表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

転落

 その日は、何かが変だった。村の奴らは何時もなら口煩くオレを罵ってくるはずだったのに、今日は遠巻きにニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべているだけだった。


 俺の母親こそ何時もの調子に思えたが、それでもやや勢いがいつも通りでなかった気がする。


 おかしい、やっぱり何かがおかしい。いつも通りではない日。いつもより快適に過ごせている筈なのに…俺以外の全員がどこかおかしかった。…嫌な予感がする。何の前触れもなく村の空気がおかしくなるなんて…


 そう思いつつも、特にどうすることも出来ない。聞いた所で、教えてもらえないだろう。それどころか聞く前よりも酷くなってしまうかもしれない。触らぬ村民に祟りなしである。


 兎に角、ノルマを終えたので家に戻ろうとしたその時、家の中から少し大きな声が聞こえてきた。聞きなれた声だからわかる。これは俺の父親と母親の声だ。互いに声を荒げて何かを話し合っているようだ。


 普段は俺を罵ったりして仲のいい二人だが、喧嘩をしていた事だって今まで何回もあった。それで俺に当たってくるような事が無ければ良いが…


「だから何回も言ってるじゃないですか!こんな事が認められる筈がない!いや…認めちゃいけない!!」


 激昂しているとも言えるほどの母親の言葉が聞こえてくる。これは何が原因か盗み聞きしておかないとどうなるか分からないな。


「俺だってなんとかしてやりたいさ!!でもな、今年は原因不明の不作なんだよ!!村には不満と不信が高まってる!これを断ったら俺たちだってどうなるか分かんないんだぞ!!」


 不作か…嫌だな…


 そう思っている間も、二人の話は続いていた。


「だから…だからって!!それを鎮めるためにクロムを生贄にするだなんておかしいじゃないですか!!」


 ………え?


「あの子は確かにハズレスキルを授かった。それで悲惨な目に合わないように私達が敢えて酷い事を周りに見せつける事で周りから加害が加えられるのを防ぐんじゃなかったんですか!!うっ、うう…」


 そこから先は父親の慰める声と母親の泣き噦る声ばかりが聞こえてきた。が、そんなことはどうでも良かった。


 俺が…生贄?今までの悪意は俺を守るため??


 ああ…頭が…痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い…











 気づくと俺は村にある崖に立っていた。さっきまでの話は…ちょっと頭が痛い。考えないようにしよう。


 この崖の下には死の森がある。多種多様、そして信じられないぐらい恐ろしい強さの魔物がいるらしい。というか、偶に鳴き声とか聞こえてくる…村の外から誰も人が来ないのはそういう理由ら…


 ドンッッ!!


 …え?


 俺の身体が宙に浮いていた。何の前触れもなく…俺の立っていた場所には俺じゃない誰かが立っていた。押しやがったなぁぁぁぁぁ!!!!!!!


 何を考えようと現実は変わらず、そのまま俺は抗うこともできず、あっさりと崖の下へと落ちて行った…






 ちくしょう…ホントにクソみたいな人生だったな…
















 ☆☆☆☆☆



 SIDE???




「ここが例の村なのですね!!うふふふふ…神のご加護を」


少し書き方が下手くそな気もします。ここからの展開に期待してて下さい。


ブクマして下さると嬉しいです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