屋台
「旅をする理由ですか・・・」
最初は適当にぶらり旅する事だった。けど改めて問われると・・
「旅をする理由がないとここから出られない。そんな国なんだよ、だから旅を終えた人や君みたいなふらりと旅をする人が多いんだよ」
じゃあ理由がないと俺達はこの国から出られないのか?
「国に入って色んな人に旅の話を聞くといいよ。理由を見つけたらここを去れる筈さ。私はここが居心地が良いし嫁も娘もいるから出ていかないけどね」
そのままおすすめの宿や美味しいご飯を食べれる店など色々聞いたりして
「お話ありがとうございました。えっーと」
「はっは、私の名前かね。デイルだよ」
「ありがとうございますデイルさん。また」
「ワンっ!」
「ようこそ始まりの国へ。
次に会うのは君達が出国する時だと願うよ」
ニコラが手を小さくふりふりしている
いい人だったな。
「入国金とかいらなかったな」
手に持っていたお金を仕舞おうとするといつの間にか手からお金が消えていた。
スリか!?
周りを見渡しても誰もいない
もしやコレはアイテムボックスというやつなのでは?
でてこい!お金!
「出てきたぁ!!」
「ワン!ワン!」「!!(びくっ)」
「すまん、魔法が使えて興奮してしまった。」
アイテムボックスですよ
バイクし舞えるかな。
と思ったら
バイクが手に吸い込まれて行った
容量どうなってんの
「よし、おすすめされた宿いくかっていうかニコラがデイウォーカーってバレないか?」
「吸血鬼、知らなきゃ、バレない」
「そんなもんか」
宿に向かって歩いて行くと美味しそうな匂いがしてきた。
「コレは焼き鳥の匂いか?」
「そこのお兄さんとお嬢ちゃん
焼鳥買っていかないかい?」
屋台をやっているお姉さんが話しかけてきた。
「ほーら美味いぞー、お試しだほら食え食え」
口に焼き鳥を突っ込まれた。
「美味い!!!ほらニコラも」
渡された焼き鳥をニコラがもぐもぐ頬張っていた
「おい、しぃ。」
「ガウッ!」
ニコラがニコラに食べさせていた。
「お代はいくらですか」
お金が入った袋に手をかけると
「要らないさ、お代は嬢ちゃんの笑顔さ!」
「いやでも、」
「お兄さん達今日初めてこの国に来たんだろう?じゃあ、お代としてお兄さん達が泊まる宿教えてよ」
なんでそんなこと聞く必要があるのだろうか?
「ミント亭ってとこですけど」
「あそこか、やっぱりあっちの方に屋台移動させた方がいいかぁ」
人が多いとこ探してるのかそういう事か
「次は買いに来ますよ」
「おお!そんときはよろしくな!」
そして屋台の人と別れて宿に向かって歩いて行った。