第24話 「帰宅。やっぱパンツってすげぇわ」
あれだけの激戦であったトロルとの戦乱後も、俺たちは国境線の警戒のためしばらく戦地に留まっていた。
三日たった後、俺はようやく解放され。
現在ようやく屋敷に帰還することができた。
はぁ俺の安眠枕と高級ベッドが恋しい。
テントとかで寝るのは初日は楽しかったが、二日目以降になると体に疲労が満ちていた。
俺はシティーボーイなんだ。
こんな野蛮な生活は、都会派には合うはずもない。
この教訓からアイテムボックスには、各種生活用品を入れなければ。
おやつとエビフライが食べられない生活なんてごめんだ。
ある程度は忍ばせておいてよかった。
あと試してないけど、アイテムボックス無限に入るんじゃね?
「「「「「「「「「「お帰りなさいませ。アルタイル様」」」」」」」」」」
「あぁ。ご苦労」
俺は使用人たちが頭を下げる中央を進んでいく。
最初はおっかなびっくりだったが、もうこの光景にも慣れたものだ。
数日の遠征だったが、長らく帰ってなかったように感じる。
俺はくたびれる体を押して、背筋を伸ばして自室への道程につく。
屋敷の中でもそれなりに、ちゃんとした姿でないとダメなんだよ。
そういうとこサルビアの躾け厳しいし……
俺が安らげるのは自室だけなのだ。
はぁ……貴族なんて、もっとウハウハでアヘアへの生活を送っているもんだと……
「――――――お兄様!!!!!」
ぼーっと歩いていると、横から衝撃が加わった。
何事かと吃驚する。
「おぉうっっっ!? …………カレンデュラか。危ねぇだろ」
「心配しましたお兄様っ!? 戦場に出たと聞いて……とろるっていう魔物と戦って聞いて……私……!」
「…………あ~~~……」
謎の衝突者の正体であるカレンデュラはぽろぽろと涙を流し、俺の服の裾を握り締める。
いつも年齢不相応に冷静沈着だったが、まだガキだもんな。
手持無沙汰の俺はカレンデュラの頭を撫でる。
こいつが赤ん坊のころ以来じゃないかこんなことするの?
「う゛ぅ゛~~~…………」
「そんな泣くなよ……ほら生きてっから……」
弱ったな……こいつが泣くなんて見たことないから、どうしたらいいんだ……
カレンデュラの涙は止まらない。
心配されるのもどうするか困ったもんだ。
「ほら! 無事だったから問題ない! 俺天才だし!!!」
「そういう……問題じゃ……ないですぅ…………ウゥ……なんで魔物と……戦ってしまったん……ですかぁ…………お父様に……だめって……言われてたじゃ……ないですか……」
「それは……俺もやりたくなかったんだが止むに止まれず……」
「う゛ぅ゛~~~~~………………」
泣かれる。
どうしろってんだよ……
「――――――にっ……! に゛い゛ざま゛―――――っっっ!!!!!」
「がはぁっっっ!?!?!?」
俺は背中側からアルデバランの突撃を受けた。
衝撃で空気が肺から全部抜けて、息が止まる。
アルデバランは俺にしがみつき、ぼろ泣きをする。
お前! 力! 強いんだよ!?
お前と遊んでると、最近はめっちゃ体力キツイんだよ!!!
俺の胴がきつく締まる。
「兄様―――っっっ!!! 僕はっ……! ……兄様がっ……! ……戦ってるって……! ……聞いてっ……! ……心配でっ……! ……う゛おおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん゛っっっっっ!!!!!!!!!!」
「ひぎぃっっっ!? やだっっっ!!! 壊れちゃうよぉっっっ!?!?!?」
「お兄様―――!!! 壊れないでくださいーーーっっっ!!! 死んじゃやだーーーっっっ!!!」
猛烈に悲しみを表現した弟は俺の胴を、内臓が飛び出しそうなほどな腕力で縛り上げた。
俺を殺そうとしているのはお前たちだよ!?!?!?
カレンデュラも前から俺の首を抱きしめる。
例にもよって、こいつも力が強いんだ。
いつも俺はこいつらの遊びに付き合って、ひどい目にあっているんだ!
あ……やばい……意識が遠のく……
世界が霞んでゆく。傍迷惑なガキどもの声が遠ざかってゆく。
俺は死んだ。
英雄、還らず(笑)
「――――――あ…………アル様―――――っっっっっ!!!!! 生きててよかったーーーーーっっっっっ!!!!!」
「ぐぇーーーーーっっっ!?!?!?」
俺は寝起きがけに、またもや抱き着いてくるステラに首を絞められる。
お前も力強いんだよ!?
俺が弱いわけじゃないからな!? …………いやそうに決まってるよな……?
いやこいつに関してもマジなんだよ!
サルビアより重いものひょいひょい持ってるし!
お遊びで俺の剣の鍛錬に一回参加したら、一日でボコられてダーヴィトに別々で鍛えられることになったし!
風邪ひいてるの見たことないし!
いやそれはバカだからか。
「ステラ。落ち着きなさい」
「ごっ! ごめんなさいサルビアさん!」
「ごめんなさいは俺に向けてだろうがバカガキがぁぁぁぁぁ」
ホンマこいつは俺のことを、何だと思っていやがるんだ?
