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 日が変わって俺と兄貴は正装で城の中庭にいた。


 そう、今日はお見合いの日だ。


「兄上、俺緊張で死にそうなんだけど」


「仮にも戦神なんだから堂々とすれば良いよ」


「いやいやいやっ!? 俺が本当は小心者だ、て知ってるだろっ!? 前の婚約だって『見た目だけの男』て言われたんだから……」


「前と今は環境が違うんだから大丈夫だ」


 俺達は小声でそんな事を話していた。


 ぶっちゃけ魔獣と戦っていた時よりも緊張感が半端ない。


 なんせ相手は王族、俺とは天と地の間のお方だ。


 とにかく不愉快な事は出来ない、やらかしたら命が無い。


 頭ん中がある事ない事考えていると、メイドさんに連れられて美少女がやって来た。


「はじめまして、ルイーゼ・アルバニーと申します」


「は、はじめまして……、レオン・クライド男爵と申します」


「兄のラックス・クライド子爵です、この度はこの様な機会を作っていただきありがとうございます」


「いえ、こちらこそ私の我儘を聞いていただきありがとうございます。 戦神と言われるレオン様に一目会いたかったので」


 こんな可憐なお姫様が俺の事を知っているなんて……。


 天にも昇る気持ちとはこういう事だろうか。


 勿論、表情にはそんな気持ちはだしていない、というか顔面が固まってしまって動かない。


 笑おうと思っているんだけど引きつった笑顔になってしまう。


 なんとか怖がらせないようにしないと……。


「魔獣との戦いはどこが大変でしたか?」


「その、やっぱり数の多さですね。 斬っても斬っても奴らは這い出てくるので」


「やっぱり魔穴を永久に閉じないとダメなんですね、魔術師の皆さんと封印出来る方法を相談しているんですがなかなか良い方法が無くて……」


「王都の方には被害は出なかった筈では……」


「えぇ、防御結界が張ってありますがそれも破れる可能性があります。 またレオン様達を戦場に行かせるのも得策ではありませんし……」


 国の事を考えている、真面目で良い子だ。

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