表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/20

第二章 5 feat.レトリック

5

「ふっ……!」


 気合い一閃、僕は手に持った両手剣を巨人の右腕に向かって振り抜いた。


「がっ……!?」


 巨人の右腕はまるで木の棒が折れるが如く切り裂かれた。

 巨人は何が起こったかわからない顔をしている。しかし、それは観客、更にはシャルすら同様の表情で、呆然と僕の方を見つめている。否、正しくは僕がさっきまで立っていた位置を見つめ続けている。


「い、いつの間に動いた!?」


 巨人はそう叫んだ。

 なるほど、この巨人、言語を操れるほど知能が発達しているのか。

 そう相手の力量を量りながら、巨人の問に答えてやる。


「いつの間にって?普通に走っておまえの腕を切った、ただそれだけの話だが?」


「何言ってるの!私には初期動作も、剣を振る動作すら見えなかったわ!」


 すると、今度はシャルの方から言葉が飛んできた。観客席の方を見ると、皆巨人やシャルと同じ疑問を抱いているのだろう。僕が速すぎたから、僕が移動したことを認識できなかったのだ。


 ――結構なことじゃないか。


 僕はシャルの問いには答えず、再び巨人へと剣を構える。


「すまんな、先手は譲らせてもらった。次はそちらから攻めてきてもらって構わない。」


 それより気になるのは、この巨人、さっきから腕を切られた痛みを感じていない様子だ。

 例え巨人と言えども、腕を根元から切られたのだ。多少の反応があってもおかしくない。先程のリアクションも、痛みよりも驚きと言った表情だった。


「小癪な……!」


 僕の挑発に怒りの沸点が振り切ったのか、巨人は正面から突っ込んできた。


「遊んでやるよ、木偶が!」


「ニグルム!どうしたの!あなたらしくないわよ!」


 ニグルムの急な豹変に、シャルが困惑しつつも叫ぶ。


 その声に立ち止まったニグルムは巨人が突っ込んできているのにも関わらず、シャルの方へ向く。


「五月蝿いぞ、女。」


 その瞬間、巨人がニグルムの頭上に向かって、左腕を振りかぶった――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