俺は肺に必死に酸素を取り込みながら、蚊の鳴くような声で反論する。
なんて俺は可哀そうなのだ。最近散々だよ……
てかこいつ聞いちゃいねぇわ。
ステラは自分の泣き声で、俺の言葉が聞こえないようだ。
「坊ちゃま。お役目ご苦労様にございます。不肖の我が父を救っていただき、感謝の言葉もございません」
「……おう」
そう改まって言われると照れくさいな。
サルビアから目を逸らし頬を掻く。
「こうして無事に戻ってきてくれただけで……サルビアは嬉しゅうございます……」
「わかったって……」
サルビアは目に光るものをもって、薄く微笑む。
彼女の女神の如き慈愛に満ちた笑顔に、心を奪われる。
「危なくないところに居るって聞いたのに……心配したんだよっっっ!?!?!?」
「あ~~~はいはい。悪ぅござんした~~~」
俺は飛びついて来たステラの言葉を、耳をほじりながら聞き流す。
この少女は頬を膨らませ、ピンクに近い紫色のツインテールを激しく揺らしながら俺に抗議する。
「もぉ~!!! わたしの方がお姉さんなんだからね! お姉さんのいう事は聞きなさい!」
「はぁぁぁぁぁぁあああああ????? 寝言は寝て言えよ? 誰がいつも面倒見てやってると思ってんだ」
「何言ってるの!? いつも我儘ばかり言って!!! サルビアさんを困らせてるくせに!!!」
「うるさい! そんなの関係ないだろうがっ!!! つい最近まで寝小便垂れてた分際で!!! 黙れメスガキッッッ!!!!!」
「なぁぁぁぁぁんですってーーーーー!?!?!?」
ステラは両手に握り拳を握り、怒り心頭といった様子だ。
こっちが怒る側だっつーの!
サルビアは腕を組んで頬杖を突き、眉を傾けてため息をついている。
教育係のお前からも言ってやってくれ。
「いつもお菓子とエビフライばっかり食べるわ! 勉強はさぼるわ! サルビアさんに赤ちゃんみたいに甘えるわ! 空気は読めないわ! なのに変なことばっかりぺらぺら話すわ! ダメダメダメ!!!なアル様に言われたくないよっ!?!?!? これのどこがステラを子ども呼ばわりしてるのっっっ!?!?!?」
「ご主人様に舐めた口をきくなぁっっっ!?!?!? お前なんぞちょっと早く生まれただけだろうが! ガキみたいなパンツ履いてるガキがお姉さんぶるな!!!!!」
そう教えてやると、生意気なステラのスカートをめくり上げる。
白く細い太ももの付け根には、ウサギ柄の白いパンツがあった。
彼女は小さなメイド服のスカートの裾を抑え、顔を真っ赤にして座り込む。
「きゃ…………きゃぁぁぁぁぁぁぁあああああああっっっっっ!?!?!? アル様のエッチーーーーー!!!!!」
「ウサギさんかわいいでちゅね~~~♡ お前みたいなガキには大変お似合いでちゅよ~~~♡ 事実という揺るぎない証拠には、あらゆるフォローが無意味だね♡」
気を良くした俺は頭を抱え、こめかみを抑えるサルビアに素早くよる。
俺にとって幸か不幸か、彼女は丁度目を瞑ったところであった。
「おるぁっ!!! サルビアのパンツを見習え!!!!!!!?!!!」
「――――――――――え?」
予想外といった声色の反応。
構わず俺はサルビアのロングスカートをまくり上げ、その中を凝視する。
む……………むっほーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
桃源郷だぁ~~~!!!!!
清楚ながらもお洒落に気を使った、レースのついた純白おパンツだーーーーー!!!!!
俺好みのみっちりと肉のついた太ももの先には…………
うひょっ♪ ブヒヒっ♪ おぅふっ♪
俺はサルビアのスカートの中に半ば潜りこんで、パンツを堪能する。
スゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……………ハァァァァァァァァァァ……………
サルビアと寝ている時もいつもやっているが、こうして日が出ている時に本人の目の前でするのもこう何か…………
背徳感がありますねぇ…………フヒヒヒヒヒィッッッ!!!
ついでに肉質も確認しておくか…………
むっ……! これは最高級雌肉……!
これからもよーーーーーく育つんだぞ!!!!!
サルビアのスカートの中を移動し、このクソエッチメイドの後ろからでかい臀部を楽しんでいると。
俺から見て前方にいるステラが、震えた今にも消えゆくような声を出す。
「あ………………アル様…………………」
「なんだステラ? 次の誕生日には猫さんパンツでも買ってやるから大人しくしていろ。俺はサルビアのパンツを見るのに忙しいんだ。わかるな?」
やれやれ。ご主人様のお楽しみシーンを邪魔するとは、従者としての心構えが鳴っていないよ。
仕方ないがアルコル家家訓の中に、ご主人様のナイトフィーバー(死語)の時には、従者はそれとなく協力するって加えとくか?
「…………ひ…………ぃ………」
すとんとステラが床に尻餅を落とす音がすると。
俺は何か起きたのかと、サルビアのスカートから外界の様子を覗き見る。
ステラは歯をカチカチと鳴らし、顔を青ざめさせて咽び泣きながらサルビアの顔を見ている。
ステラの視線の先を追い、俺はサルビアの顔を見上げると。
銀髪クールメイドの氷の視線が俺を見下ろす。
無表情だが、絶対零度の目つきが俺の背筋を凍らせる。
無言のままサルビアは、冷たい手で俺の顎をそっと掴みそして――――――
あっ…………でも何か俺の性癖に生まれそうなものが……………
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