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やるときはやるでちゅ
*子供達の心情は、全て父親の勝手な想像です(他の章も含め、以下、同様)。
ようやく歩けるようになった双子の1人であるケイスケ(仮名)は、あけっ放しにされた押入れを見て、嬉しくなった。
(まだ探検してない場所があったでちゅ!)
2Kのアパートで退屈していたケイスケは、さっそく、押入れの下の段に入ってみることにした。何かの段ボール箱と押入れの壁との間の小さな隙間だ。高さは十分だけど、幅はケイスケにも少し狭い。
(うんちょ、うんちょ。奥まで来れたでちゅ! やったあ! 大人は入れないし、隠れることができるから、秘密基地にいいかもでちゅ!)
ケイスケは、少しそこにいることにして、外(部屋の中だけど)を眺めていた。
「あら?ケイちゃ~ん?」
お母さんが呼ぶ声がした。
「あら、ついにそんな所にまで入ったの?」
お母さんは、押入れの中で得意気な顔をしているケイスケの写真を嬉しそうに撮った。そして、いそいそとお父さんに写メを送った。