Side - 12 - 11 - りーぜろってのこわいゆめ -
注意!暴力的な表現があります
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こんにちは、リーゼロッテ・シェルダン12歳でございます。
またこの夢を見ました。
幼い頃から、って今も幼いのですが、もう何度もこの夢を見ているのです。
私が死んだときの夢です。
お仕事の打ち合わせで飛行機に乗って、明日は休日、私はお家に帰ろうと人の少なくなった空港のロビーを歩いていました、人混みが苦手なので飛行機を降りた人達が居なくなるまで喫茶店で時間を潰していたのです。
ネットフリフリでお父さんが、「今期の覇権だお!」って言ってたアニメを2話も見てしまいました!、面白かったのです!帰ったら続きを見ましょうか。
明日は私のお誕生日です、25歳になるのです!。
もう成人しているのに、大人なのに家族は私の誕生日を盛大に祝ってくれるのです。
「直帰ー、直帰ー、ちょきちょき直帰ー」
「あっしたは私の誕生日ー、よいぞー、よいぞー、祝うがよいぞー」
24歳になるいい歳をした大人が恥ずかしい鼻歌を歌いながら歩いていると。
突然何かが破裂したような音?が響きました、後ろからは人の悲鳴、振り向くと走って逃げて来た男の人とぶつかって転んでしまいました、だからハイヒールは嫌なのです、あぁ!タイツが破れてしまいましたぁ!。
手に持っていたお土産のお菓子が入った紙袋はどこでしょう、潰れていたら弁償してもらうのです!。
向こうから覆面をした男の人が走ってきて、あれは銃?でしょうか?天井に向けて撃ちました。
さっきの音は銃声だったのですね、生まれて初めて生で聴きました、映画やドラマとは少し違うのですね、強盗でしょうか、空港だからテロ?。
おっと、こんなところで呑気に女の子座りしている場合じゃありません!、驚き過ぎて思考が停止していましたね。
私も逃げようと立ち上がると、いつの間に私の側に来たのでしょう覆面をした男の人が2人、私の肩を掴みました。
私は捕まってしまったようです、もしかすると私は人質?、いやいや!そんなドラマみたいな・・・、怖くて声が出ません、逃げようと暴れたら殴られてしまいました!しかもグーで、女の子なのに酷いのです!二回も殴られたのです!、お父さんにも叩かれたことないのに!。
私はチベットスナギツネみたいな表情で泣きながら連れていかれました。
ロビーの奥の部屋に連れていかれる途中、周りを見ると、バリケードでしょうか、同じような覆面をした人達が忙しそうに机や椅子、棚を表に出しています。
部屋の隅には女性が4人、私を入れて5人ですね、スマホで動画を撮影しているようです、日本語じゃないですね、どこの国の言葉でしょうか、英語や中国語ならなんとなく分かるのですが何を言ってるのか全然分かりません。
銃を持った男の人が私を指差して何かを言っています、よく分からないですが「お前は選ばれたのだー」「君に決めた!」みたいな感じですね分かります、人を指差すのはいけないって教わらなかったのでしょうか?。
これが映画なら通気口を通って天井裏から渋いおじさんが助けに来てくれるのです、でも今はクリスマスじゃないし来てくれないのです・・・。
私は部屋の真ん中に連れていかれました、5人の男の人が私を囲んで一人はスマホで私を撮影しています、上から下まで舐めるように私を見る目が怖いのです!。
もしかして私動画デビューしちゃう?、絶対に嫌なのです!、人様にお見せできるほど私はまだお化粧が上手じゃないのです!、それに今の私の顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃなのです!、今まで日陰でナメクジみたいに生きて来たのにいきなり日の当たる場所に晒されたら溶けてしまうのです!、吸血鬼みたいに灰になったらどうするのですか!。
手で顔を隠して、捕まってから初めて声を出しました。
「・・・やだぁ・・・撮らないで」
私の声が聞こえなかったのでしょうか、いえ違うのです!、たぶん日本語が通じなかったのです!、男の人達が泣いて暴れる私を押さえ付け服を掴んで引き裂きました、お気に入りの上着も、お母さんに買ってもらったシャツも、それに去年のお誕生日に弟がプレゼントしてくれた可愛い下着も・・・。
「ひうっ」
暖かいお家のベッドで目を覚まします、涙が止まりません・・・。
「私の指は!・・・よかったぁ、指も腕もちゃんと全部あるのです・・・・」
またこの夢を見たのです。
読んでいただきありがとうございます。
初小説です。
諸事情により恋愛要素全くありません、女性は平たい胸の人しか出てきません、男性は筋肉モリモリマッチョマン多いです、パロディ要素あり、苦手な人は注意してくださいね。
趣味で空いた時間に書いている小説につき不定期投稿です、ストックがあるうちは頻繁に更新しますが、無くなれば週1〜月1投稿になる予定です。