第二章 クラスメート
クラスメートに囲まれた白雪臨は、
何も答えずただ微笑んでいる。
けれど、悠にだけは、警戒心を抱く。
何故か。それは、この後の話に繋がっていく...
-琥珀-
一人取り残された私は、とぼとぼと教室に戻った。
「琥珀!どこに行ってたの?」
クラスメートの金井芽衣が私に飛びついてきた。
「えっ、何!何!?」
私がヒステリックに言うと、
「何って...今日の休み時間、一緒にお絵かきする約束でしょ!?」
芽衣はキーキー声で私に言った。
「あっ、そうだった!!ごめんね、芽衣~。」
両手を合わせて許してのポーズをとる私を、芽衣はあきれた顔で見た。
『すっかり忘れてた!本当にごめんね~。』
「金井芽衣」- 私のクラスメートの女の子。
明るくて、ムードメーカーだけど、
転入生、白雪臨には、少し警戒心を抱いている。
私はじっと臨を観察していた。
どうにも気になる臨は、まだ給食に一切口をつけていなかった。
芽衣に話しかけられて少し目を離した。
またすぐ臨の方に目を向けたら...
「えっ!?」
臨は、もう給食をかたずけていた。
『なんで?三分も喋ってないのに!!』
まわりもざわめいている。
全く不思議な少女だ...私は更に少女に興味をそそられた。
いったいなんなの?あの子!!