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蟲喰い  作者: カラス112
1/1

1,蟲の襲来

青空は街灯の微かな光に照らされた路地を歩いていた。足元の歩道からは微かな足音が響き、街は静かな夜の中に包まれていた。彼は一人暮らしをしている大学生で、今夜はコンビニに食事を買いに出かけていた。


青空:「何喰うかな…」


青空は自問自答しながら、コンビニの看板が見えてきた。しかし、その時、突然、目の前に異次元の狭間が広がり、そこから漆黒の蟲が這い出してきた。その蟲はハエのような姿をしており、耳を貫くような不愉快な音を羽を羽ばたかせることで鳴らしていた。


青空の足は一瞬で止まった。彼の心臓は激しく鼓動し、恐怖と不安が体を支配した。暗闇の中に現れた蟲の姿は彼にとって未知の存在だった。しかし、彼は素早く次の行動を考え始めた。


(やりべきことはまず逃げること、そしてゼロ隊の連中に連絡か。)


青空は急いで後ずさりし、同時に周囲を見回した。そこで、近くにいる女性が驚愕の声を上げているのを見つけた。


女性:「キャーーー!!」


青空は女性の悲鳴に気づき、迷わず彼女の方へ駆け寄った。


青空:「おい!、立て逃げるぞ!」


女性:「えっ?!」


青空:「え、じゃないよ!逃げるんだよ!」


女性:「あっ!はい!」


彼らは必死でバランスを取りながら曲がり角を駆け抜けた。息を切らせながら、彼の心臓は激しく鼓動し、恐怖と緊張が体を支配した。同時に、周囲の景色は彼にとって一瞬にして見慣れたものから未知の領域へと変わり、その違和感は彼をより一層焦らせた。


「ここは住宅街だから曲がり角を上手く使えば、撒けるかもしれない。」青空は不安と期待が入り混じった思いで道を選び、行く手を決めた。


しかし、その先には思いがけない結末が待ち受けていた。曲がり角に到着したとき、彼らは嫌な現実を目の当たりにすることになった。


青空:「行き止まりか…」


両者は嫌なことに行き止まりにハマってしまった。青空がこの町に引っ越してきたばかりなことは災いし

た。そして、なすすべなく蟲に追いつかれることになってしまう。


女性:「ねぇ、どうすんのよ。追いつかれたわよ…」


青空:「俺が聞きたいね、ゼロ隊には連絡しているから願うしかないでしょ。」


女性:「何それ、使えないわね」


青空:「何それ、助けてもらってそれ?!」


しかし、いがみ合う会話も解決策を生み出すことはできず、蟲が迫ってくる。


その時、突然にして地鳴りのような音が鳴り響き、両者は驚いてその方向を見つめる。


ゼロ隊:「ふんっ!!」


ゼロ隊:「ゼロ隊一の部、通報位置に到着、同時に蟲を撃退しました。蟲は一体のみ確認、狭間は徐々に閉じております。閉じることを確認するまで待機します。それと、一般人保護しました。どうぞ」


司令部:「こちら司令部了解、引き続き対応を頼む。どうぞ」


ゼロ隊の到着により、一体の蟲が撃退された。その一部始終を見届けた青空と女性は、安堵と驚きに支配され、ゼロ隊と思われる人物をじっと目線を合わせることしかできない。


ゼロ隊の人物が両者に話かけた。「君たち大丈夫?、ケガなどはあるかい。」


女性:「あっはい!大丈夫です。ありがとうございます。」


と女性は返事をすることが出来た。それとは違い青空は


青空:「また、あんたか何回も助けてもらってありがとな。」


助けてもらったにも関わらずかなり砕けた態度でお礼を述べる。


ゼロ隊の一員は青空に対して困惑した表情で言葉を返す。


「また君かよく今月で何回目かね。調べてみたら前の町でもしょっちゅう蟲に遭遇しているみたいじゃな


いか。君が狭間を生み出しているのかを疑いたいものなんだが」


青空は苦笑いをしながら答える。


青空:「なわけないじゃないですか、自分で作ってたら襲われるなんてヘマしませんよ。バカじゃなんだから。それに俺は何か能力があるわけでもないんで蟲をどうこうするなんて考えませんよ。」


ゼロ隊の一員は腕を組みし納得したのか


ゼロ隊「それもそうだね。まあいい、特にケガが何なら気を付けて帰って構わない。私は狭間を監視しなくてはならないから。」


青空と女性は特にケガもなかったので、コンビニに食料を買いに行くこともなく家に帰った。


青空:「あっ、飯買ってないじゃん」


と青空は、玄関で外に出た目的を思い出し、またコンビニに向かった。

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