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NEVER  作者: 管野緑茶
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広まる悪意 と 憤怒の決意



翌日、普段と変わらず弥生に叩き起こされた白羅は、起こすならもっと優しく起こせと文句を言いながら学校に向かった。

弥生も、いつも通り売り言葉に買い言葉で毒舌を発揮する。

「たまには自分で起きろよ。何歳児だ、お前は」

「起きれなきゃ起きれないでいいんだよ」

「さすが遅刻魔。開き直るな」

「お前に起こされて永遠の眠りにつきかけるより遅刻するほうがマシだって言ってんだよ! 似非秀才!」

「その似非秀才っていうのやめろ。名付け親の馬鹿っぽさが移るだろ」

そんな口喧嘩をしていると、いつのまにか教室についてしまった。

「ッチ……後で覚えてろよ、似非秀才」

「気が向いたらな、残念なイケメンくん」

「~~ッ!」

弥生の最後の一言に青筋を浮かべる。が、言い返したらキリがないので、何も言い返さずに怒りの形相のまま教室に入った。

教室に入った。いつもの通い慣れた教室に。しかし、入ったその瞬間に白羅は妙な違和感を感じ取った。

異様に騒がしい。

朝の教室は生徒たちが談笑しているので普段も喧しいのだが、今日はそれに増して騒いでいる。

見ると、一ヶ所に生徒たちがわらわらと集まっていた。それも、クラスメイトだけではなく他のクラスの生徒もだ。

「何だ……?」

呆気にとられながらも、集団から少し離れて傍観していた狩脇と阿志田に歩み寄った。

「よお。朝っぱらからなに騒いでんだ」

白羅が声をかけると、二人はハッとした表情で振り返った。

「ああ。白羅、今日は早いな」

いつもは陽気な狩脇がぎこちなく挨拶を返してくる。

阿志田も気まずそうな顔をそらした。

その二人の態度に、ぞわり、と不安が白羅を襲う。

「……何があった?」

この不安は、以前に一度感じたことがある。かなり最近だ。

「それが……梓ちゃんがさ……」

「濱谷?」

そうだ、弥生が死んだときだ。正確に言えば、弥生が屋上から地面に叩き付けられた音を聴いた時だ。

「濱谷が、どうした」

骨が軋み、肉と血が弾ける音。肉体の悲鳴。聴いたときは何の音かさえ分からなかったのに、どうしようもない不安と恐怖が沸き上がった。

「……自分で確かめた方がいい」

そして、その数分後、取り返しのつかない現実を突き付けられた。

「――っ」

白羅は急いで集団の中に走り込んだ。

人をかき分け、輪の中心を目指す。

最後の一人を押し退けたそのとき、白羅の不安は再び現実へと繋がってしまった。

輪の中心には、変わり果てた姿の梓が座っていた。

梓は、身体中傷だらけだった。

頭と足に包帯が巻かれ、左腕は首から吊り下げられ、愛らしい顔は半分以上がガーゼで覆われていた。

細い足と腕には何ヵ所も青痣が浮かび上がっていて、誰が見ても階段から落ちたなんて怪我ではないことくらい分かる。

その姿を白羅が呆然としてみていると、梓が白羅の存在に気が付き、にこりと微笑みかけてきた。

「あ! 白羅、おはよー!」

不自然なほどの綺麗な笑顔で、元気よく、梓は無事なほうの右手を振った。

その笑顔に、白羅は気分が悪くなるほどの不快感を感じた。

「どうしたの? 朝から怖い顔しちゃって」

白羅の顰めっ面にも動じず、梓は笑顔を浮かべる。

違和感だらけの笑顔を。

その表情を崩さない梓に、白羅は静かに尋ねた。

「……お前、その怪我どうした」

「え? ああ、これ? 実はさ、私、昨日の夜に通り魔見つけようとして学校に張り込んでたんだ」

「……は?」

梓の言葉に、白羅の思考が一瞬フリーズする。

――こいつ、張り込んでたのか?

――夜中に、一人で?

