第四話、吹き始める嵐
深夜一時、朝倉真、一ノ瀬渚、アスカの三人は集まった。
「みんな覚悟はいいかい?」
真が再度確認する。渚とアスカは無言で頷く
「じゃあ、いくよ紅蓮の業火、紅き龍その名はエン」
真のネックレスが槍に姿を変える
「はぁっ!」
槍を振ると次元が裂け、次第に大きくなっていく
「タイムリミットは24時間、それ以降はこの裂け目は閉じてしまう。だからそれまでに戻ってくるいいね?」
「はい」
「・・・了解」
三人は裂け目に突入する。
魔界に着くのは一瞬だった。だが三人の前にはガーゴイルの群れが立ちふさがる。
「ちっ!やるしか」
渚が剣を召喚しようとするが真が止める
「ここは僕とアスカちゃんがやる、渚くんは早く灯ちゃんの居るところに」
「でも!」
「大丈夫、みんな生きて帰ろう」
「わかりました、アスカも死ぬなよ」
「・・・了解」
渚はガーゴイルの軍勢を無視し、駆け抜ける
「さぁ、渚君も行ったしアスカちゃん行くよ?」
「・・・了解、稲妻の如く、我が手に宿れ金色の龍その名はライ」
真は炎を纏った槍を、アスカは電気を纏ったライフルを構える
そして一斉に襲いかかるガーゴイルの軍勢
渚は無事ガーゴイルの軍勢から抜け出し、一直線に走る
「どこだよ、ここ」
荒れ果てた大地が永遠に続く、ただ見えるのは黒い霧に覆われた宮殿
「あそこで間違えないよな?」
ゼロに問いかける
「あぁ、絶対あそこに居る」
ゼロも迷いなく答える
そして走り続ける
「待て!」
渚を引き止めるもの、骨剥き出しの体躯そして甲冑
「ここから先はレイラ様の居城だぞ人間」
「そのレイラ様に会いにいくんだよ」
「ならぁ、ここで死ね!」
ガシン!
2メートルほどある巨剣が渚の前に振り落とされる。
「へっ!やる気あるってか?行くぞゼロ」
「OK」
「我が刃となりて、白き龍その名はゼロ」
白い旋風を巻き起こし、剣が現れる
「我が名はゼダン、名乗れ人間!」
「俺は一ノ瀬渚、ドラゴンナイトだ!」
キン!
ゼダンの巨剣と渚のゼロカリバーがぶつかる
「アスカちゃん、大丈夫?」
「・・・うん」
まだ残るガーゴイルの軍勢、容赦なく二人に襲いかかる
「エン、やるよ」
「いいよ、いいよ」
エンはやる気満々で答える
「アスカちゃん、下がって」
「・・・了解」
槍を構え、槍先に炎を集める
「紅龍」
やがて集まった炎は龍へと姿を変えて軍勢を呑み込む
「ギャャャ!」
聞こえてくる断末魔、真は勝利を確信した。
だが、
「嘘だろ!」
今度は倍の軍勢が現れる
「仕方ない、アスカちゃんやれる?」
「・・・うん」
二人は再び軍勢に向かっていく
キーン!
ぶつかる刃と刃
それは渚の剣とゼダンの剣
「てやぁぁぁ!」
斬撃の激しい攻防、どちらも一歩も引かない
「やるな人間」
「名前で・・・呼べや!」
ガシン!
お互いに退き、そして隙を窺がう
「失礼!渚だな」
「名前で呼ぶようになったか」
渚はここで提案した。
「ぜダン、面倒だ次で決めよう」
ゼダンは迷わず答えを出した
「承知」
そしてお互いに剣を構え、一歩前へと踏み出す
最後の一閃、勝者は・・・
そろそろ第一部はクライマックスになると思います。
ここでキャラプロフィール書きます。
第一部、主人公
一ノ瀬渚
身長:165
体重:47
年齢:15
本人曰く「自分は欠陥品」
好きな物 なし
嫌いな物、戦い