第218話 「ワーオ! ホットパンツ&ビッグピーチ! エブリデイむしゃむしゃしたーい♡ デース♡」
「さ、サルビア!」
「なにかご用件でしょうか。坊ちゃま」
先ほどの一件から、刺々しい口調のメイド。
俺はアゲナとの商談で買った、ある布切れを両手に持って広げた。
見せつけた先にあるのは、銀髪メイドのサルビア。
生まれた時からずっと俺と一緒に暮らしている、姉代わりの存在である。
「サルビア~これ着てこれ着て~」
「…………」
しばらくして、あることに気が付いた。
重要なことだ。性欲がムラムラと湧いてきたのだ。
まだ発散されないまま、いいところで邪魔が入ってしまったから生殺しなのだ。
無表情のままだが、その雰囲気が違うものへ。
目線が呆れたようなものへと変わったようだ。
なんだお前までツンデレか?
大人になってから世間に反発する人間も、増えてきたと聞く。
そういった抑圧された人間ほど、暴発するらしいな。
仕方ないから俺が矯正してあげなければ。
「素直が大事だよサルビア~」
「そのような娼婦が着るような衣服、ありえません。身分の差があれど、女性に失礼を働いてはなりませんよ」
ぴしゃりと拒絶の意を告げる豊満な体のメイド。
俺はサルビアの下に駆け寄り、抱き着きながらご主人様権限で命じた。
他の女の子を見ていたから、拗ねちまったのか。
可愛いところもあるところが、お前の好きなところだよ♡
「好きだから~! お願いお願いお願いお願い! 買ってあげたんだから~! はい決定〜♡」
「ダメです。いい加減になさい」
「大好きだから~! むちゅちゅ♡」
背伸びしてサルビアの肩に腕を回して飛び乗り、しがみつくように抱き着く。
辟易とした面持ちのクールな女性の、陶器のように白く滑らかな頬に唇を落とす。
お願い攻勢の連打で、口説き落として見せる!
「人の嫌がることをしてはなりませんよ。本当に呆れました……」
「サルビアの新たな魅力を教えてあげるためなの~! 綺麗な女性は、綺麗なもので彩られねばならない!」
「悪知恵ばかり覚えて……そんな風にお育てした覚えはありませんよ」
そう言うものの、まんざらでもないような口調。
目をそらして、声は僅かに弾んでいる。
抵抗があまりない。
彼女も女。いい男にチヤホヤ持て囃されれば、女の優越感は表に出てしまうのだ。
これは彼女なりの合図だという事を知っている。
「早く服脱いで~! 着替えさせてあげるから~! 子どもの好奇心を満たすのが大人の仕事~!」
「女性の服を無理やりに脱がせてはなりませんよ。それもこのような日が出ている間から」
メイド服を引っ張るが、中々脱がせてくれない。
本気の抵抗ではないものの、体格差のある俺では力負けしてしまう。
強情だな。作戦失敗してしまったか。
「サルビアちゃんの大きなおっぱいとお尻に、映えると思ったんだけどな……仕方ない。ルッコラに着せるか」
「…………っ!?」
サルビアは壮絶なる様子でカッと目を見開いた。
そして暫し熟考する。
ホットパンツを握り締め、何事かを懊悩している様子であった。
「いいでしょう」
「えっ?」
ニーハイブーツ。極小デニムホットパンツ。
その上には露出されたおヘソを挟んで、パツパツの薄々ショートキャミソール。
オシャレとエロスを兼ね備えた、ドスケベコーデ。
淫猥な脂肪がはち切れんばかりに詰まっていれど、美しいフォルムを保った美脚は彩られる。
煽情的に過ぎる、卑猥そのものの存在。
ムチッとした……生足……見えちゃった……ねぇ……
「えっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!」
こうしてまじまじと全身を見ると、マジで色々デカいな。
いや間近で見てもデカいんだけどね。
でも普段、他の人と話している常識的距離で改めて見ると、ビックなボインだって確信だもん。
「ンジュアァァァァァアァッッッ!!!!! デロデロデロデロンッッッ!!!!! よだれ大洪水フッヒィ~~~♡♡♡♡♡」
「ヒッ…………」
俺は零れだした口内物質を押し留めることなく、目の前の銀髪メイドに見せつける。
何故か彼女は珍しく表情筋を歪ませ、著しく嫌悪感を滲ませた。
害虫でも居たか?
まぁいい。それよりも重要なことがあるからな。
デカデカデカデカな桃さん♡がプリりん♡ってレベルじゃない下品さで、目の前に顕現していた。
はみだし上等でパンッパン♡に膨れ上がったお肉が、ニーハイブーツの上に乗っかっている。
ワーオ! ビッグピーチ! エブリデイむしゃむしゃしたーい♡ デース♡
「食い込みやっっっべぇぇぇぇぇお前自分の体のエッチさをどれだけかわかってるぅぅぅぅぅ完全にいかがわしいアレじゃん!!!!!」
「お……おやめください……」
クールな容貌を羞恥に染めて屈みこみ、局部を手で覆い隠すエロメイド。
ここで行かなくてどうする。
条件反射で突貫せねば、好機を逃すと知れ。
いざ参る。至高の地へ。
我、天上の悦楽を渇望する者なり。
「じゃーーーんぷ♡」
ダイビングポーズで飛び込む。
うわっアツッ! 谷間蒸れ蒸れ体温ホカホカ!
蒸しサルビアうんまそ~♡ めちゃ食い込み激しくて、はみだし上等じゃん!
何で体温あがっているんだろう?
