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野に咲く  作者: 緋咲ツバメ
個性
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アオキヒカリ

「私は11月5日をもって、このグループを卒業します。」

堪え切れずに涙を零しながら、30名足らずの客を眼の前にして、そう告げた。

それをスマホの配信サイトで見ていた。

その告白は想像の範囲内であった。

逆に言えば、卒業するんだなって分かっていた。

ただ一つだけ予想してなかったのは卒業までの時間のなさだけであった。


3月?研修とかで一月半ばくらいから準備しないとダメだったりするのかなって。

年内に卒業する事なんて想像もしてなかったし、卒業まで2ヶ月もないなんて思わなかった。


その日、ライブを終えた彼女は配信サイトで再び配信をした。

「さっき、配信見てくれて知ってる人も居ると思うけど、見てなかった人の為に言うね。」

彼女は一旦、そこで言葉を一旦止め、言葉を続けた。

「私、青垣ヒカルは11月5日をサムライ乙女を卒業します。………ごめん、ラジオにするね。」

そういうと、動画は止まり、静止画に切り替わった。

「卒業理由は………就職先から出来るだけ早く来て欲しいと言われ、その仕事は私がずっとしたかった事だし、それを目指して頑張って来たから。」

その言葉にアバターを身にまとったリスナー達から祝福のコメントが流れた。

ラジオ配信で流れる彼女の声は明らかに泣いていた。

「もう少しサムオトを続けれると思ってたけど、こんな何も無い私を必要としてくれてるから、11月5日をもって、卒業します。だから、5日は何があっても逢いに来て。」


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