第2章 ゲス部長の破滅 政界編 6話 踊る道化とマリオネット6
セカントとフィフスは、今日も集金活動に精を出していた。
「解説がついに遠慮しなくなってきたわね。」
「・・・何のことを言ってるのセカンド?」
「?・・・私、今何か言ったかしら?」
「・・・気にしないで良いわよ。」
すでに作戦決行日を過ぎていたが未だ襲撃はなく、ニシジマセブンはジョン・ドゥが本気でニシジマやメンバーの暗殺を試みるつもりでいると予想していた。
「ジョン・ドゥがどの様に襲撃を仕掛けに来るのか気になるところですが、リーダーの予想を教えて頂いても?」
ファーストが、ニシジマに尋ねた。
「ピンポイントで、俺を狙って来るだろうな。」
「やはりですか。」
「単独行動が基本のジョン・ドゥに全メンバーを相手にした長期戦は不利だし、フォースの警戒網を潜り抜ける技量も持っている。間違いなく俺が単独行動する隙を狙っているな。」
「もしもの時は・・・。」
「分かっている。その時は躊躇いなく殺すさ。」
「・・・分かりました。まぁ、リーダーが単独で狙われる状況を私が許すとは思っていませんが。」
「頼んだぞ、ファースト。」
「お任せ下さい。ニシジマセブンの司令塔として必ず、襲撃を阻止します。」
ーーージョン・ドゥ視点ーーー
「流石に警戒されているわね。フォースの警戒網もうっとおしいし、さっさとケリをつけましょうか。」
警戒や防衛の準備を進められるリスクを冒してでも確実に暗殺を実行するため、作戦決行日以降の襲撃を予定したジョン・ドゥ。
そして、ついに彼女が想定した条件が揃ったため襲撃を決行する事にしたのであった。
ーーーニシジマ視点ーーー
「間違いなく、襲撃は今日だな。」
「リーダーもそう考えていますか。」
今日は、イーア教を通じて結びつきを強めた大物政治家との秘密裡の会合を予定しており
護衛にフォース、同伴者にファーストが来るのみである。
・・・と考えていたが。
会合が終わった後も、ジョン・ドゥが襲撃に来る様子は見られなかった。