ボク子どもだから難しいけれど、理由は一つしかないよねえ……
「こんなもの子どもの前でぶらぶら揺らして♡ 幼い俺のことずっと誘惑して、性の目覚めを促してたのかっっ♡ とんでもないどスケベメイドだよ。正体見たりって感じだな! だったらその極太ふとももで俺を永遠に挟んでよ! ん~チュッチュッチュッ♡ どんな育ち方したら、こんなスケベになるの♡」
「しっ……知りませんっ!」
「ねぇねぇどうして~~~? 子どもだからわからない~~~サルビアがエロ女だからかな~♡」
クールぶった女を辱める悦楽。
耳元にキスしながら、ねちっこく尊厳を蹂躙する。
目の前の御馳走の味と匂いを堪能し、欲望より生じた汁を擦り付ける。
粘ついた付着物に飾られた彼女は、背徳的な魅力を醸し出していた。
「も……もうおしまいですっ……! とうのたった女といえど、羞恥心というものがありますっ!」
「んじゅるっ! んじゅるっ! んじゅるるるるるっっっ!!! 女の一番オイシイ頃じゃないかぁ……それがまんまと誘いに乗って来るとか、期待してたんだろぉ~」
普段無表情とまではいかないが、言葉の抑揚と感情に乏しい女が羞恥に染まる姿。
それをネットリと舌を這わせて、味蕾の上で踊らせる。
そして俺が耳打ちすると、このセクシュアル女性は硬直する。
「いつも体を持て余しているんだよなぁ……? そうじゃなきゃ毎晩俺に体を貪られている時、寝たふりなんかしねぇもんなぁ……稀に漏れる、くぐもった喘ぎ声に気づかないとでも……?」
「なっ……!」
「はい図星~♡ ……お前は俺好みの淫乱だよサルビア。淫らな女らしく、股を開いてしゃがめ」
「~~~~~っっっ!?」
普段なら鉄仮面の中に覆い隠していた真実も、動揺よりこうして白日の下に晒されてしまう。
その驚愕と屈辱に歪んだ美女を、俺は舌で吟味する。
こちらを睨む勝気な表情が、口内からどんどん漏れる液体で汚れて歪んでいく様を見ると、滑稽で笑えてしまう。
自らの表情は見えないが、男の本能に染まっていることだろう。
だめ、だめだよ……こんなえっちなメイド出されると、性欲の捌け口にしたくなっちゃう。
そしてこの部屋の主人は、サルビアの超弩級を揉みしだく。
その銀の髪をそっとかき分けて露出させた耳元で、主としての命令権を行使した。
「手は頭の後ろで組んでね♡ 無様で可愛い格好だね♡ 素直に従うところを見ると、本性はこうされるのが好きな浅ましい女だって、自覚できたかな♡」
「絶対……許しません……許しませんからね……うぅ……」
涙目で息を荒げるサルビア。これをエロ蹲踞させてやる。
気の強い女程、屈服したがっているって話は本当なのかな?
その強気をへし折って、確かめないといけないねぇ……
「俺好みの姿になってるけど、その反応を見るにお前好みの展開でもあるのかな♡ バレちゃったねぇ……年下のガキにいい様にされて興奮する、浅ましい女……こんなデカケツとデカ乳引っ提げて、よく外で澄まし面していられるなっ!」
「言いたい放題言って……いい加減にしなさい……! 覚えていなさい……あとでお仕置きですからね」
「ふ~~~ん? ご主人様に随分と生意気を言うじゃあないか。お仕置きされたいって顔してんのバレバレなのになぁ~~~今日はたっぷり躾けてやる」
サルビアの両頬を片手で掴み、こちらに向けさせてじっくりと眺める。
屈辱と恥辱に染まる、いい光景だなぁ。
もう片方の手をゆっくり伸ばすと、サルビアはじっと俺の手に気を取られる。
「――――――隙ありっ! スーハ―スーハ―!!! ギッ゛ッ゛ッ゛グゥ“~~〜~~♡♡♡♡♡」
「なっ……!?」
フェイクだ―――――――
その瞬間、俺はサルビアの体の下へと潜り込んだ。
そして肺一杯に吸入する。
胸いっぱいにサルビアの香りを取り込むと、満天恍惚状態突入♡
思わず……舌なめずり……しちゃっ……たぁ……
「ンシュビビビビビッッッッッ!!!!! ニ……チャ……ァ…………めっちゃ……よだれ出てきたぁ…………なんでか……わかるぅ……? ……とっても……オイシソウだから……だよぉ…………ニョヒ♡」
「―――――――――っ」
涎を垂れ流しながら、サルビアの臀部の下から見上げて笑う。
流出した唾液が彼女の顔面まで撒き散らされ、付着した。
彼女は何故か、迫真の真顔で顔を青ざめさせ。
音が鳴る程に歯を鳴らし、一瞬背筋を大きく震わせた。
そんな寒そうな格好してるからだよ。反省しなさい。
その瞬間であった。
サルビアはバランスを崩し、俺の頭に全体重を乗せた。
「あっ」
「―――――――――!?」
サルビアにしては頓狂な声。
それと共に巨大なる影が迫り、俺の視界を覆い尽くした。
耐えがたいほどの激烈なる大きさの圧力が加えられ。
息をする余裕もなく、柔らかい殺人的脂肪の塊に顔面を押し潰される。
男として至高の悦楽というべき、顔面騎乗という名のプレイは突如訪れる。
「ぼっ……坊ちゃま…………坊ちゃまーーーーーっっっ!?!?!?!?!?」
絹を裂くような女の悲鳴が、遠くで聞こえる。
幸福と激痛に挟まれ、俺の意識は圧砕されて溶けていった。
俺は死んだ。
スーパードレッドノートショック(笑)
先ほど本作序盤を加筆修正しました。
お時間ある時にでも、再読頂ければ幸いです。




