Side - 16 - 50 - れいあさん はち -(挿絵あり)
今回「〜レイアさんはおかしな魔物に寄生されましたぁ!〜(魔法使いなのに魔物で双剣使い?)」で既出のお話を編集して投稿しています。
〜レイアさんはおかしな魔物に寄生されましたぁ!〜(魔法使いなのに魔物で双剣使い?)(R-18)
https://novel18.syosetu.com/n2479il
Side - 16 - 50 - れいあさん はち -
〜カリンさんが魔物に覚醒する約60日前〜
・・・
・・・
ガタッ!・・・
バン!
「誰か!、助けてくれ!」
「子供だけは・・・この子だけはどうか・・・」
「この人殺し!、お前は地獄に堕ちるぞ」
「その般若の面・・・逃げろ!人斬りお雪だ!、あいつは見境なく人を斬る鬼だ!、羅刹だ!」
バン!
「ひぃ・・・待て・・・待ってくれ!、金なら出す、いくら欲しい、・・・ぐっ!」
「父上や兄上を陥れたのは貴様か・・・」
「ち・・・違う」
「そうか人違いか・・・なら楽に殺してやろう」
ざしゅっ!
「ぐぁぁ!」
「ではお前か・・・我が愛刀、黒萩と赤萩がもっと血を吸いたいそうだ」
「わ・・・私は違う!」
「そうか、なら死ぬがいい」
どしゅっ!、ぐちゃっ!
ぷしゃぁぁ!
「何処だ・・・何処に居る・・・殺してやるから出て来い・・・」
ゆらり・・・
・・・
・・・
「わぁぁ!」
「・・・どうした、夢でも見たのか?」
「ぐす・・・怖い夢を見たの・・・寒い所・・・辺り一面に氷がいっぱい・・・雪かな、そこで誰かが剣で沢山人を殺してたの、言葉は・・・聞いた事のない国の言葉・・・でも意味は何故か全部分かったの」
「そうか、それは怖かったな、だがここには私が居る、安心しろ」
「・・・」
「手の調子はどうだ、痛みは?」
「まだかなり痛いの、でもこれユッキィが触手で作ったくれた義手って・・・よく出来てるね、まだ痛みが酷くてあまり動かしてないけど」
「そうか、傷口は私の治癒でゆっくり治ってきてると思う、だが予定通りオースター帝国に行くのは無理そうだな、契約が破棄できたのだから急いで出発する事もないだろう、この街でハンターの仕事をするのもいいかもしれない、気に入っているのだろう?」
「ううん、予定通り今日出発しよう、オースター帝国のお家が気になるんでしょ、それに私が生きてる事をシェムニさんに知られたから何かして来るかも、他の3人も留置場から出て来ると思うから顔を合わせたくないの、もうあの人達とは関わり合いたくないし会えば面倒な事になると思う」
「・・・」
「まだ夜が明けてないけど、準備して出発しよう、宿のおじさんは起きてないかもだけど・・・先に払った残り1日分の宿泊料は迷惑をかけたお詫びにそのまま受け取ってもらおうと思ってるの、書き置きを置いておけばいいかな」
「やぁ、レイアちゃんおはよう、昨日は本当に大丈夫だったの?」
「うん、おじさん早起きだね、まだ夜が明けてないよ」
「宿のお仕事があるから毎日これくらいの時間に起きるんだよ、お昼頃に暇になるからそこで仮眠を取るんだ」
「そうなんだ、あ、私今日で街を出てオースター帝国に行くの、しばらく帰って来れないかも、残りの1泊分のお金は迷惑料としてそのまま受け取って」
「迷惑だとは思ってないけどね、レイアちゃん可愛くて娘みたいに思ってたんだよ、寂しくなるなぁ、毎日元気にお仕事してる姿を見ておじさん心が潤ってたんだけどなぁ」
「ありがとう、近くに来たらまた顔を出すから、よろしくね」
「あぁ、元気でね」
「さて、行きますか、今からだと少し待つだけで始発のコルサ行きに乗れるから向こうに着くのは予定より速いと思う」
「前の古いローブも詰めたから荷物がいっぱいだぞ、あれは捨ててもいいって言ってるのに」
「何故か捨てられなかったの、まぁ食料が減ったらもう少し軽くなるだろうから大丈夫だよ」
「それからこの街を出るまでは左手を隠していた方がいいな、契約破棄で左手を失った事になってるだろ」
「そうだね、誰が見てるか分からないから気を付けなくちゃ」
「はい、乗車券を確認しました、コルサ行きは2番ホームだよ」
「ありがとう」
「今日最初の列車だから誰も乗ってないや」
「そうだな、途中の駅で乗って来るだろうが・・・」
「なんだかワクワクするね」
「そうか?、レイアが世間知らずのお子様なだけだろ」
「酷い!、・・・私外国に行くのは初めてなんだぁ、お家を初めて出て、この街行きの魔導列車に乗った時と同じワクワクだ!、それにすっごく痛かったけど左手を失う代わりに、私をを苦しめ続けた契約から解放されて・・・あの時シェムニさんとの契約破棄が成立して良かったと思ってるの」
「そうなのか?、痛い思いをして左手を失ったのに?」
「契約が怖かったの、あのままだとオースター帝国に行っても・・・いつか私を探してシェムニさんがやって来るかもしれない・・・その恐怖にずっと怯えて暮らすのは嫌だったの、この左手は契約書にサインする時にはよく読む事!、っていうのを私に分からせてくれた証なんだと思ってる」
「オースター帝国では半年くらいかけて生活基盤を整えたら一度この街に戻って来たいのだがいいか?、滞在期間は10日程でいい」
「いいけど、あの人達とは顔を合わせたくないなぁ」
「・・・少しこの街でやる事ができたのだ、悪いが頼む」
「それはもちろんいいよ、リサさんや宿屋のおじさんにも顔を見せたいし・・・でもそれより明日からの新しい街、どんな所かなぁ」
「楽しい旅になるといいな」
「そうだね、私達の新しい冒険の始まりだ!」
レイア・ルミナスさん(左手義手Ver)
レイア・ルミナスさん(左手義手+触手Ver)
レイア・ルミナスさん(お出かけVer)
レイア・ルミナスさん(お出かけVer+マフラー&帽子)
読んでいただきありがとうございます。
初小説です。
諸事情により恋愛要素はほとんどありません、女性は平たい胸の人しか出てきません、男性は筋肉モリモリマッチョマン多いです、パロディ要素あり、苦手な人は注意してくださいね。
趣味で空いた時間に書いている小説につき不定期投稿です、ストックがあるうちは頻繁に更新しますが、無くなれば週1投稿になる予定です。
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