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紅の夜  作者:
5/10

第四章 紅色のケース

琥珀が見つけた不思議なケース。

拾おうとしたが、悠に取られてしまった。

その時、一瞬見えた、「白雪臨」の名前、

花壇の裏で気付いた、悠がそのケースに似たものを持っていたこと。

このケースもあの事に繋がっていく...


-琥珀-


トイレの掃除が終わり、教室へ戻ろうとしたら、廊下に紅色のケースが落ちていた。

不思議に思って拾おうと近付こうとしたら、一足先に夜鷹悠がそのケースを拾った。

その時一瞬ケースに「白雪臨」という文字が見えたので、私は急いで駆け寄った。


「悠!それ、私に貸して!臨さんの物でしょう?」


「いや、違う。俺が拾ったから、俺の物だ。」


悠は冷たく言うとさっとその場から消えた。

『えっ!嘘でしょう。悠が消えた!?』

私はショックで固まってしまった。のも束の間、チャイムが鳴ったので急いで教室へ戻った。


教室に悠は居なかった。また、白雪臨も居なかった。

先生は、白雪臨は家の事情で帰ったが、悠は知らない。と言った。

では、悠はどこに居るんだろう。五時間目が終わった後、私は教室を飛び出した。

悠が今どこで何をしているか突き止めるのだ。

彼方此方探して見つからないうちにチャイムは鳴ったが、私は気にせず走った。

ついに悠を見つけた。裏庭の花壇の裏で、何かごそごそやっている。

何をやっているのかと覗こうとしたら、


「琥珀、こんな所でなにやってるんだ。」


冷たい声で名前を呼ばれた私はビクっとしながら答えた。


「なにって、悠ことなにやってるのよ。わざわざ探しに来たっていうのに。」


言いながら、花壇の裏を覗いてみた。

一見、細かい字が書かれた紙がたくさん散らばっているだけに見えた。

悠が、さっとケースのなかにしまってしまったからよく分からなかったが。


そういえば、悠のポケットには、真っ黒なケースが入っている。

それは、紅色のケースによく似ていた。


一体、このケースは何なのだろうか。

このケースに何か秘密が隠されているのは間違いなかった。

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