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『Re:rights』  作者: 藤崎透
Re:legend
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『Re:rights』VS『J.L.Q』

屋根伝いに真っ直ぐに突っ込んでくる九十九に俺はハンドガンの銃口を向けると引き金を引いた。真っ直ぐに放たれた銃弾を九十九は華麗に避けるとそのままバク転の要領で建物と建物の間を大きくジャンプして飛び越えると空中で半回転し真下にいる俺に向けて発砲した。

その人間離れした動きに、見とれている時間はなかった。俺はその銃弾をギリギリのところで避けると空中で回転する九十九に標準を合わせ再び発砲する

しかし、それをも新体操の選手のように空中で回転し捻りを加えると着地も転がり落ちることなく見事に決めるとそのまま距離を取るように後ろにバク転をして下がった

「やるじゃないか君」

「そっちこそ、なんだよその動き」

一瞬でも余所見をして隙を見せれば殺られてしまう緊張感、それはこれまでの試合よりも重くのしかかっていた。

再び無言になりしばらく牽制しあうと、次に動いたのは同時だった。

俺と九十九は互いに横に並ぶと屋根伝いに走り出すとお互いに横を走る相手に向けてハンドガンの引き金を引いて撃ち始める。

九十九はまるで子供がおもちゃの銃で遊ぶように体を捻りながら銃弾を避けながら言葉を投げかける

「君とはいつか、こうして一対一で戦いたいと思っていたんだ」

「奇遇だな、俺もそう思ってたんだ。だから今こうして戦ってるのがすげぇ楽しいぜ」

「そうか、それは光栄だな。私はてっきり君は私の事は嫌いだと思っていたのに」

「好きか嫌いかで言えば嫌いだよ」

「ふん、やはりな。でも私は君の事が嫌いではないよ」

言いながらも屋根の上を伝いながら放たれる銃弾を避けていた俺たちだったが、約400メートルほど走ったところで俺は走っていた足を止めた。

「くッ…」

それも、地図上に敵の場所を示すポイントが表示されたからだ。距離にして約700メートル先、考えるよりも先に直感で相手のスナイパーだと分かった。

俺は咄嗟に身を隠そうとするがなにせ隣には九十九が立ち止まった俺を少し追い越した場所で銃口を向けていた。

位置的にスナイパーの銃弾を避けようとすれば九十九の銃弾が襲い、九十九の銃弾を避けようとすればスナイパーの銃弾が俺めがけて飛んでくる事は容易に予想が着いた。

罠にはめられたと思った瞬間には罠からは出られない。完璧な罠を仕掛ける『J.L.Q』に俺は立ちふさがっていたその時だった。

耳元から叫ぶように言葉が響いたと思ったその時に相手とは違う一発の鋭い銃声が辺りに鳴り響く

「龍ケ崎!スナイパーは俺が何とかする。お前は九十九に集中しろ」

「鴉野…お前」

鴉野に感謝の言葉を言う暇もなく、九十九は容赦なく銃弾を放つ。俺は頷くと再び走り出し九十九に向けて引き金を引いた。

そうして一瞬の余裕もないまま俺達は走り続けると屋根伝いに続いていた建物が消え、ステージ中央の開けた広場のような場所にたどり着き俺とその場所に足を着くと一定の距離を保ったまま睨み合う。

それはこれまでにない張り詰めた空気が辺りを包み込んだ。

「まさか、ここまで生き残れるとはね」

「それはこっちのセリフだ」

ここまでギリギリの攻防を繰り広げてきた俺たちは互いに精神的な負担が大きく俺は体の疲れが出てきて重く感じていた。

実際に体が重くなることなんてのは無い、ただ感じているだけなのだ。

九十九も同じく隠してはいるが疲れが出てきたのは間違いなかった。次の攻撃、それで決着が着くだろうことは簡単に予想が着く、だから九十九は大きく息を吐き出すと言った。

「それじゃあ、そろそろ本気でいかせてせてもらうおう」

そう言うと九十九は手にしていたハンドガンを地面へと投げるようにして落とすと腰に付けていた刀を抜いて銃を握った時と同じようにポーズを決めた。

その光景は誰もが目を疑うものだった。相手である俺が銃を手にするこの状況で九十九は敢えて銃を捨て刀を握ったのだから。

しかし、その場にいた俺は唾を飲み込んだ。

これまでとは違う緊張感、瞬きをしただけで殺られてしまうような、九十九の威圧

それは明らかにここまで戦ってきた雰囲気とは違っていたのだ。

「行くぞ…」

九十九はその言葉を徐ろに口にした。と思った瞬間、今まで以上の速さで正面から俺に近づいてきた

その速さに反応が俺だったが、咄嗟に手にした銃を向かってくる九十九に向けるとそのまま引き金を引いた数発の銃弾を放った。


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