足元を何かが這った。

「張り込んでたのはいいんだけどさぁ、ちょっと油断したすきにこの有り様だよ~」

ほんとドジだよね~、と梓はからからと笑う。

「通り魔捕まえる前にまずドジ治してこいって感じだよねぇ」

「……んなこと聞いてねぇよ」

「え? じゃあ……」

「誰にやられた!」

「っ!」

教室に白羅の怒声が響き、梓も、他の生徒たちも息を飲んだ。

生徒たちの声で騒がしかった教室が、一瞬にして静寂に包まれる。

「……や、やられたなんて、大袈裟だよ……」

驚きに震える声で、梓は小さく抗議する。笑顔が、少しだけ崩れる。

「別に、この怪我も見た目ほど痛くないし……」

最初は完璧だった笑顔が、次第に歪み、笑顔と言い難くなる。

それでも、梓は笑おうと口をひきつらせた。

「どうってことないの……全然、平気だよ」

「そんなわけねぇだろ!!」

「っ……!」

咆哮のような叫びに、梓の肩が跳ね上がる。

白羅の濃い灰色の瞳が、梓を射抜く。

「平気なわけねぇだろ……」

白くなるほど強く握り込まれた白羅の拳が震えた。

「辛いって言えよ……んな平気なふりして……悔しくねぇのかよ……!」

溶岩が流れ出るように、憤りが溢れる。

それと同時に、白羅の心は自責の念と後悔に埋め尽くされた。

――俺が……

――俺が手を貸してやっていれば

いつもそうだ。面倒だと言って現実を軽く放り出し、やってしまってからひどく後悔する。いつか、後悔してもしきれない日が来るとわかっていたのに。そして、その時はもうとっくに過ぎていて、痛感したはずなのに。

何もわかっちゃいなかった。

――何度繰り返す気なんだ、俺は……!

