一旦休むことにしよう。児童公園とあるが、遊具の周りの草は伸びたまま。
公園入り口にある案内板も擦れていてほとんど読めないが、古墳はさらに登った先にあるようだ。距離はよくわからないが、道沿いなら迷うこともないだろう。
ところどころ登り下りはあるがほぼ平坦と言って良いだろう。しかし、どこにあるんだ、古墳は。
お、何人か人がいる。聞いてみるか。
男は引き返している。かなり急足。
行きの長い上り坂を時々足を滑らせながら急いで下りていく。
ようやく、近くのコンビニへ入って一息ついたところ。汗をかいた身体に冷房は心地よい。
さっき見た人たち、どうみても現代の格好ではない、髪型も服装も。
男が引き返したのはそれだけが理由ではない。
近づこうとした時、人々の人数が多いこと、そして、彼らの傍にあったのは古墳は『古』墳ではなかったからだ。
彼らの話し声が耳に届いた時に、男は引き返した。




