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俺のエロいイラストは世界を救う!!  作者: 一味
第一章『始まりのエロ』
3/5

第2話『俺、モヤモヤします』

「ち、ちょっと待ってくれ……!!」


 俺は唐突な話に驚き、話に待ったをかけた。

 システィは「はい……?」と言って、話を中断する。


「あの……、その……、未来機関とか、選ばれたとか、一体何なんでしょうか?は、話がサッパリというか……。」


 俺がそう言うと、システィは「あぁ!そうですよね!!」と言って、説明を始める。


「未来機関の事をお話しする前に、私自身の説明をさせていただくことになります。」


「あ、はい。」


「まず、私自身、実はロボットというロボットではないんです。」


「ほぅ。」


「私は、『電粒子超自然体生物』という、粒子の粒から成り立っておりまして、製法はロボット等を組み立てる物と似ていますが、完成形はほぼ人間に近いといえます。」


 うむ、全く分からん。何言ってんだろうこの人。


「ですから、食事も出来ますし、感情もありますし、その……、言いにくいのですが、トイレにも行きます……。」


「キタコレェッ!!質問ッ!!」


 俺はそう叫びながら勢いよく立ち上がり、「それじゃあ、セック……いや、子作りも出来るんでしょうか。」と、真顔で質問する。


「子作りですか……?まぁ、必要とあらば、不可能ではないですが……。」


 グサッ!!なんて誠実な子なんだ!俺はこんないい子になんて最低な質問を!!俺は……人間のクズだ…。


「あの、質問はもうございませんか?」


「いえ、まだ聞きたい事が。君はドエス、はたまたドエ――。」


「質問が無いようなので先に進みますね。」と、システィは俺の質問が、まるで聞こえていないかのように話を無理矢理続けた。


「先程お話しした、『電粒子超自然体生物』、略して『DS』は、主に私のような生命体の事を指します。」


「ほぅ、君はドエス(DS)なのか……。ちょっと残念だな……。俺もどっちかというとエスだから―――。」


「ウフフ……、時間がないので話を続けても良いですか?」と、システィは笑顔で話を続ける。


「あ、はい……。」


「……つまり、私はロボットではなく、あなた方人間と生存機能は全く同じなんです。」


 システィはそこまで話すとお茶をズズズッとすする。


「えっと、DSとやらの、話は分かったんだが、今の話と、未来機関とやらにどういう関係が?」


 システィは湯飲みを置き、例のポケットの中をまさぐり始めた。


「テッテレー!!未来機関ガイドブックーー。」


 なんだこの人。やっぱりアレ知ってんのか?知っててアレの真似事やってんなら中々たち悪いぞ……。


 俺は、システィがポケットから取り出した分厚いガイドブックに目を通す。

 すると、中にはこう書いてあった――。



―アホにも分かる、超簡単ガイド―


1.『未来機関とは』


 未来機関とは、今あなたがいる時間から、数百年も進んだ未来の時間に存在しています。我々未来機関は、時空間を移動する乗り物、"タイムマシン"を発明し、あなたの住む時代へとやって来ました。


2.『未来機関って、何する所?』


 特にやることはありません。タイムマシンを造り出したというだけで、何処で何を目的に時間を移動するとかは、ほとんどが職員の気まぐれです。


3.『未来機関って、暇なの?』


 はい。



「――ちょっと待て。」


 システィは俺の待ったに、「はい、なんでしょう?」と言うと、ニコニコしていた。


「なんだこれは?」


 俺は、ガイドブックをパンパンと叩いてシスティに問う。


「はい!とても分かりやすい、未来機関ガイドブックでございます!」


「違ぁあああああう!!……、大事なことだからもう一回、違ぁあああああう!!」


 俺は、ガイドブックの項目3までに目を通して、怒りを露にした。というか、タイトルだけでもう怒った。


「何でちょっと最初に悪口書いてんの!?何で項目1以降の項目の内容が雑なの!?何でこんなに分厚いのに項目3までしかないの!?何で大事なことがひとつも書いてないのに、アホでも分かるとか豪語してんの!?」


 俺は早口でベラベラとガイドブックへの不満をぶつけた。


「これ書いたやつ出てこい!!文句言ってやる!!」


 俺がそう叫ぶと、システィがニコニコと微笑みながら、ペンらしき物を後ろに隠す。


「あの……、システィ?」


「はい、なんでしょう?」


「あの……、ペンとか持って――。」


「持ってません。」


 返事早っ!!これ絶対この子がペン持ってるよチキショー……!!この子だよ!絶対犯人この子だよ!!


「ま、まぁ、とりあえず、このガイドブック、アホの俺でも分からなかったから、口頭で説明を頼みます……。」


 俺がそう言うと、システィはお茶をひとすすりして、話を始める。


「……ですから、そちらのガイドブックにも書いてあります通り、あなたには選別者としてこれから未来機関の為に頑張っていただき、私がそれをしっかりとサポートいたします!!」


 システィは何の躊躇も無く、嘘を言った。


「いや書いてねぇよ!!んな事どこに書いてあったよ!?サラッと嘘つくから今の話一瞬納得しそうになっただろうが!!」


 システィは、お茶を最後まで飲み干し、ティーセットを片付け始めたかと思ったら急に立ち上がって、何故か俺のパソコン机の方へと歩いていく。


「ち、ちょちょちょちょ待てーい!!え?このまま何の説明もなく帰っちゃうの!?え!?なんで!?君怖いよ!!」と、システィに叫ぶ。


 するとシスティは、「それではまた後日お伺い致します!!」とだけ言うと、引き出しを開けて、その中へ帰っていく。


「いやいやいやいやいやいやいやっ!!意味分からんから!!結局君何しに来たの!?明日始業式だよ!?このまま学園生活送んの俺!?ただでさえ日夜ムラムラしてんのに、それにモヤモヤまで加わったら俺ストレスで禿げちゃうんだけど!!」


 (パタンッ)という、引き出しが閉まる音とともに、部屋の中に沈黙が訪れる。


「えぇー………………。」


そして、春休み最後の一日が終わる。

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