「悔しくねぇのかよ……」

そう思っているのは、自分だ。

自分の気持ちを、梓に押し付けようとしているだけだ。まるで、子供みたいに。

己の情けなさに、白羅は項垂れた。

そうしていると、黙りを決め込んでいた梓が口火を切った。

「……悔しいよ」

「!」

消え入るような梓の声に、白羅は俯かせていた顔を上げた。

梓は、もう笑ってはいなかった。

大きな鳶色の瞳を潤ませ、唇を震わせていた。

耐えざる苦痛に歪んだ顔で、白羅を見上げていた。

「私、バカみたいだよね……勝手にムキになって、突っ走って、結局被害者になってさ……」

ついに、梓の頬に涙が零れる。

その一粒を合図に、次々と涙が流れ落ちた。

「ばかみたいだ……っ」

ずっと我慢していたのだろう。大粒の涙は梓の顔をあっという間にぐしゃぐしゃに濡らしてしまう。

「っこんなんじゃ……弥生くんの代わりなんて務まらないよ……っ!」

「――っ……」

梓の最後の一言が、白羅の胸を貫いた。

白羅は、その一言が梓自身にではなく、自分に向けられたような言葉に聞こえてならなかった。

心臓を鷲掴みにされたような感覚に、白羅は僅かに顔を歪めた。

「ごめんね、弥生くん……っ」

 しゃっくりをあげながら、梓はもう会えない友人の名を呼んだ。


白羅は梓を他の生徒に任せると、逃げるようにして教室を出た。

あと数分で授業が始まる時刻だったが、構わず脱け出した。白羅のサボりなどいつものことだ。誰も気に止めないだろう。

そんなことより、今は外の空気を吸いたかった。あのどろどろとした空気は白羅には耐え難かった。

いや、本当は梓のあの痛々しい姿を見たくなかっただけかもしれない。悔し涙を流す梓を目にしたくなかっただけかもしれない。

理由は何にせよ、とても授業に出る気分にはなれない。白羅はどこに向かうでもなく、ただ階段を上った。

以前はサボるときには決まって屋上に行っていたのだが、あの事件を境に、行くどころか近寄ることすらしなくなった。

あの時の生々しい記憶が再生されてしまいそうで、意識的に避けていた。

最近はどっかの幽霊が四六時中くっついているせいでサボること自体少なくなっていたので、屋上にはもう二週間以上いっていない。

しかし、今の白羅には屋上に行く行かないなどどうだっていい。

通り魔と自分に対する憤りばかりが溢れ、そんなことは頭の隅でも考えていない。

今は屋上が立ち入り禁止になろうが、爆発しようが眼中にない。ただ、黒い影だけが頭のなかをさまよっている。ケラケラと高く笑い、アイスピックを振り回す黒い影だけが。

その黒い影が憎くて、腸が煮え、怒りを隠せなくなり、白羅は己の何も守れない拳を壁に叩きつけようと思い切り腕を振り上げた。

が、降り下ろそうとした腕は突然背後から止められた。

「………ッ」

白羅は、奥歯を音がなるほど噛み締めた。

誰が止めたかなどわかっている。

白羅の怪力に太刀打ちできるのも、腹を立てた白羅を止められるのも、「彼」だけなのだから。

「……とめてんじゃねぇよ」

白羅が低い声で「彼」に呟くと、腕をつかんでいた違和感がするりと解けた。

「とめないと壁に穴が開くだろう」

隠していた姿を現した弥生は、静かな口調で言った。相変わらず下半身を透けさせている。

「また力加減が分からなくなったのか?」

そういって、弥生はフッと笑った。しかし、その笑いは乾いている。

彼は、どうやらずっと白羅の側にいたらしい。ほんの僅かに、顔に暗い陰が落ちていた。

瞳の赤褐色にも濃い影がかかり、黒ずんで見える。

その鬱々とした目を見て、白羅は余計に気が滅入った。

「……壁に穴なんか開くわけねぇだろ」

吐き捨てるようにそう零し、その場に座り込んで壁にもたれ掛かる。冷たい表面が熱った背中に心地よい。

そのおかげか、少しだけ気持ちが落ち着いた白羅は、呟くような声量で言った。

「お前、さっきの見たろ」

「………」

いつになく黙って白羅を見ていた弥生は、黙ったままこくりと小さく頷いた。

「……あのクズ野郎共……女にまで手ェ出しやがって…」

再び怒りが沸き上がり、白羅は自身の拳を軋むまで握り締める。

しかし、その拳を震わせる怒りは、ぐっと胸に収めた。

通り魔に会ったその時、この感情をそのまま拳にのせて叩き込んでやるために。

白羅は壁に預けていた体を起こし、目を伏せている弥生に言い放った。

「今夜だ」

「………」

弥生が顔をあげる。

その瞳は、もう黒ずんではいなかった。

「今夜、奴等をぶん殴りに行く」

その決意表明は、本来なら白羅一人のはずの廊下に静かに響いた。

白羅の強い言葉に、弥生は口を閉ざしたまま、無表情でいた。

何を考えているのかわからないその顔が、白羅は嫌いだった。しかし、今は弥生が次に何を言うか分かった。

弥生は無表情だった。

だが、彼の双方の瞳は、赤褐色が真紅に染まりそうなほどの怒りの炎を燃えたぎらせていた。

白羅はそれを見逃さなかった。

だから、弥生の答えは聞かなくても分かっていた。

「ああ」

その、短い答えを。

「……決まりだな」

予想通りの返事に、白羅は口元を吊り上げた。

そして、何もない空間を睨み付ける。

――今夜だ

――今夜、奴等を……

腹の中で、再び焼けるような復讐の炎が燃える。

己の身さえも焼いてしまいそうな炎に体が細かく震えた。

本当は、今すぐ殴ってやりたい。殴って、蹴って、立ち上がれないほどに滅茶苦茶に潰してやりたい。

血だるまにして、思い知らせてやりたい。お前らがやったのはこういうことだ、と。

そして、自分にも、そうしてやりたい。

何かできたはずなのに、何もしなかった自分に。

できなかったのではなく、しなかった自分に。

憎い。通り魔と名乗る奴等が。自分が。

――憎い……!

右の拳を強く握る。

爪が食い込み、皮膚が抉れ、薄く血が垂れる。

――くそ野郎……!

「国島」

その時、高いとも低いとも言えない声が白羅の鼓膜を揺らした。

「………」

嫌と言うほど聞き慣れたその声に、白羅は顔をあげた。

目の前に、弥生がしゃがみこんでいた。

驚くほど近くに顔があったが、白羅は全く動じなかった。

「……何だよ」

顔を背けることも、視線をそらすこともなく、聞き返す。

すると、弥生は言葉を発する代わりに、人差し指を白羅の目の前に突き付けてきた。その指で、くるりと円を描いて見せる。

何の真似だ、と顔をしかめたその途端、握り締めていた右手が勝手に開いた。

「!」

中から押し広げられるような感覚に、ポルターガイストに慣れ始めていた白羅も流石に目を丸くした。

こんな能力もあるのか、と内心で感心する。

魔法のような力で広げられた掌に視線を下ろした。

薄く赤に濡れた掌が風にさらされてツキリと痛む。

その掌に、弥生の白い手が重ねられた。

「国島」

もう一度、弥生が白羅を呼ぶ。

白羅は返事をせずに、弥生の何を考えているのか伺い知れない顔を見つめた。

赤褐色がこちらを見つめ返す。死んでいるはずのその瞳は星が瞬いているように綺麗だった。

白羅を見つめ返したまま、弥生は強い口調で言った。

「……お前、自分ばかりが悪いんだと思ってるだろう」

「……!」

思考をそのままズバリ言い当てられて、白羅は息を飲んだ。

弥生の手の感覚に包まれた掌の傷が小さく疼く。

「お前は子供の頃からそうだ。何かある度に自分のせいだって泣いてたな」

弥生は静かに語る。

その白い手が、血で汚れた手を握り締める。

「お前は濱谷に協力してやらなかった。確かに、責められるべきかもしれないな」

「………」

「けどな、それだったら俺だって悪いんだ」

「……は…?」

弥生の言葉に、白羅は疑問符を浮かべた。

訳がわからないという表情をする白羅には構わず、弥生は淡々と続ける。

「俺も、濱谷が危険なことをしようとしているのを知ってて何もしなかった。俺も当然責められるべきだ。もっと言えば、濱谷だって自分の力量も知らないまま突っ走るような馬鹿なことをした。あいつも悪い」

