96.なかなか進めないようです
「おお、素晴らしいシーンが撮れました!」
「何言ってんだ!?真剣な顔して何枚も……ううっ、酷い……」
「安心してください、兄さんの紹介と説明をする時に使うだけですから!」
「絶対にやめろよ!?俺の第一印象変態になっちまうだろうが!」
こいつならやりかねない!俺を孤立させてどうするつもりなんだ!?
「いやー、これで保健の授業もバッチリだと夢中になってしまいました」
「確かに凄い集中力だったけど、あの光景と保健に何の関係があるんだ!?お前本当に推薦とれたのか!?」
妹の学力と趣味に疑問を感じてしまう。あの惨劇――男の下半身と幽霊のじゃれ合い――を記録して、どうしようというのだ?需要があるとは思えない。
まあ、拡散することだけはしない奴だから、そこだけは安心?
「キュー……」
「いや、お前のせいじゃないから。仲間に入れ忘れた俺が悪かった」
「キュー!」
おお、可愛い奴だ。誰かさんとは違ってな!
トリックには先を偵察してもらいつつ、探索しながら進む。すると――。
「これは、金庫ですか?では私の力で」
「まてまて、近くにヒントかパスワードがあるはずだから!」
強盗みたいな妹を静止しつつ、金庫の鍵を探す。いいものが入っているはずだから、なるべく開けたいが……。




