JAZZ的なもの
自称趣味人なオサーンの独り言です。
音楽が好きだ。
JAZZが好きだ。
音楽の好みは比較的雑食気味で割と何でも聴く方ですが、一番好きなものは?
と問われれば、やはりJAZZですね。
それもテナーサックスもの。
人に聞かれれば「何でも聴くよ」という返答をすることが多いんですが、突っ込んで聞かれると、そう答えます。
あんなわけわからないものを?と返されることもありますし、高尚なものを聴くんだねと些か揶揄気味に返されることもありますが、別に難しくも高尚でもないんです。
旧来の自称JAZZ愛好家達がそうさせてしまったんです。
大学のJAZZ研あたりにいるような連中が「マイルスが……」なんてやってる光景が敬遠されちゃうんです。
JAZZ喫茶なんかで眉間にしわ寄せて聴いてたような人達がそうさせてしまったんですね。
私は文学部国文学科だったんですが、やはり「太宰はね……」とかやってる輩がいて、相当気持ち悪かったことをよく覚えてます。
今のままではJAZZは絶滅危惧種認定を受けてしまうこと間違いない。
私にとってJAZZの原体験は、まだ子供だった頃に開かれた第一回Aurex Jazz Festivalです。
ベニー・グッドマン、ベニー・カーター、ディジー・ガレスピーなどの大物がこぞって来日。
そりゃあ盛り上がりました。
その中でNHKでも放送されたベニー・グッドマン(クラリネット)の軽々とした演奏。
サックスじゃないじゃんなんて言わないで下さい。
耳に馴染みやすくて一聴して魅入られました。
それからはスタンダードや名演と呼ばれるものを可能な限り聴きまくりました。
今のようにyoutubeやレンタルなどそもそも存在していない時代ですから大変です。
あの先生がJAZZ好きだ、あそこの家のお父さんがJAZZ好きだなどと聞けばすっ飛んで行きましたね。
そもそもCDが無い時代ですから勝手にレコードかけるわけにもいきません。
そういう人達はもれなくオーディオ好きでもあったので、盤を傷つける可能性のある行為は自重せねばなりません。
そうして自然とオーディオやJAZZに関する基礎知識を身につけていきました。
スタート地点がスタート地点なので、勢い激しいJAZZよりは比較的メロウなJAZZの方に惹かれます。
Amazonなんかで好きなアルバムについたレビューで、「JAZZ歴云十年の自分が断言する!!これはJAZZじゃない」なんて書いてあることがあります。
こういう人達が先行きを危うくさせているんですが、彼らは気づいてない。
マニアを自称する人達にとっては素人が容易に理解できては都合が悪いらしい。
音楽自体を語らず理屈を語ったりしがち。
音楽なんてそもそも理屈で聴くもんじゃないんです。
そういう人がいたらスルー推奨。
もしくは「気持ち悪い」って言ってやって下さいな。
わかりやすいところから聴き始めてもらえばいい、間口を広げることが大事じゃないかと思ってます。
幸い今テナーサックス吹きの若者が主人公になった漫画が人気。
そんなキッカケでも聴き始めてくれる人が一人でも増えてくれないかと願う日々。
熱心なマニアの方々からすれば純粋なJAZZではなく「JAZZ的なもの」に過ぎないかもしれませんが、
それでも私はJAZZが好きだと言い切っちゃいます。