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魔王さまは魔王じゃない!?

魔王のところを訪れた。

「なんだお前ら今日は戦う気力がないんだが」魔王は言った。不思議そうにこちらを見る。胸が《とくとく》と響いている。これが自分が魔王に恋をしたと思った理由だ。前に少女漫画である男子に惹かれた少女がドキドキとしているのを見て確信した。

「魔王様、なぜ勇者と魔王は敵対しなければならないのでしょうか…」と自分は聞いた。

「代々悪地家は天野家を勇者として祭り上げるため魔王にならねばならないのだ」魔王はまっすぐな目して言った。自分は魔王が何を思ってそうしているかわからなかった。これ以上聞いては言ってはならないという確信だけを得て。でも、「魔王様…」知らず知らずの内に声に出ていた。「2人ともいつもさ、堅っ苦しい口調してるよね。もっと軽い口調にしたらいいのに」と急に光様が言った。「軽い口調…?」自分と魔王が言った。「ん〜っとね、ですますとかうんたらだとかそういうのを取ったやつ」光様は指をクルクルさせて言う。「わっ…わかった光様が言うなら―」言いかけたとき「様もなし〜あと勇者呼び魔王呼びももう無くそう?話はそれからだよ」ちょっと胸を張って光は言った。「じゃあお前ら2人名前はなんなんだよ」あきれた顔をして悪地さんは言う。「私は光!!」「自分は雨…ダヨ」思わず固まってしまった。「そうか、雨お前おもしろいやつだな」ふと笑って悪地さんは続けて言う「まぁ、勇者が勇者でいる限り俺は魔王だ」と。「じゃあ私勇者引退するね!!」とニカーッとして光は言った。びっくりした。今まで楽しそうに戦っていたから。「何でやめるの!?」と思わずツッコむ。「悪地には魔王やめてほしいし勇者飽きたし勇者とか魔王ってダサくない!?だいたい悪地あんた今まで戦ってきたけど全部死なないように手抜いてたでしょ!!魔王向いてないって」グチグチと光が言い出す。

「悪地さん、この人勇者よくやってられたよね」「あぁでも、もう魔王やんなくていいんだな」ちょっと嬉しそうな顔をして言った。

「雨、どうして俺に会いに来たんだ?水晶見てたからだいたい来ること知ってたけど」「それは…魔王さ…悪地さんに会いたくて、なぜか昔の自分と同じように何かに閉じ込められているような気がして」悪地さんの目を見て明るく笑顔を見せて自分が言う。「そうか、ありがとう」ずるい笑顔を見せてくる。心臓がうるさい。何故だろう少し悪地さんは顔が赤かった。「熱ですか?顔赤いよ?」「赤くない、気にするな」手で顔を覆っていった。「青春だね〜」と光はニヤニヤしながら言った。「セイシュン…?」「気にしなくていいよ、こっちの話さ」と光が言った。

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