弥生の言葉は、情熱も冷酷さもない、水平な水面のようだった。波風も立てない、感情のこもらない声調だった。

しかし、その裏には、計り知れない感情が縫い付けられているように感じられた。

「お前だけが悪いんじゃない。みんな考えなしのバカだ。バカばっかりだ」

手を握り締める感覚が、強くなる。

「だから、自分ばかりを責めるな」

「っ……」

思わず息を止めた。

弥生は、もとからこういうところに限っては“こう”だった。

しかし、ここまで直接的に言葉を綴られたことはなかった。

弥生が死んでからは特に。

白羅は弥生の手の感覚を握り返そうと手に力を込めた。

が、やはりその手を包み込むことは出来なかった。

それに気が付いたのか気が付ついていないのか、弥生はうっすらと微笑んだ。

「自分を責めすぎると、人はいつか死んでしまう。自分を殺すなんて、絶対に駄目だ」

弥生の手が離れていく。

同時に、弥生は立ち上がる。

そうして、言った。

「自分を殺したって、いいことなんて何もないんだから」

「―――っ……」

その言葉は、嫌になるほど白羅の心臓に突き刺さった。

まるで、「だから、俺は自殺なんてしていない」と言っているようで。

弥生は、言葉を失った白羅にさっと背を向けた。

彼の背中は、心なしか震えているように見えた。

「――っ雪村」

その背中を見るに見かねて、白羅は呼び慣れた名を呼ぶ。

「何だ」

返ってきた声は全く震えてなどなく、いつもと変わらなかった。

白羅は少しだけ安心しつつ、とにかく話を変えようと、ずっと考えていた事柄を口にした。

「お前の代わりは、俺がする」

「……は……?」

白羅の発言に、今度は弥生が疑問の声をあげて振り返った。まさに目がテン、の表情だ。

白羅も、あまりにも方向転換しすぎの自分の発言に違和感を覚えずにはいられなかったが、細かいことは考えずに話を続けた。

「濱谷が言ってただろ。お前の代わりはアイツがやるって」

「……そうだったな」

「俺は、アイツにそんなことをさせたくねぇ。お前の代わりなんざ、危険すぎる」

「……へぇ?」

弥生の目が、きゅっと細められる。猫のようなその目が、白羅を捕らえて離さない。

「だから、代わりはお前がするって?」

「……お前の代わりは、俺だけだ」

白羅ははっきりとした声で肯定した。

迷いも戸惑いもない声音で。

弥生は、暫く白羅を見つめていた。何故そう言いきれる? という疑問が入り交じった瞳で。

たった数秒のことだった。きっと、五秒もたっていないだろう。なのに、白羅には永遠に続く時間のように思えた。

その赤い目に、本当に吸い込まれてしまいそうだった。

だが、しばらくすると、探りをいれるような赤い目はフッと伏せられてしまった。

金縛りから解放されたように、白羅の全身の力も抜ける。

双方の目を閉じてしまった弥生は、前髪を風に揺らしながら、僅かに口元を緩ませた。

「馬鹿だな。濱谷も、お前も」

「―――っ」

弥生のその発言に、白羅は振盪した。

「……どういう意味だ、それ」

「お前たちに俺の代わりなんて出来るはずがないだろうって意味だ」

弥生のその一見傲慢な答えに、白羅はなにも言わなかった。

いつもなら、「何様のつもりだ!」と怒鳴るところだが、なにも言わなかった。言えなかった。

弥生が、笑っていたから。

その笑顔が梓と同じだったから。

「……代わりなんてしなくていい。お前はお前だ。俺なんかに、ならなくていいよ」

薄く儚い弥生の微笑は、夏の強い光に消え入りそうだった。

出来ることなら、手を伸ばし、その肩を掴んで彼の存在を確かめたかった。

しかし、弥生には実態がない。触れない。

だから見えない人間からすれば「存在しない」。

だから、「代わり」が必要と言われる。

「俺の代わりなんて、誰にも出来ない。お前にも、濱谷にも……」

弥生が、大きく息を吸う。

「……そうでなきゃ困る……」

そういう弥生は、ひどく幼く見えた。

いつもの堂々とした、自信に満ちた彼ではなく、拠り所を失った子供のようだった。

白羅は、その姿を見やって弥生がこんなにも強く語る理由を理解した。

そして思った。

――コイツにも、怖いと思うことがあるんだな……

あまりにも辛いその理由に、白羅はただ黙るしかなかった。

「人間」である自分が、「幽霊」である弥生に言えることなど何もない。

そんな気がした。

 


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