113.オーク検証依頼④
「うーん。そう言われてもですねえ」
ゴドリックにミルシーを連れて行ってもいいか聞いてみたが、思ったとおり難色を示す。本当ならオークが反応するから、リーゴも連れて行きたくないってのがゴドリックの意見らしい。
「でも先生。現地で直だと絶対効果時間は長くなると思います。そのパターンも検証する必要があります」
でも、そんなゴドリックをリーゴが必死に説得している。
「いやあ、リーゴの言う事も尤もだと思うけど、まずは効果時間よりも、まずはどのパターンで効果があるか無いか調べるべきでしょう」
「その通りですが、私が考えるにミルシーさんみたいに協力してくれる方は、今後絶対に現れないと思います。今を逃さない事が大事です」
リーゴが熱く説得しているが、
「協力じゃないんです。・・・騙されただけなんです」
ミルシーが台無しな事を呟いているが、ゴドリック達には聞こえてないようだ。
「・・・・はあ、分かりました。仕方ありません今回は効果時間の検証にしましょう」
リーゴの説得についにゴドリックが折れる形になり、ミルシーの同行が許可された。
■
そうしてゴドリックの指示でミルシーを含め前回ゲレロと検証した森のポイントまでみんなで移動する。
「よし、この辺かな?」
「そうそう。確かあの枝が折れた木に吊るしてたんだ」
ゲレロと場所の確認をしながらチラリとリーゴを見ると、俺達を虚ろな目で見つめていた。怖えええ。
余計な事言うなって事ですね。はい。
「取り合えずは前回のおさらいからしましょうか。それじゃあ、これを吊るして下さい」
そう言って前回と同じように厳重に包まれた皮袋から白い布切れを渡してくるゴドリック。
「はいよ」
それを受け取ると、手近で登りやすい木に登り適当な所にパンツを引っかける。
「ゴドリック、さっきチラリと見えたけど、今回は結構な数のパンツ持ってきたんだな」
その間にゲレロがゴドリックと話をしているのが聞えてくる。ショータン達は周りを警戒しているってのに呑気なもんだ。
「ええ、もうリーゴの協力が得られないので、今回は外部委託してみました」
・・・・・まあ、あれだけリーゴ怒らせたら協力してくれねえよ。それよりも外部委託ってどういう事だ?パンツ集めてくれなんて依頼だしたのか?
聞けば俺らにオーク依頼を出す前からゴドリック達はパンツ集めに動いていたらしい。ただ、それも早々に諦めてリーゴに頼む事にしたそうだ。
「だって高級娼館『健やかな宿』、『夜中の夢』に頼みに行ったんですが、みんな似たような人達ばっかりなんですよ。こっちは色々な年代の人のパンツが欲しいのにちょっとがっかりしました。一緒についてきてくれたトティさんも、『この街の娼館は楽しくないねえ』って言ってたので、みんな思う事は同じかと」
・・・・・・・
「・・・・・えっと、ちょっと待て、ゴドリック。コーバスにもう一つ『快楽亭』って高級娼館があるだろ?そっちは行かなかったのか?」
何か思う所があるのか、ゲレロが慌ててゴドリックに尋ねる。
「行かなかったですよ。二つ見れば十分。『健やかな宿』と『夜中の夢』のオーナーからも似たようなものと聞いたので・・・だから自前で集める事にしました」
・・・・取り合えずリーゴから尻を蹴られたゴドリックは無視しておいて・・・今の話ってもしかして・・・・?
