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2話

◆2話


電話は友達のトモミからだった。


「えー、1ヵ月も連絡がないとぉ。それっておかしくなーい?」


トモミは、人が傷つくことをズケズケと口にする。悪気はないのだろうが、今の私にはちょっとキツイ。


「でもあの人、熱中すると全部忘れるヒトやけん……」


それでも、習慣なのか、つい弁護してしまった。


「ふうん。もしかして、彼にお金とか貸しとうと?」


「そうね……ちょっとだけ……」


具体的に言いたくなかったけど、私は100万以上のお金を彼のために使っていると思う。


それはカメラの機材代だったり、取材の経費を立て替えてそれっきりだったり、といったものだった。


そのときどきは、たいしたことはない、と思っていたが、


積み重なってみると、正社員とはいえ単なるOLの私には、かなりな金額になってしまっていた。


生活費はちゃんと折半してくれていたからそれほど不誠実だとは思わなかったけど、


これをトモミに話したら『ひどーい!』のひと言で片づけられるだろう。それが嫌だった。


「……ねえ、ウダウダ悩むより、長崎に探しにいかん? だいたいの行き先はわかっとっちゃろ?」


そうだ。


ごく当たり前の方法なのに、どうして今まで気がつかなかったんだろう。


もしかして無意識に怖かったのかもしれない。


だからその考えを追い払っていたのかもしれない。


でも。


私は決意した。やっぱりケンジにあいたい。


その週末、私とトモミは特急列車に乗り込み、昼前に長崎へ到着した。


昼食は長崎名物の






チャンポンを食べることにした

→4話へ続く


トルコライス(※)を食べることにした

→5話へ続く



(※)トルコライス

長崎名物の皿メシ。ハンバーグまたはカツ、ピラフ、カレー など店によるが3種類の洋食が1つの皿に乗っているのが特徴。なぜ「トルコ」なのかは不明。


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