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43話 セラの思惑

本日より出来る限り毎日投稿に戻してきます

「おじいちゃん!おじいちゃん!マサト君やばいよ!」


 セラはギルドマスターである祖父にマサトの事を報告するため猛ダッシュで部屋に入ってきた


「急に扉を開けるな!びっくりするだろう!」


「だって!おじいちゃんが『すまんがとある人物たちについて調べてもらいたい。詳しくはキュアンとイオに聞いてくれ。必要とあれば身辺調査をし、問題が無いようならうちに引き入れてくれんか?』とかいうから調べてきたのに!」


 せっかく調べて来たというのに怒られプリプリ怒るセラ


「そんな一言一句同じ言葉を言わんでも...」


「それよりもマサト君についての報告だけどね...」





 つい先ほどあった事についてギルマスに報告するセラ、それを聞いたギルマスは段々と表情が険しくなってきた


「ふむ、それは...」


 しばらく考えた後、セラへと指示を出した


「よしセラ、お前がマサトの専属となれ!そして最大限のサポートしろ、今からギルドに来るだろうから早めに受付に戻っておれ。


 後はミラについてじゃが分かっているとは思うがベルの娘じゃ、絶対に粗相のないように、後はバカな冒険者たちに絡まれないように睨みを効かせるのじゃぞ」


「はーい。では受付に戻りまーす」


「うむ、よろしく頼むぞ」




 さて、マサト君はきっと将来大物になるのは確定よね、ベルさんの娘ちゃんがいるからちょっと怖いけど唾付けておかないとね


 私は受付に戻り他の受付メンバーに事のあらましを伝える。


「...と言う事だから皆!よろしくね!」


 皆が「はーい」と言ってくれたので後はマサト君とミラちゃんが来るのを待つばかりだ。


 丁度よく特別クエストのおかげで人も出払っている。絡んでくる馬鹿どもが居ないうちに来てくれればいいが、もし絡んできた場合の対応も事前に皆と話している。


あー早く来ないかなー








 来た来た、マサト君とミラちゃんだ、私は他の皆と目くばせをし確認が終わったら二人に声をかけた


「いらっしゃいませ。冒険者ギルドへようこそ。本日はどのようなご用件でしょうか?」


「はい、俺...私はまだギルド登録していないので登録をお願いしたいのですが...」


 ああ、わざわざ丁寧に言い直している所が可愛らしい。






 その他色々と聞いてきたけど本当にこの子は7歳なの?大人の人でもここまで頭の回る人なんていないわよ。


 それこそ王族とかちゃんとした経験や知識がないと...


 そんな事を考えながら説明をし、お金を預かりチャージする。するとマサト君は依頼について聞いてきた


「早速ですがお手軽な依頼等はないですか?」


「あることはありますが...」


 どうしよう...下手な依頼を回すわけにもいかないし、マサト君の実力に合ったものを回したいけど登録したばかりで関わりすぎるのも警戒されるかもしれない...


 そうだ!もう暗くなってきているから明日にしてもらえるようにお願いしてみようかな?実際夜中になるとお酒を飲んだバカ共も増えてきてマサト君のご機嫌を悪くしたらいけないしね


 そうこう考えている内にマサト君が切り出してきたので私は意を決して伝えることにした


「大変いいにくいのですがお客様は7歳との事なのでもう夜に差し掛かってきているので明日、また来て下されば依頼を出すことは出来ます。これは子供を危険から守るものだと思って下さればよいのですが...」


 子ども扱いしたことを怒るだろうか?いや、きっと分かってくれるはずだ!(希望的観測だけど!)


「そうですね、わざわざありがとうございます。また明日依頼を受けに来ますね。

所で受付嬢さん、貴方の名前は?


 私の様なものにも丁寧な対応してくださったので出来る限りあなたの受付で今後やって行きたいなと思うのと、もうお気づきでしょうが敬語はあまり得意ではないため普通に話していきたいなと思いまして...」


 よっしゃぁぁぁ!セーフー!怖かったー!怖かったよー!


 おっと、悟られないように微笑まないとね。


「私の名前はセラです。よろしくねマサト君。


 後、あまり女の人にそんなキザな事言っているとお隣の彼女さんのほっぺたがすごく膨らんでいるわよ?」


「ではこの辺りで、また明日来ます」


「はーい、また明日ね~」


 ひらひらと手を振りながらマサト君と少しは打ち解けれたかな?と思いながらマサト君とミラちゃんの背中を見送るセラであった


(*´ω`)

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