ゲレロと目が合うと頷いてくれたので間違いないだろう。あれは誰か裏で糸引いているかと思ったけど、犯人は全く別の事で尋ねてきたゴドリックだったのか!それでゴドリックが尋ねなかった『快楽亭』だけ売上落ちたのか。
ババアも運が悪かったと言うべきか・・・それともゴドリックの言葉を真摯に受け止め色々改善したオーナー二人が凄いと言うべきか・・・。
「それで今回はもうリーゴが協力してくれないと言い出して、途方に暮れていた所に、パンツに関してはもの凄い人がコーバスにいるって噂を耳にしたんです」
・・・・・
・・・・・おいおい、あいつしかいねえぞ。そのパンツに凄い人って。
「見てください。彼に依頼したら1日でこれだけ集めてくれました」
・・・うん。準備している時に妙に皮袋多いと思ってたんだ。その数5つ。・・・この中に何枚パンツが入っているかは知りたくねえな。
ゲレロもその誰かに思い至ったのかそこから会話が無くなり、オークが来るのを待つだけだった。
「来たな」
「さーて仕事だ」
森の奥からバカでかい叫びが聞こえてきたので、俺とゲレロは武器を持って、ゆっくりと立ち上がり、伸びをして体をほぐす。
「俺らはゴドリックさん達の護衛でいいんですよね?」
「そうだ。頼んだ。ヤバそうなら声をかけてくれ」
ショータン達も武器を手に立ち上がり準備を始める。
「わ、私は?」
続いてミルシーが立ち上がるが、こいつは検証の依頼受けている訳じゃねえからな。
「そこで座って大人しく見てろ。危なくなれば声を出せ」
これでヘタに手伝わせて報酬寄越せとか言われても困るしな。
各自に指示を出し終えしばらく待つと、オークがこちらに猛ダッシュで駆け寄ってきた。
「うお!早ええ」
「オークってあんなに早く走れるのか?」
その動きを見てショータン達がかなり警戒するが、すぐにパンツの真下でバンザイしジャンプを始めるオークを見て驚く。
「ええ?何やってんの?」
「何で俺達に向かってこない・・・あ、死んだ」
驚いている所悪いが、今回は捕獲じゃねえから容赦なくこん棒で頭をぶっ叩いてオークを殺す。余裕だな。
「はいはい。次が来ると邪魔だからどかすぞ」
いつの間にか槍をしまったゲレロが死んだオークを荷馬車の近くに引き摺っていく。ここからは俺がオークの頭を潰してゲレロが引き摺って行くって流れ作業だ。だいたい鐘一つ分の時間で3匹が釣れた。
「凄え。こんな簡単にオークが狩れるもんなのか」
「3級なら強くもないけど弱くもないって魔物なんだけどな」
「・・・・・・・これがゴドリックですか」
ショータン達、驚いている所悪いが、そろそろ時間だぞ。
と、注意しようとした所で、また森の奥からオークの叫びが聞えてきた。今度は今までと違って叫びが聞こえてきたら、すぐに姿を見せた。結構近い所で反応したみたいだ。そして、姿を見せたオークはパンツにはチラリと視線を向けただけで、すぐに意識をリーゴと隣のミルシーに向け走り出す。
「ゲレロ!」
「おう、任せろ!」
俺の合図でゲレロがオークの前に立ちはだかり、盾でその突進を止める。すかさず脇からショータンが飛び出し、その首に剣を突き刺せば終わりだ。
「す、凄い。本当に鐘一つでこっちに向かってきた」
「ゴドリックさんの検証は確かって事か」
ゴドリックが言うには今回のパンツの効果はだいたい鐘一つだそうだ。俺達が検証した時はリーゴやミルシー、要するに女がいなかったからパンツに向かっていったんだそうだ。また新鮮であればあるほど、その効果時間は長いらしい。
「今日はもういい時間ですし、検証の続きは明日の朝にしましょう」
言われて見ればそこそこ日が暮れていたので、ゴドリックの言葉に全員が急いで野営の準備を始める。
「本当に私が荷馬車使ってもいいんですか?普通、依頼主が使うものですよね?」
今日はリーゴと二人荷馬車で寝ていいと言われミルシーが戸惑っている。ミルシーの言う通り、普通は依頼主のゴドリックが使うもんだ。
