ラックス視点
「気が合いそうで良かった……」
僕ラックス・クライドはレオンとルイーゼ様が仲良く会話に夢中になっている内にそっと席を外した。
「ルイーゼ様が親しい感じで良かったよ……」
2人の雰囲気を見ながらホッとしている。
「それはレオン様のおかげですよ」
ルイーゼ様付きのメイドが僕に話しかけてきた。
「ルイーゼ様は結構人を見る方ですから」
「そうなんですか?」
「えぇ、ご両親でも心を許していませんから」
「国王様にもですか」
「はい、前にルイーゼ様の意思を無視して隣国の王太子と婚約をしていたんですが向こうの有責で婚約破棄になってしまいまして、それ以来会話も必要最低限しかしなくなって……。 国王様方は仕事人間ですので気にしてないみたいですがいずれは取り返しのつかない事になりそうで……」
「あぁ~、家と一緒ですね……」
僕達の両親、前男爵夫妻は僕が結婚した後すぐに僕に男爵を渡して隠居に入った。
僕達の両親は正直言って僕達の事を見ていなかった様な気がする。
育ててくれてはいたんだけど、形だけど心情までは見ていなかった、と思う。
会話があったか、と言えば僕も本音で話す事が無かった。
初めて本音を話したのは前妻が浮気して離婚を決めた時の事。
両親は離婚を止めるように言ってきたけど僕は既に離婚を決めていた。
一度裏切った人間を信じる事は出来なかった。
僕がここまで頑なだった事を両親は驚いていたけど、それこそ僕の事を見ていなかった証拠だ。
それはレオンが元婚約者から一方的に別れを告げられた時もそう。
僕は密かに元婚約者の家に抗議を行い、慰謝料を搾り取ってやった。
家同士の事だから穏便に、という意見もあるけど敵には容赦はしない。
レオンには今度は幸せになってほしい。