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24話

◆24話


郵便配達員が登ってきている。


『ここ長崎では車が通れない階段や坂道が多いから、郵便配達員は大変なんだよ。自分の足で配達しないといけないからね』


彼が言ってたのを思い出した。


私はダメもとで、あがってきた郵便配達員に彼の写真を見せて尋ねた。


人のよさそうな、おじさんの配達員は、案の定知らないと言う。しかし


「その人はしらんけど、猫がいっぱいおるところは知っとうよ」


と親しげに教えてくれた。


メモを手渡すと、地図まで書いてくれた。


私は彼に教えてもらったとおり、行ってみたが、何せ入りくんだ路地だらけだ。


すっかり迷ってしまった。


するとそこへ1匹の黒い猫が通りかかった。


「ついていったら、猫だまりがあるかもしれない。そこに彼がいるかも」


一縷の望みに、私は疲れた足を引きずるようにして黒猫についていった。


しかし、途中で黒猫はひょいっと塀に飛びうつり、行ってしまった。


3次元で活動できるという点で、猫はヒトより優れているのだ。


行き止まりに私は取り残されてしまった。


がっかりして引き返そうとした先に、若い男3人がいつのまにか階段に腰をおろしている。


だらしない腰パンに、腕にはタトゥー。


ワルだというのは外見だけで容易に判断できた。


ヤバイ目で私のことを見ている。


急いで通り過ぎようとすると、


「待てよ」


と3人はいきなり立ち上がった。


私は、迷うことなく身を翻すと走った。


逃げる私を男達は追ってきた。


どっちに行けばいいのかわからないのでやみくもに走った先には墓地があった。


大木の下にあった大きめの墓石の陰で私は必死でケータイの番号を押した。


番号は





110番→25話へ


彼の番号→26話へ


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