「日も暮れたので可能性は低いですが、オークが女性の臭いに気付いて襲ってくるかもしれません。荷馬車にいればその臭いも抑えられます。だから気にしないで下さい」
言われたミルシーは微妙な顔だ。多分、臭いって言われているような気がしてるんだろう。でもゴドリックにはそんなつもりは全くないはずだ。
それに気付いたのか、ミルシーはそれ以上何も言わずに大人しくその指示にしたがって寝た。リーゴは気にせず寝ていた。
■
翌朝
準備を終えた俺達は早速検証を開始する。今日は最初からミルシーが大活躍だ。
ゴドリックの指示で吊るしたパンツにミルシーが液体をかけると、もう本当に馬鹿みたいに釣れる釣れる。鐘一つで20匹は釣れた。しかも効果時間が長い。鐘2つぐらいでようやく落ち着いた。
「これで私の仮説は正しかった事が証明された。これからはオークなんて恐れる事はありません。世界の常識が変わりますよ」
仮説が正しい事が証明されてゴドリックは少し興奮気味だ。
「ミルシー凄いな」
「ミルシーが世界の常識を変えたんだな」
「オークがこれからはクソ雑魚魔物に成り下がるって事か。ミルシー凄えぞ。胸を張れ!」
「いやだよう。もう許してください」
ショータンも、ニッシーもゲレロも純粋に褒めたたえているってのに、ミルシーは何故か泣いている。更に・・・
「・・・・でもリーゴもミルシーさんも本当に論文に名前載せなくていいんですか?恐らく歴史に名前が残りますし、国や領主から報酬が出るかもしれないですよ?」
「嫌だって言ってるでしょ!!」
「絶対に載せないで下さい!」
「勿体ないなあ」
ゴドリックの再三の提案にかなりの拒否反応を示す二人。正直俺もゴドリックと同じで勿体ないと思う。別にパンツやションベン使われたって思われても気にしなければいいと思うんだが、本人達は嫌らしい。
「でもよ、普通に女達も外でするじゃん?そん時はオークが釣れる事は滅多に無いが、何で今回はこんなにオークが反応したんだ?ミルシっこが凄いだけじゃねえのか?」
「・・・・おい!人の名前に変な単語足して妙な造語作るな!ぶっ殺すぞ!!」
「アッ、ハイ。スミマセン」
こ、怖えええ。ミルシー怒ると人が変わって口調も乱暴になるんだな。ビビッて思わず謝っちまった。個人的にはこの造語中々会心の出来だと思ったんだけど、気に入らなかったみたいだ。
「それは恐らく地面だと臭いが吸収されて、そこまで辺りに広がらないからだと考えています」
ミルシーが豹変してもゴドリックは気にした様子も無く俺の疑問に答えてくれる。こいつマジで魔物以外に興味ねえ。ある意味凄いな。
「だからミルシーさんのおしっこが特別凄いという訳ではありません」
「もしかしたらミルシーのおしっこが凄いのかと思ったけど違うのか」
「それならオーク討伐依頼受ける度にミルシーのおしっこ貰わないといけないだろ」
「でも今回はミルシーのおしっこでしか検証してねえだろ。他の奴のじゃ駄目って可能性もあるだろ?」
「私の・・・アレを・・・連呼するの・・・やめて」
ゲレロ達の会話を聞いてミルシーが顔を真っ赤にして泣きそうな顔で訴えかけてくる。けどそんなミルシーをゴドリックは相変わらずスルーして答える。
「ゲレロさんの心配は無用です。既にリ・・・・他の人でも検証は終わって同じ効果が得られる事が分かっています」
流石のゴドリックもリーゴは怖いらしい。一瞬言いかけたが、上手い事誤魔化したな。
「そんじゃあ、検証は終わりって事でいいのか?」
「いえ、今日一日は時間もあるし、他の仮説も検証したいので、もうしばらくお付き合い下さい」
「まあ、別に構わねえ」
「俺も問題ねえな」
「俺らも大丈夫ですよ」
俺達は誰も異論はない。ただなあ・・・・
「い、嫌です。もう十分でしょう。これ以上恥ずかしい思いはしたくありません!」
本日のメインであるミルシーは全然乗り気じゃねえんだ。ただ、気持ちも分からない訳でもないし、俺も鬼じゃねえ。
