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第九話、敗北

今日も了悟はいつも通りかぐやと一緒に登校している。

クラスのみんなは騒いでいる。そして先生が来ると落ち着く、大抵学校ではそんな感じだ。

「これから授業を始める。柊、出て行っていいぞ」

「そうさせてもらいます。」

了悟は天才が故に授業を追い出される。そしていつも向かうのは屋上

「おっ!やっぱり居たか」

了悟に続いて一人の白衣を着た男が入ってくる。

「川島先生・・・」

「呼び捨てでいいって言ったろ」

「そうでした。」

川島は理科教師で数少ない了悟の理解者だ。

「ほら!飲め」

川島は缶ジュースを了悟に渡す。

「ありがとう」

「また追い出されたか」

「はい」

これでいつも会話が始まる。

「天才ってのはつらいか?」

「はい、でもある人のおかげで馴れました。」

「かぐやちゃん?」

「は、はいって生徒の事ちゃん付け」

「はっはっは、いいじゃんか別に俺とお前しかいないだろ」

ここでお互いに愚痴をもらす。(もらしているのは川島だが)

でも了悟にとって気が許せる場所

「さぁてそろそろ、戻るかな」

川島は残っている缶ジュースを一気に飲み干し、その辺に投げ捨てる。

「どんなつらくても負けるなよ」

その言葉を最後に川島は階段で下に降りて行った。

「負けるな・・・か、アインどう思う?」

「分かんないさ、まだ人間の事なんて」

「だよなぁ」

呆然と空を見上げる。

「お〜い、了悟〜授業終わったから帰ろ」

かぐやが階段から上ってきた。

「あぁ、分かった。」

了悟も立ち上がり、かぐやの許へ急ぐ

「相変わらずキレイだなその蒼い髪」

「えっ?そうかな」

かぐやは自分の髪を触って確かめてる。

「ほらっ、行くぞ」

軽く肩を叩いて、階段を下りていく

ちょうど校門を出ようとした時だった。

「なっ!モンスター?」

2メートルは軽く超える体躯にワニのような風貌、戦斧

「なんで、アイン気ずかない」

「感じなかったんだ」

「ちっ!かぐや離れて」

「う、うん」

怯えながらもかぐやは離れていく

「守って見せる、かぐやも全部」

そして了悟は叫んだ。

「我が漆黒の刃、黒き龍その名はアイン」

ブレスレットは旋風を起こしながら剣に姿を変える。

「行くぞ、アイン」

「あぁ」

「このオオワッシャ様に歯向かうとは」

了悟は間合いを一気に詰め、一太刀入れる

ズバッ!

「こんなものか!」

そう言ってオオワッシャが了悟目掛けて戦斧を振るう

ガツン!

了悟は剣で防ごうとしたが剣もろとも吹き飛んだ。

「うわぁぁぁっ!」

「了悟!」

影で見ていたかぐやが飛び出した。

「だめだ!かぐや!」

叫んだが遅かった。

「この女、魔王様に言われた女に似ている。」

「い、いや」

怯えるかぐや、だが無情にも連れ去られる。

「くそっ、動け」

「やめろ、了悟!無理に動かすな!」

「黙ってろ!アイン!」

オオワッシャはその場から去ろうとしたが

「おっと、忘れるところだった。」

そう言って一枚の紙を投げ渡す。そしてその場から消えた。

「くそぉぉぉぉぉっ!」

この時、了悟は思い知った。実力を・・・

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