地雷系の義妹が可愛すぎる
世界の終わりのような雨雲。
空は闇に包まれ、帯電している。今日で地球最後の日かもしれない。
俺はそう感じた。
やがて、霹靂の渦がひとつに纏まり、それは俺の目の前に墜ちた。
* * *
「杏介お兄ちゃん……好き、好き、大好き」
学校内だというのに、夢香は俺の腕に絡みついてそんな風に密着する。
義理の妹である夢香と同棲するようになって一ヶ月。
親の強引な押し付けであったけど、なんとかボロアパートで生きてます(涙)
「夢香、ここ廊下でみんな見てる」
「下々の視線なんてどうでもいいよ。お兄ちゃんの愛だけあれば、わたしはそれで幸せ」
夢香は、いわゆる『地雷系女子』だった。
ロングヘアの黒い髪は、男子を魅了する。黒いリボンなんかつけていて、更に魅力増し増し。
両手の爪は黒く染まっている。ネイルらしい。
おまけに巨乳だ。
スイカみたいにデカい。恐ろしいほどの兵器っぷりだ。
こんなんだから、周囲の男子も放っておかなかった。
けど、夢香は見た目に反してコミュ障というか、ぼっちだった。多分、地雷系のせいだろうな。直せといっても聞かないし。
夢香の家庭環境は複雑らしく、ぼっちである俺を頼るほどだった。
最初は断った。
だけど、土下座までされては……断れなかった。
だから、今は義理の妹だ。
「夢香、今日もお昼一緒に食うか」
「うん。お弁当作ってあるからねっ」
お弁当かぁ。多分毎度お馴染みのコーラとキャロリーメイトだろうな。
夢香はお昼をまともに食べない。
そのせかスレンダーで腕も足も細い。
なのに胸だけはデカイが。
「じゃあ、屋上でいいか」
「食べさせてあげるね~♡」
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