「分かった。それなら瓶の残り置いていけば、ミルシーはもう帰っていいぞ。後は俺らでやっとくから」
「それ何の解決にもなってなくないですか?」
「何でだよ?残った瓶の中身をどう扱われるか分かんねえから恥ずかしくねえだろ?」
「ああ!もう!この人、本当に何も分かってない!何でそういう考えになるんですか!」
こっちとしては良かれと思って提案したのに、何か気に入らないらしい。こいつ我儘だな。
「もういいです!依頼ですから最後までしっかりやります!!」
・・・・・・なんて勢いよくミルシーは言ってくれたんだけどな・・・・
「うう、嫌だ、もう、許して。家に帰して」
色々検証したらミルシーが壊れちまった。誰に修理頼めばいいんだろうなあ。・・・リーゴが同情して慰めてくれているからあいつに任せておけばいいか。それよりもだ・・・・この100匹以上のオークの死体をどう持って帰るかだ。俺のこん棒で頭潰されたか、ゲレロ達の武器で首を貫かれてるから、体は全くの無傷できれいだから少し高く売れるだろう。更にオークジェネラルも2匹釣れたからここに捨てていくのも勿体ない。
「ニッシー。悪いが街に戻って荷運びの手伝いを連れてきてくれ。1級を3パーティぐらい雇えばいけるだろう」
翌朝、ゲレロの指示でニッシーだけ街に戻り、助けを呼ぶことになった。そうして助けを待つ間に俺達は再び検証を始めるんだが、今日は全く釣れない。
「今日は全く釣れねえな」
暇すぎて欠伸しながらボヤいたが、それがフラグになる事はない。
「もしかしたらこの辺の群れ壊滅させたんじゃねえの?」
「ゲレロさん、そんな事ってあるんですか?」
普通はねえな。巣のリーダーは基本巣から離れねえんだけど、アホみたいに興奮していたオークの姿を見ると、無いとも言い切れねえんだよな。巣穴がどこにあるか分かんねえし、調べる気も無いからはっきりと断定できねえってのが正直な所だ。
「釣れねえって事はそういう事なんじゃねえのか?」
「それが本当ならオークの討伐より、重要アイテムのミルシーのおしっこ入手の方が難易度高くなりません?」
「何で私の限定なんですか!言っておきますが、この依頼終わったら二度と渡しませんから!」
ショータンの言葉にミルシーが大声で反論する。辺りの魔物を引き寄せそうだけど、オークの死体が100匹以上あるからか、他の魔物が寄ってくる気配は全くない。
「そうすると、どうにかして他の人から入手しないといけなくなるんですが・・・」
「知りませんよ。何で私が今後も提供しないといけないんですか!」
そうなると依頼書出して、ミルシーみたいに迂闊すぎる奴が現れるのを待つ事になるのか?
「入手方法は既に考えていますよ」
オークが全く釣れないので、検証が全く進まないゴドリックもついに観察を諦めて会話に入ってきた。
「へえー。どうすんだ?リーゴのでも売るのか?」
「ああ!?二度としねえって言ってるだろ!!!」
「ご、ゴメンナサイ・・・ぶちギレリーゴちゃん、言葉使い悪くて怖いよお。ビビッておしっこ漏れちゃいそう・・・・うお!危ねえ!やめろ!石投げてくるな!」
軽い冗談のつもりだったのに怒って石投げてきやがった。味方に投石とか信じらねえ。
「ベイルさんは何でそう余計な事言っていつも人を怒らせるんですか?」
「バッカ野郎。ショータン、俺は場を和ませようと思ってだな」
「今の流れでどうやったら場が和むって思うんだよ。もうちょい考えろ」
「うるせえ、ゲレロ!デリカシーの欠片もないお前に言われたくねえよ」
■
「それで話を戻しますと、この検証の重要アイテム『女性の尿』の入手方法ですが、娼館に依頼を出します」
リーゴが落ち着くまで待ってから、ゴドリックは話の続きを始めた。っていうか誰一人リーゴの投石を止めようとしなかったんだけど、こいつら酷くねえ?一人ぐらい止めようとしろよ。
「娼館で断られたから無理だぞ」
