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ラララ・テント

 お母さんのことは大好きだけど、お父さんのことはそんなでもない幼児2人は、ある日、お父さんがいつもより少し早く帰ってきても、特に気にせずに遊んでいた。だけど、お父さんが、ナイロンか何かで作られたカラフルな布の塊を持って意気揚々と居間に入って来て、隅でゴソゴソし始めたから、少し気になった。2人が見ていると、布の塊は、突然、ボワンと広がって、幼児用のテントになった。

 サーカスのテントのような形。高さは大人の腰ほど。奥行きは中で大人が寝転がったら足全体が外に出るくらい。動物の絵がたくさん描いてある。以前に、モデルルームに置いてあるのを見て、ソウスケがとても遊びたがったけど、時間がなくて遊べなかったものに似ている。

 子供達は大喜び。すぐにテントに入って、大声をあげたり、走ったり、転がったり。

 そのうち、お父さんが、

「どんな感じだ~?」

 って言いながら、よつんばいになって小さな入り口から入ってきた。狭いところにお父さんが入ってきた絵面が滑稽に思えて、ケイスケはギャハハって笑った。つられてソウスケもヒヒヒって笑った。

 お父さんが、

「お、まだ入れるぞ~」

 って呼びかけると、

「あら、本当ね~」

 お母さんも入ってきた。

 ソウスケは、

(普通の人の家に巨人が招待されたみたいでちゅ)

 って思った。

「このテントで、公園とかでテント張ってるパパさん・ママさん達に仲間入りしたら、うけるんじゃね?」

「やだぁ~」

 お父さん・お母さんも楽しそうだ。

 お父さん・お母さんが出ていくと、ケイスケ・ソウスケは、何匹かのお友達(ぬいぐるみ)を招待して、しばらく遊んだ。2人が何を話しているのか、大人達には分からなかったけど、子供同士は意思疎通ができているようだった。

 やがて、屋根の窓が開けられて、お父さんが、

「気に入ったか~?」

 って言いながら中を覗き込んだ。天井にお父さんの顔がある絵面が滑稽に思えて、ケイスケはギャハハって笑った。つられてソウスケもヒヒヒって笑った。


 次の日、家事が一段落したお母さんが居間を見ると、2人がたくさんのおもちゃをテントに運び込んでいた。居間が少し片付いたように見えなくもない。

(フフ、仕事が1つ減ったわ)


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