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『Re:rights』  作者: 藤崎透
Re:legend
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『Re:rights』VS『J.L.Q』

「それでは紹介しましょう。『AFW』世界大会 日本予選を勝ち抜いた2つのクランまずはAグループを勝ち抜いたクラン『Re:rights』、そしてBグループを勝ち抜いたクラン『J.Q.L』両クランともに東京予選の勝者ということで、さすがですね」

『Charon』との死闘を繰り広げた俺たちは、その後も順調に残ったクランを殲滅していき、見事に日本予選優勝を果たした。

壇上に司会者を中央に挟んで並んだ俺たちは目の前で取り囲むようにする人間の表情を一瞥したがその中にはどうしてか若葉の姿がなかった。

「それじゃあ、両クランのリーダーに感想をお聞きしましょう。まずはAグループを制した『Re:rights』のリーダー龍ケ崎選手から」

そう言われてマイクを手渡す司会者に俺は溜息を混じり答えた。

「勝つ気でいたので戦い中は勝つことしか考えてませんでした」

それだけ言うと俺はマイクを再び司会者に投げるように押し付けた。受け取った司会者は焦ったように何か試合に対する意見なんかを言うと早々に俺と同じようにマイクを九十九に持たせて感想言うようにと急かす。

「私達も、彼らと同じように戦いの最中はいつも勝つことしか考えていなかったな」

それだけ言うとマイクを下ろして司会者に投げつけるように渡すと言葉も無く静かに息を吐き出した。

そうして再び困惑する司会者を横目に不敵な笑を浮かべる九十九はどこかこの状況を楽しんでいるようであった。

そんな困惑する司会者は一応に何か喋り場を盛り上げようとすると、急に耳元につけたイヤホンを抑えて何か指示を聞くように小さな声で相槌を頷き、それが数十秒続いた後、司会者は大きく息を吸い込むと大きな声で言った。

「それでは、ここで皆さんにサプライズがあります。今回の日本大会の勝者『Re:rights』と『J.L.Q』のお二人に対決してもらいましょう!」

司会者の甲高い声と共と発せられた言葉に観客たちはこれまでも無く盛り上がりを見せた。

歓声や拍手、それらが会場を覆い尽くす中で俺は司会者を睨むようにして見つめた。

「そんなの聞いてないぞ!?」

「ああ…今上からの指示があって皆は優勝したクラン同士の対決が見たいからサプライズで対決してくれって…」

「そんな、むちゃくちゃな、いくら何でも横暴だろ」

「で、でも上からそう言われたので…」

俺は司会者に詰め寄ろうとした、その時だった。歓声が響く会場の中でも確かに聞こえる声が聞こえた。

「まぁ、いいんじゃないかい。それとも私と勝負するのは嫌かい?」

声の主である九十九は不敵な笑を浮かべたまま俺のことを見つめる。その目は訴えていた私との勝負が怖いのか、逃げるのかと。それは挑発の言葉もいらない、数々の戦いの経験があるもの同士だけが通じるものがあった。

「分かった」

俺はそう言うと九十九を睨みながら元の位置へと戻った。

「それでは、さっそく優勝クラン通しの対決を始めましょう」

歓声が鳴り止まない中で俺達は壇上に並べられた筐体の中へと入って行った。



「悪いな、さっき試合が終わったばかりなのに」

「『J.L.Q』と試合ができるんだから別にいいよ」

「うん、私だってまだまだ全然動けるよ」

「ああ、俺だって余裕だ」

一応に頷くのを光に包まれながら見るとハンドガンを強く握る。


試合の形式はいつもと同じクラン戦、ステージは中央に円を描いた広場を中心にして広がる半径2km程の江戸時代を模したような町並みの風景が広がっていた。

初めて見るそのステージはおそらく大会の為に作られた特設ステージで観客を盛り上げるための仕掛けの一つなのだろう。

作戦はいつも通り鴉野はスナイパーで辺りを警戒、渉と凛と俺の三人で地上を歩き警戒して木造の建物のが立ち並ぶ中を歩いて行く。

街の中には水路と長屋などが迷路のように張り巡らされており、敵とばったり出会う可能性が高い

慎重に歩き試合時間がおよそ20分ほど過ぎた頃だった。別行動をしていた鴉野からの着信が通知がきた

「見つけたか?」

「ああ、ここから見える敵は三人、ハンドガン2人、アサルトライフルが1人。その内ハンドガンの一人が九十九だ。あいつら建物の上に登って俺たちのことを探してるみたいだ」

「了解、場所を送ってくれ」

そう言うと直ぐにマップにポイントされた場所を確認してみるとそこは現在地からすぐ200メートルと言ったところだった。

「分かった、俺達は向かうから動きを見ててくれ」

「ああ、分かっ…」

その時、画面越しにスコープを覗き込んでいた鴉野が姿勢を低くした瞬間、ステージ上に連続した銃声が鳴り響いた。

それは鴉野でも俺たちのものでもない、相手の『J.L.Q』のものだ

「状況は!?」

俺の呼びかけに飛び交う銃弾を避けようと姿勢を低くする鴉野は叫ぶように言った。

「くそッ…場所がバレた。九十九のやつ俺が後ろ姿をスコープで覗いてたら急に振り向いて俺の方を見たと思ったらアサルトライフルの奴が撃って来て…」

「分かった。お前はその場から離れろ」

それだけ言うと鴉野との通話を切って目の前の二人に言った。

「俺達は九十九まで行くぞ」

「分かった」

「了解」

そう言うと俺達は互いに頷くと地図にポイントされた地点へと走り出す。


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