家族
始まりの国の下書き全部終わらせました。
「服も買ったし何しようか
ニコラやりたいことあるか?」
「ない」
自分の服が気になるのか、目線を下げて服を確認していたが
話は聞いていたらしく即答された。
「だよなぁ、ここから出れないからなぁ」
異世界って言ったら冒険だけど国から出られないし
異世界でお金稼ぐ方法なんて現代知識で起業とか、ドラゴン倒してとかしか思いつかないな。
「おい!」
新聞配達的な物があればバイクで速攻で終わらせられるのだが。
けど仕事を早めに終わらせたら君こんだけ早くできるなら次は・・
この考えは辞めておこう
「聞いてんのか!」
「ワン!ワン!」
「やっとこっち見たか!」
ニコラの吠える音でやっと気づいたがいかにも悪ガキっぽい子が俺達に話しかけてきていた。
「どうした?」
「親離れ出来てないそこのちびっ子を俺達の遊びに入れてやるよ!!」
「・・・」
ニコラが俯いている。
事情を知らないとはいえ、今の発言はニコラを深く傷付けたんじゃないか?
ここは大人として言わねばな
「おい「大丈夫」」
ニコラに言葉を遮られた。
「わたし、遊んでくる。」
「大丈夫なのか?無理してないのか?」
「うん」
大丈夫じゃ無さそうだが
「おい!早く行くぞ!」
ニコラが腕を引っ張られ連れていかれた。
「子供の頃ってあんなんだったっけ。」
ニコラは虐められないだろうか。
友達が出来ると良いかも知れないが、虐められたとなったら俺も気分が悪くなる。
「追いかけるか」「ワン!」
行った道を追いかけてみると
「入り組んでて何処に行けば良いか分からないぞこれは」
細い通りが幾つも複雑に入り組んでいてどちらの方向に行ったか分からない
だが
「お前の出番だ、ニコラ。最強の嗅覚を見せてやれ!」
「ワオーーーン!!」
狼みたいな遠吠えをあげ
臭いを嗅ぎ始めた。
方向が定まったのか。俺を置き去りにして走り出した。
「この入り組んだ迷宮に俺を置いていく気か!!」
ニコラは天才だが、1度目標を定めると周りが見えなくなるのが玉に瑕だ。
そこがまた可愛いのだが