序 文
頭の中で動いていたキャラクターが好き勝手動いていたのを書き留めただけのようなものです。
まだまだ勉強中の身ではありますが、見えている完結までは力の続く限り書き続けていこうと思います。
いろいろと至らない点もあるかと思いますが、生暖かく見ていただければ幸いです。
とある物理学者による荒唐無稽な実験による失敗は、これまで在りえるはずがないと言われてきた異世界との通路を開いた。
神話やおとぎ話で語られてきた、あらゆる怪異、妖精、魑魅魍魎が実在する世界とつながった事は人類にとって、様々な恩恵をもたらすとともに、怪異ならではの犯罪行為も生み出す事となる。
人類とは明らかに異なり、あらゆる面で人類の上を行く存在に対して、人類は無力かと、為す術もなく蹂躙されるのだろうかという不安が人類を支配した。
だが、語り継がれてきた神話や英雄譚が、虚構でもおとぎ話でもなく、歴史の闇に埋もれていた真実であった事を人類は知る事となる。
記されている英雄達。語り継がれてきた彼らの活躍は人類が、それらの存在に対抗してきた事を記していた事を人外の存在より語られた。
そして、彼らが用いた手段は形を変えて、今に受け継がれているという。
彼らは世の表、裏を行き交い、人、妖、天、地に巣食う魔を斬るという矜持を胸に抱いて、力を振るう。
そして、人類は人外との間に互いの友好を旨とした条約“人妖共生協定”を締結し、互いの世界にその協定が破られる事のないよう、調査・監視・管理を専門とする機関を置く。
そこは条約の条文に倣い、“人妖共生管理局”と名付けられた。
しかし、そこに勤める者達は人、人外問わず、時に敬われ、時に恐れられる事となる。
人、人妖問わず、互いの世に仇名す者、すなわち“魔”を“斬”る者。
管理局に勤める者達はその矜持と誇りを胸に収め、自らを『斬魔士』と称した。
これはその斬魔士の戦いと日常の記録である。
本編は次回からとなります。
読んでいただき、本当にありがとうございました。