表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
托卵   作者: 桐谷 光
54/56

エリカはこわい

「え、えっとぉ」

 エリカの顏から薄い黄色のゼリー状のものが流れてきた。

 汗?汗が液体じゃないの?そもそも汗なのかこれは。毒とか?威嚇武器?油絵の具をぬりたぐったような原色。たまにカサブタみたいな塊が混ざっている。

 顔は真夏のヨモギ葉のような、濃ゆい色。この汗らしき流れるもので、色が薄れることはない。

 キモイ。キモすぎる。

 美人できれいでスタイルがよかったエリカのイメージはない。見た目がぶっ飛んでいる。

 もしかして今まで気づかなかったけど、実は汗は黄色だったとか。緑色だと目立つけど、肌色だ気づきにくいとか。どうでもいいことが頭の中をかけまわった。

「ツバサは関係ない」

 わたしは答えた。

 エリカの目が吊り上がってきた。もう、馬面ではなくなった。鬼でもない。森の妖精が化け物になったらこんな感じなのだろうか。

「ツバサが言ったんだね」

 エリカの低音が響いた。コワイ。

「言ってない」

 エリカの顔色は変わらない。最終形態の色がこれなのか。でも、顔の表情が険しくなっていく。わたしを睨んでいる。こわいって。

「ツバサは言ってない」

「ウソつかないでよ」

「ホントだから」

「なんだよそれ」

 は?威嚇ですか?なんでわたしが気を使っている設定なんだよ。バカバカしい。

「ツバサはわたしの事好きじゃないのは知ってたし。なんで、わたしにそんなこと言う必要あるの」

 落ち着いてきたのか、緑色がさめてきた。鮮やかな緑から、緑へ。緑から肌色へ。目から白目も戻ってきた。黄色のゼリー汗も引っ込んでる。青と赤にはならなかった。

「で。ツバサの部屋から、わたしの部屋に移動したわけね。あの出入口で」

「ああ、あの、球体」

「なんで、勝手に部屋に入るの」

「そっか、ごめん」

「ドアも破壊したよね」

「ごめん」

 そうだった。壊した。なんか隠していると、思っていたから。

「わたしの部屋、入らないでって言ったよね」

「言った」

 そういえば言っていた。でも、部屋散らかっているからって理由じゃなかったっけ。球体浮いてるだけの部屋。汚いからって理由はウソだった。わたしだけが悪いのかなぁ。

「あたしたちのこと、どれくらい知ってるのよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