ゲレロが娼館に貰いに行ったけど、伝説のエロ神様のせいで断られたんだよな。今度ペットの鱗を一枚もいでやろう。
「いえ、オークの習性を利用すれば提供してもらえるはずです」
「習性?」
「そうです。尿を入手する時にオークが反応しないからと条件をつけましたよね?」
「えっと・・・確か子供や年寄り、あと病気持ちは駄目だったか?」
確かそんな条件を付けられたはずだ。だから金出せば簡単にくれそうな立ちんぼは除外した。
「そうか!病気かどうかの確認の為なら提供してくれるな!」
「そうです。病気かどうか分かるとなれば娼婦だけじゃなくて、一般人も協力してくれる人が出てくるはずです」
確かにそれなら協力してくれる奴も多そうだ。けどなあ。
「そんなんしてたら、この効果だ、アッという間に周辺のオークが全滅して確認できなくなるぞ?」
そうなると更に森の奥に行く事になるが、そんなんリスクが高すぎる。逆に組合員が依頼受けねえだろう。
「ウチに『オクロウ』がいるので、確認だけなら大丈夫です」
『オクロウ』って多分俺が捕まえたオークだな。まーた魔物に名前付けたのか。
「噂では聞きましたけど本当にオークを飼っているですね」
ショータンは見た事無かったのか。まあ、コーバスの連中は用事が無ければ北村に寄る事ねえもんな。
「俺とベイルで捕まえたあいつがいたんだったな。それなら狩り尽くしても問題ねえな」
「そう、そこよ!オークがいなくなったら何か不都合ってあるか?」
生態系が崩れるからな。俺は思いつかねえが、もしかしたら大変な事が起こるかもしれねえ。
「オーク素材が高騰する?」
俺もショータンと同じで真っ先にそれを思いついたが、多分それで儲けは殆ど無いだろう。
「別に魔石は他の魔物からでも手に入るから高くならねえだろ。オーク肉が少し高くなるかもしれねえが、別にいつもの牛、豚、鳥の方が肉は美味いんだ。そこまで値上がりしないと思うぜ」
俺の考えをショータンに教えても誰も反論してこねえから、たぶん、みんなそう思ったんだろう。それよりも生態系について誰か何か思い浮かばねえかな?
「オークが消えた所に別の魔物が入ってくると思いますが、こればっかりは予想出来ません」
ゴドリックでも予想出来ねえか。ゲレロは・・・考えているように見えるが、特に思い付かねえみたいだな。こうなりゃ心配するだけ無駄だな。あとはなった時に考えればいいやと、思っていたら、ゲレロが何か閃いたのか、顔をあげた。
「今回オークが、リーゴとミルシーに反応したって事は、二人とも変な病気持ってねえって事だ!良かったな!」
閃いたのは俺の疑問と全く関係ない事だった。ドヤ顔でデリカシーの欠片もない事を言ったゲレロは、当然のように二人にボコボコにされた。
■
「信じられないです。もう本当に最低最悪な依頼でした」
「ミルシーがちゃんと依頼書読まないからです」
「自業自得だねえ」
「リーダーもモレリア先輩も少しは慰めて下さいよ!あれだけの辱め受けたの初めてなんですよ!しかも報酬は5000ジェリー!信じられません!」
「・・・そ、それはちょっと」
「うーん。流石にその報酬少ないねえ」
「更に信じられない事にあのベイルって人は、ゴドリックから20万で依頼受けてたんですよ!当然残りは全部ベイルのもの!」
「ひ、酷い・・・」
「ああ、ベイルなら・・・というよりここのベテランなら、そういう事普通にやるねえ」
「モレリア先輩、感心しないで下さい」
「そ、それでミルシーはこの街のベテランの実力は把握出来たのか?」
「ボス、あの依頼でどう把握しろと?無防備なオークの頭を殴るか首を突き刺すだけですよ。分かったのはゴドリックの頭が凄いって事だけです」
「・・・・取り合えず『ドルーフおじさん』達に関する新情報は無いって事でいいな?」
「ああ!ボス、話逸らした!」
「ここは、お前の愚痴を聞く場じゃないぞ、ミルシー。それと一つ連絡事項だ。裏社会の方で新旧勢力が縄張り争いを始めた。巻き込まれないように注意しろ」




