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お見合いは和気あいあいと進み、気がついたら俺とルイーゼ様と2人きりになっていた。
そこで俺は気になっていた事を聞いた。
「あの、なんで俺とお見合いしたい、と言ったんですか?」
一目惚れが理由と聞いてはいるがそれだけでは無い様な感じがしたのだ。
「……私、実は隣国の王太子と婚約していたんですが一方的に振られてしまったんです。『地味な女』とか『面白味がない』とか言われて」
「そりゃひどい話だ、ルイーゼ様は美しいですよ、その王太子の見る目が無かっただけですよ」
「お優しいですね、レオン様は。 でも、兄や姉達の方が美人ですし優秀で私は王族でも継承権が殆ど無いですから旨味が無いのは事実です。 実際の話、お父様やお母様は私の婚約が無くなった、時に特に抗議とかもしませんでしたから。 兄達は怒ってくれましたけど」
なるほど、ルイーゼ様は俺と同じ痛みを味わっていたのか……。
「ですから、もし結婚できるチャンスがあったら今度は私が相手を決める、と両親に言いまして。 それで祝勝会の時にレオン様のお姿を見た時にこの方なら信頼出来る!と思ったんです」
「えっ、でもあの場では俺は殆ど誰とも話してないし隅にいただけですが」
「その佇まいが良かったんです。 中には自分の手柄を自慢してくる方もいましたが私は余り好きではありません。 謙虚で主張せず必要な時だけ前に出る、そんな方が私は好きなのです。レオン様は正に私の理想な方なのです」
俺をそんな風に見てくれているとは……、なんか泣けてきた。
この思いに俺は応えなきゃいけない。
「ルイーゼ様、俺はこれから男爵として国を支えていくつもりです。 是非良い関係を築いていきたいと思っております」
「私もです、レオン様、よろしくお願いします」
俺とルイーゼ様は将来的には婚約、結婚を目指して関係を作る事にした。
簡単に言えば『まずはお友達から』という事だ。
……どこからが『ヘタレ』とか言う声が聞こえるが一回失敗してるんだ、多少は慎重になっても良いだろう。
それにルイーゼ様の心を掴むのは簡単な事ではない、とも感じた。