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どこにいるの?

作者: 神名代洸

友達数人で遊ぶのが毎日の楽しみだった。

低学年の頃は特に流行っていた【かくれんぼ】。

十数人で隠れる遊びだ。

当然鬼の子もいる。

わいわいざわざわと遊んでいた。だけど大勢で遊んでいると人一人いなくなっても気付かない子の方が多い。

気づいた時にはいなかった。

そう、あの子はずっと前にいなくなった。

かくれんぼして遊んでたじゃない。

それから行方不明になって15年。

警察もみんなで一緒になって探したけど、今までずっと見つからなかったよね。

悔しくて泣いた。

ただ遊んでいただけだったのに何で?って。

警察は誘拐や事件性もあると睨んで捜査をしたよ。

警察犬も動員して。

なのに見つからないってどうして?

遊んでいた場所は当時廃工場だった場所で、確かに危険な場所もあった。

だからそういう場所を重点的に探したんだ。それなのに見つからないって…。

建物も所々崩れてて補強されたりしていた。

建物の奥に小さな井戸があった。草木に覆われたそれは大人達の目には入っていなかった。穴も地面スレスレに作られており、見つけにくかった。

この場所を知るのは当時遊んでいた子供達だけ。

大人は知らない。

だから当時言ったんだ。

あそこに井戸みたいなのあるよって。

でも大人は誰も信じてはくれなかった。

でも捜索中の一人が足を滑らせてその穴に入ってしまった。

落ちた捜索隊の一人が何とも言えない臭いがしたという。ちょっと暗かったので携帯の明かりをつけてあたりを見ると何やら丸いものが。

手にしてみた時思わず叫んだ。


ほら、みーつかった。クスクス。


それは行方不明になっていた子供のミイラだった。一部が白骨化しており、両手の爪が剥がれかけていたのを見ると何とか出ようとしたが力尽きた可能性が高いことが容易に判明した。



15年…。


長かったかくれんぼがようやく終わった。。。

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