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林での出会い

本当にちょっとしか書いてません。すぐ読めます。

ただ私が夜車で帰ってるとき見た景色が良いなって思ったから書きました。ただイギリスが好きでイギリスを舞台にして書きました。

その時に見た月と針葉樹林がとても綺麗でした。


「君は狼。

 君は人間。

 君は化物。

 君は呪われた子」


「君はどこにでもいる普通の子供だ」胡散臭い男はそう言った。





 花が咲き初める春の頃。イングランドにある小さな村に朝が来た。村の中でこんなに早い時間に家を出る子供は、アンドリューだけだ。家から出た勢いで転びそうになるも踏みとどまる。

 そのとき、後ろから呼び止められた。


「アンドリュー、アンドリュー・ハロルド・フォーサイス。カゴを忘れていますよ。こちらにいらっしゃい」


 そう言って出てきたのはアンドリューの母、フライヤだ。

 アンドリューは振り返り、家の方へ戻った。


「有難う、母さん。僕、何にも持たないで何をしに行こうとしたんだろうね」


 アンドリューは両手をぱっと広げて笑った。それを見たフライヤは眩しそうな顔をした。

 カゴを受け取ろうとアンドリューはフライヤに近づいた。


「ありが……ん?」


 アンドリューはカゴに手を伸ばすもフライヤによってカゴは引っ込められ、手を掠めた。


「いいですか?林の奥には獣がいます。奥へは入らないこと」

「うん」

「採ってくる実は赤くて丸い、小さな実です」

「うん」

「ねぇ。お父さんがいなくなったからって、そこまで手伝わなくてもいいのですよ、アンディ?」

「わかってるって。じゃあ、もう、行くね。いってきます」


 フライヤの持つカゴはつかみ取りアンドリューは出ていった。

 しだいに小さくなるアンドリューの背中をフライヤはじっと見ていた。



 林の中、アンドリューはなれた手付きで実を探しては採ってを繰り返していた。

 アンドリューは父がいなくなる前も少し手伝ってはいた。だが、いなくなってからは家の畑仕事や、パブの手伝いを始めた。

 ザック、ザック、ザック――林の奥から音がした。

 獣とは別の、ゆっくりとしたよく聞く音。そう、土を耕すような音。


 ――なんだろう。獣、ではないよね。


 あたりを見回す。地面に落ちていた枝を拾い、剣を構えるときみたいに強く握りしめた。それでも、林の奥が気になって仕様がない。

 アンドリューは村の友達と林の中で遊ぶときはあるが、一度も奥には入ろうとはしなかった。気にはなっていたが素直に約束を守っていた。獣の声が聞こえたらすぐさま林から出た。

 だが今かは違う。今は、畑仕事をするアンドリューがよく聞く音だ。土を耕すような音。ずっと林の奥には獣がいると教えられていたのに、獣とは別の音がする。


 ――林の奥はどうなっているのだろう。入っちゃだめ、入っちゃだめなのに……気になるな。


 ゆっくりと、一歩だけ林の奥へ踏み込んだ。約束を破った。でも、もう遅い。入ったのには変わりない。一歩だって、二歩だって。アンドリューはさらに奥へ踏み込む。奥へ行くたびにザックザックという音は大きくなっていく。

 木々の隙間から子供のような影が見えた。カゴをガッサガッサ鳴らしながら走る。


「っ!?」


 音のなる方へついたときアンドリューは驚きのあまり、手にしていた枝を落とした。幸い、カゴは落としておらず中の実は大丈夫だった。

 林の中にぽっかり開いた場所にアンドリューは出た。

 そこにいたのは、アンドリューと同じぐらいのどこにでもいる少年だった。

 ただし、一部を除いて。

 その姿は、頭に毛がふさふさと生えた大きな耳とシャツの中から垂れた尻尾のある少年だった。まるで狼のようだ。



 これがアンドリューと狼少年、アルフレッドの出会いの話だ。

 この出会いは良きものなのかは誰も知らない。


読んでくれた方、有難うございます!

シリーズものなので続きます。なのでお願いです、読んでください!次の更新は早くて6月の半ばにはします。よろしくお願いします。


アンドリューは髪の毛ふわふわだよ、ふわふわ。触れるなら触りたいです。

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